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カテゴリ:日本でサラリーマン時代
オーストラリアに移住して、フィリピンのセブで英語学校や飲食に携わる前は日本でサラリーマンをしていた。こんなサラリーマンの営業時代、東京で接待に使ったのは赤坂にあった「ニュー・ラテン・クォーター」で、京都では三条大橋にあった「京都ベラミ」だった。そして、自分達だけの社内接待に頻繁に行ったのが、六本木にあって男女のトイレが一緒だった「クラブマキシム」だった。みどりさん、みはるさん、えみさん、フィリピン人歌手ミルナ、アメリカからのダンサー、タミー、、。ちょっと話が横道に。
1978年の8月から1984年の9月まで、あるメーカーの海外営業部に籍を置いていた。その前の別の部署での2年半を加えると9年弱のサラリーマン生活だった。 当時、赤坂には、「コパカバーナ」「花馬車」「ゴールデン月世界」「ミカド」そして、「ニュー・ラテン・クォーター」という大型ナイトクラブ、またはグランドキャバレーがあって、接待の場所には事欠かなかった。大型ナイトクラブ、キャバレーの全盛期が続いていた。 その中でも、「ニュー・ラテン・クォーター」は、結構頻繁にお邪魔していた。英語の分るホステルも多く、外国人の接待にはもってこいだった。そしてあの、誰もが一度は乗ってみたかった「はとバス」夜の東京観光の中に「ミカド」もあった。中国人のクライアントを「ミカド」で接待している時に、二階席にどやどやと「はとバス」の一行が入ってきてビックリしたことがあった。 「ニュー・ラテン・クォーター」は何しろ店に入るときに下りる真っ赤な絨毯の階段が豪華にできていて、上品さは天下一品だった。トイレに専用のお世話の方がいて、用を足すごとに100円のチップを払っていて、オシッコなどと言ってはもったいない雰囲気さえあった。座るだけで当時のお金で2万円はしていた。じゃ、立っていようかなんて訳にもいかないが。 「タコさん、いいんだよ、すべて諸岡さんに任せておけば。」ここの主のようなマネージャーがいて、すべては彼に話せばことがスムースに進んだ。どんな女性をテーブルに呼ぶとかは、担当の女性がいてその女性が仕切った。 ここは、昭和38年に力道山が刺された所だった。力道山は、その一週間後になくなっている。あの時、39歳だったと知って若かったんだなと驚く。当時は雲の上の人だった。 幼稚園の頃、歩いて10分くらいの所にあったタバコ屋さんで、生まれて初めて多くの人と一緒にプロレスを見た時、怖くて怖くて震えて歯が鳴った。白黒テレビで小さな画面だったが、黒いタイツ姿の力道山が大きく見えた。「おい、この子震えてるよ。」っとどこかのオジサンに笑われて警察官の子供らしくない振る舞いを恥じた。 「ニュー・ラテン・クォーター」のトイレに入るたびに、力道山のことが過ぎった。子供の時のヒーローだったからだろう。小用の振るえと、子供の時の震えが入り混じる。力道山が使った便器かと思うと拝みたい気にもなったものだ。 ところが、このナイトクラブが大変な災難に巻き込まれることになってしまった。 昭和57年2月8日、午前3時30分頃、会社乗っ取りの異名で有名な、横井英樹社長経営のホテル・ニュージャパン(東京都千代田区永田町)の9階から出火。異常乾燥注意報発令中の都心を真っ赤に染めた。この日の宿泊客は442人。うち9階と10階に宿泊していたのは103人で、この多くは台湾や韓国からの「札幌雪祭りツアー(61人)」の宿泊者だった。灼熱と煙に巻き込まれ部屋や廊下で死亡した者や猛煙に耐え切れなかった宿泊客が9階、10階から飛び降りるなど33人が死亡、24人が重軽傷を負った。 この火災に会社の同僚が2人巻き込まれ命を落としている。蝶ネクタイの横井社長がTVに出るたびに虫唾が走った。このナイトクラブは、ホテルの地下に広がっていたのだ。 ロサンゼルスから来いて「ニュー・ラテン・クォーター」で踊っていたストリッパージョイを浅草に連れて行ったときは、180センチはあろうかというジョイの美貌と体型に俄然視線が集中してうるさいくらいだった。そして、どんな男が連れているのかと私を見る視線が「何だこの程度の男か!」的なものが圧倒的で、マゾ度100%の一日となった。私はどうも昔からストリッパーと縁があるようだ。他の件はまた別な機会に。 「京都ベラミ」。その一年前に、広島で戦後生まれた有名人二人のうちの一人、かの山口組三代目田岡組長が狙撃されたクラブだった。因みに、もう一人の有名人とはあのダイエーの創始者中内功氏だ。中内さんも、どちらかというとヤクザっぽい方だと思われるが。 私は、田岡組長がピストルで撃たれたその一年後に「京都ベラミ」を訪れて、面白い思いをさせていただいた。あるホステスからとんでもないことを頼まれたのだが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019年05月20日 12時07分13秒
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