自伝小説「カリフォルニアからの贈り物」第1話俺が一番さかんにバンド活動していた時期のこと。(20数年前…) 当時掛け持ちで3っつほどバンドをやっていて、その中の一つに楽器屋のマスターと組んでいたBEATLES のコピーバンドがあった。 ある日、その楽器屋のスタジオで練習していたら、スタジオの窓から外人の女性がのぞいていて、何か叫んでいるようだった。 スタジオは防音のため、完全に閉め切って外の声は完全に遮断されていた。 そのうえ、マスターも一緒に参加していたので、店番がいなかったのだ。 自分の世界に入ったマスターはそれに全く気づいていない。(自己陶酔型-(^^)) その女性はだんだんエスカレートして、窓を叩きだし、叫んでいるようだった。 一つしかない窓を狂ったように叩くそれを見て、映画『シャイニング』で、雪山で嫁と息子を、頭が変になった主人公が斧をもって追い掛け廻し、やっとの思いで逃げ込んだ嫁たちの部屋のドアを、その斧で叩き壊して入ろうする、主役のジャックニコルソンと外人女性がリンクした。 (女版『シャイニング』だ!) 俺は恐ろしくなって、マスターに近付いて肩をたたいて窓の方を指差した。 やっとマスターも気づき、振り返ると、窓いっぱいに彼女の顔が張り付いて、吃驚して、シンバルの角に額をぶつけていた。(メンバー大爆笑) よくよく聞いてみると、その外人さんはマスターの知り合いだったらしく。 冗談で、騒いだらしい。 (流石、オーバーアクションの国) と、俺は変に感心した。 その女性は駅前留学で有名な○バ(だったような…)の講師で、アメリカはカリフォルニアから来てるとのこと。 今度カリフォルニアから弟が日本に遊びにやって来るので、何か想い出を作ってやりたいと、流暢な日本語でしゃべった。 俺はこんな間近で外人さんを見るのは初めてだったのと、あまりにも 大きかったので(背だよ!)みとれていた。 その想い出とは …つづく。 ジャンル別一覧
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