A Microcosm

イチロー４安打、シーズン最多記録まであと「１０」
　【ニューヨーク支局】米大リーグ、マリナーズのイチローは２２日、エンゼルス戦に１番・右翼で出場し、６打数４安打で、シーズン通算安打を歴代８位の２４７本に伸ばした。シーズン最多安打記録まで、残り１０試合であと１０。

　第１打席で中前打の後、投ゴロ、敬遠四球、三ゴロと続き、第５打席から中前打、右前打、二塁内野安打と固め打ち。

　５打数５安打だった２１日と合わせ２試合で９安打は球団新記録。

　↑イチローすごいですね。本当に。



＜イチロー＞メジャー最高峰を極め未知の世界へ　全米が熱狂

　【シアトル来住哲司】８４年ぶりに歴史が塗り替えられた瞬間、クールな男が笑顔を見せた。１９２０年にジョージ・シスラー（ブラウンズ）が記録したシーズン最多安打「２５７」まであと１本に迫っていたマリナーズのイチロー外野手（３０）が１日、当地のセーフコ・フィールドで行われたレンジャーズ戦で六回までに３安打を放ち、一気に記録を更新した。スタンド総立ちの中での快挙。日本のプロ野球時代からプレッシャーを自らの力に変えて数々の記録を打ち立ててきたイチロー。シスラーが亡くなった年に生まれた日本人が全米を熱狂させた。
　一回の第１打席。イチロー選手が打席に入ると、ほぼ満員のスタンドはカメラのフラッシュと「イチロー」コールの嵐。レンジャーズのドリーズ投手から左前打を放つと、花火が上がり、球場は大歓声に包まれた。一塁上でヘルメットを取って観衆の歓呼に応えるイチロー選手。再びコールがわいた。
　三回の第２打席は中前打。再び大歓声と花火。ベンチから出てきたチームメートたちと一塁ベース付近で抱き合い、祝福を受けた。めったに笑わないヒーローも、この時ばかりは笑顔。ヘルメットを取って歓声に応えながら、一塁側スタンドにいたシスラーの家族に近寄り、言葉を交わした。
　この日は球場に２００人近い報道陣が詰め掛けた。球団広報によると、新たに約１５０枚の取材用カードを用意したという。試合前、イチロー選手が練習のためベンチに現れると２０人以上のカメラマンやテレビクルーが殺到した。だが、イチロー選手はそんな周囲の騒ぎをよそに、淡々と偉業を成し遂げた。
　子ども時代は毎日のように父親のつきっきりで打撃練習をこなし、地元の愛知・愛工大名電高に進んでからはエースとして甲子園に出場。高校時代に「ヒットならいつでも打てる」と言ったという逸話も残っている。
　もっとも、プロ入り時はオリックスのドラフト４位指名と、決して注目された選手だったわけではない。入団３年目の９４年、登録名を本名から「イチロー」に変えてから一気にブレークした。「振り子打法」と命名された独特の打撃フォームで２１０安打のプロ野球年間最多安打記録を樹立して首位打者、最優秀選手賞などを獲得。以来、７年連続首位打者など数々の実績を残した。０１年には日本人野手初の大リーガーとしてマリナーズ入りし、打率３割５分で首位打者、ア・リーグ最優秀選手賞などを獲得。その後も毎年２００安打以上を記録してきた。
　オリックス時代から毎年のように打撃フォームを少しずつ変えるなど、研究と努力を重ねてきた。本人が「努力をする才能ならあります」と自認する「努力家の天才」。マリナーズのボブ・メルビン監督は「イチローの記録はあらゆる記録の中で最も難しく、価値があるものだ。シスラーの時代は投手は完投が当たり前だったが、今は１試合の中でいろいろな投手と対戦しなくてはならない」と指摘する。
　明治５（１８７２）年、米国人教師のホーレス・ウィルソンが第一大学区第一番中学（現在の東大）の学生に野球を紹介してから１３２年。日本の生んだスーパースターが、野球の本場で最高峰を極めた。
（毎日新聞） - 10月2日13時12分更新



じーんときて最高の感激　イチローの父、鈴木宣之さん
　イチロー選手の父、鈴木宣之さん（６１）の話　観客や選手全員の祝福がうれしかった。イチローの表情を見てじーんときて、体が震えた。最高の感激です。小さいころ、マンツーマンで野球の練習をしてきたことが頭を駆け巡った。イチローには「よく辛抱したな」と声を掛けたい。どこまで記録が伸びるか、これからはのんびりと肩の力を抜いて見ていられる

↑めちゃ感動しました。今、泣いてます