ピアノと僕
鍵盤楽器は両手の十本指を使って低音域から高音域まで、メロディーだけでなく、ベースからオブリガードまで全部自分の指から紡ぎ出せる可能性(あくまで可能性…というのが辛い^^)のあることが嬉しい。 好きな曲に出会うと、自分のものにしたくなって曲の難易度にお構いなしに練習を始めてしまう。そして、ひどいときは何ヶ月も何年もかかってやっと一通り弾けるようになる。自分の指を使って自分が司る音長や強さで鳴るようになると始めてその曲が分かったような気になる。好きな曲はそこからが楽しい。 メロディーを聞くだけで泣けてしまう曲たちは何度も何度も弾くうちに、どうしてその部分が自分にある感情を抱かせるのかが分かってきたりして、ますます曲とのつきあいが深まっていく。ある音の並びや重なりが「そういう意味だったんだ!」ってわかると次弾くときにはまた自分の表現が変わってさらに、その曲が分かっていく… 。僕と鍵盤楽器とのつきあい方はこんな感じ。僕にとっての曲との「会話」はこんなふうに進むのです。 一人部屋にいると昼間に気分がいいとき誰もいないから安心してつい大きい声で歌ってしまったりする^^。でも欲を言えば病室にキーボードも持ち込みたいところ。鍵盤楽器には元気さえあれば何時間でも時を忘れられる何かがある。うん。