城崎で。(NEW!)炎なの。私は二十一年間でいわゆる風俗店に行ったことはない。 だから、あのサンクチュアリで何がいったい行われているのか よくわからない。 しかし、三条近辺に飲みに行くと勧誘される。 「おにいさん、おにいさん!どう?スッチーどう?」 って。 うーん・・・。呼び込みの人も大変だよね、ほんと。 そういえば、喫茶店で深夜に勉強していたら、こわもてのお兄さんに 「キャバクラではたらかへん?」とさそわれた。 とりあえず、 「いやっ、あの、僕男なんで!」って言っといた。 まあ、それは良いとして(よくないけど)、つまり私にとって風俗店一般は ナスカの地上絵とかストーンヘンジのような謎の地。 ただ、 ただ一度、 ストリップに行った。 あれは約1年前の夏休み。 私はプログラム演習という法律のゼミに入ってて(まこちも♪)、 夏休みに合宿(日中はぶっ続けでひたすら民法)として 城崎に行った。 そう、あの志賀直哉も愛した城崎。 温泉たくさん、情緒あふれる温泉街。 私達は城崎についてすぐ、 荷物を置くのもそこそこに、 展開される民法。 ま、普通合宿っつっても基本的に遊びなはずなのに、 僕たちの演習はがっつり勉強よ。 カラオケセットとかある旅館の大広間で繰り広げられる 民法の判例解釈。 もう何をやってるんだ、と。 小一時間問いつめてやろうかそれとも四十過ぎのプロボウラーと結婚させてやろうか?! とか思いながら六時間のお勉強は終わり、食事後みんなで飲み会♪ 発端はその飲み会の席・・・。 教授は、言った・・・! 「この近くに、ストリップがあるらしい」 恨むよ。今となっては恨むよ教授。 あの発言は僕たち若き獅子♂にとっては触れてはならない禁断の果実だったよ。 まあ、まじめな真面目な法学部ですから、みんなが興味を示す訳じゃない。 でも、僕達は駄目です。 しがらみに縛られたくない、僕達は自由なんだと、 あの日の城之崎の夜にむせび泣いていたのです。尾崎豊のように。 だから、 教授の甘い言葉は、僕達には甘く危険な響きがあったのです。 興味を示すは俺、まこち、あさの、おぐを含む六人。 思えば、僕達の真の友情はあの夜からかもしれない。 教授「いやぁ、去年もここで合宿したんだけど、ストリップ見に行ったゼミ生がいてね、」 俺等「ほう!(興味津々。)」 教授「次の日口もきけなかったからねぇ。」 俺等「え?どういうことですか?」 教授「わかんないんだけどね、温泉街のはずれにあるらしいよ。」 もうその日は、一日中判例読んで事件の分析やって、 譲渡担保やら消滅時効やら、変額保険募集の際になされた断定的判断の提供だのって、 法律で頭がいかれてた訳でしょ? そんなとこへ飲み会やって、 温泉の良いムードがあって、女の子は艶やかな浴衣姿。 テンションもそら上がる罠。 ほろ酔い浴衣姿で片手にビール。 人影の絶えた温泉街に響くたっくん&まこちの歌声。 夜の静けさを乱すのは我らだけ。 響く下駄の音。 求めるサンクチュアリまで後少し。 その時、一台の車が前から来る。 こんな夜中にねえ?とか思ってると、 目の前に停まった。 パワーウィンドウがウィーンって開いて、 中から、おばちゃん。 おばちゃん「兄ちゃんら、ストリップみにいくんか~?」 なんで知ってんねん。 まこち「いや・・そうですけど・・・」 おばちゃん「そうか~ほな、ちょっと待っててや~。」 そういうとおばちゃんの蒼い軽自動車は180°回頭。そして一目散に温泉街の夜の闇に消えた。 たっくん「なに?地元の人?あれ?」 まこち「いや、ほな、ちょっと待ってて、ってなに?」 あさの「あれ?まさか・・・」 おぐ「あれかよ?!あれが脱ぐのかよ!」 たっくん「もう出落ちやん!もうオチてるやん!」 まこち「てかなんでストリップとか行くの知ってんの?!」 あさの「どうすんの?行くの?」 たっくん「いや・・絶対おばちゃん店開けて待ってるで?」 まこち「行かないのもまづいよなあ・・」 おぐ「ええ?!」 あさの「・・・行くか。」 そこからは、もうみんなのテンションだだ下がり。 当然。 もうオチたから。 行く意味なし。終わってる。 だれも喋らないの。 で、店に着いた。 看板には大きく、 「ヌード 炎」 おばちゃんがドアの前に立ってる。 本当に小さい小屋みたいなところで、蒼い看板にヌード 炎とだけ書かれている。 うわぁ・・・絶対やばい。 そしておばちゃんが一人一人から代金を徴収。 一人1500円。六人で9000円。 しかし、 おばちゃんはいっこうに小屋の中に入る様子はない。 化粧もしていない。 侍の脳裏にかすかな希望が浮かんだ。 おばちゃんは、只の受付なんだ・・・!! そうなんだ、そうなんだ! そりゃそうさ、あんな 俺等は小屋へ入った。 小屋は本当に狭くて、六人も入ると一杯一杯。何畳くらいだろう? 平均的ワンルームマンションくらいかな? そこに無機質な長いすが三つ。 小さなステージがすぐ近くにあって、いくつか照明が付いてる。 案の定、おばちゃんは受付やったみたいで、入り口横の部屋に入り、 大きな声でステージに「行けるか~?」と聞いた。 するとステージ奥から 「はい♪」 オグとたっくん、アイコンタクト。 (若い。声が若いな。) (やりましたよ兄さん!!) そして音楽が鳴り響く・・・・・・ 待ってました!! 一同、拍手。 ![]() やっぱ駄目でした。 僕達馬鹿でした。 いや、最初から分かってたけどね。 登場の音楽が「明日があるさ」ってとこからおかしいと思ったモン。 受付のおばちゃんと張る。間違いなく。 年齢もかなりいってる。熟女が熟れすぎてどうしよう?みたいな疑問投げてくる。 でも、そこで白けても、おもんないやん。 帰宅途中から俺等のために転舵して、店開いてくれたおばちゃんや、 おそらく急に呼び出されたであろうステージ上のドドリアさんに悪いから。 ぼくら、一生懸命 声援を送ったんだ。 ステージと客席で暖かい交流。 「君らどこの学生さん?」 「神戸の大学です!」 「どこからきたん?」 「大阪です!!」 反射的に嘘付いてた。なぜだか。 で、拷問のような15ふん。 内容は語れない。 いつか、世界が平和な世の中になったら語ろうと思う。 帰り道、 誰も言葉を発しない。 途中の神社に入って、みんなで身を清めた。 はやく、旅館に帰ろう。 帰って飲んで忘れよう。 その一心で帰った。 が、 みんないない。 みんな、どこにいったんだろう・・・・? 俺等は放心。 ドッキリですか? そしたら10分後くらいにみんな帰ってきた。 「(うつろな目で)・・・どこいってたん?」 女の子「みんなで花火してたの~♪すっごいキレイで楽しかったよ♪ストリップどうだった~?(笑)」 ぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだ。 homeへ。 |