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話和輪のモノ語り

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2021.01.29
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カテゴリ:小説

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今年で大岡忠輔は41才、我楽多一郎は52才、頼母子康二は28才、風間京子は34才になる。

東京駅地下街の喫茶店、頼母子がショートカットの女性と話し込んでいる。
「ねえ、ユミちゃん。こんなときだから、式だけは挙げるとしても披露宴はやめようかと思うんだ。」
「いいわよ、私はウェディングドレスを着れるなら。でもお友達には見て貰いたいなぁ。」

康二と由美子は中学時代の同級生である。久しぶりの同窓会で出逢ったのが一昨年のこと。それ以来、デートを重ねて来たが昨年末に婚約したばかりだ。
「それじゃあさ、ビデオ録画してお互いの友人に配信したらどうだろう?そっちの方は君の得意分野じゃないか。」
康二の言う通り、田代由美子はウェブ制作会社に勤務しておりネット関係はお手のものである。

二人が店を出て行く姿を見つめている男がいたことには気づかなかった。





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最終更新日  2021.01.29 06:58:05
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