スピリチュアルと物理学

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詩と随想

2009年03月26日
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カテゴリ:詩と随想
【ばら蒔かれた記憶 桜】


桜の記憶は幾つもあるが それはそれぞれの年代と土地に ばら蒔かれている。

平戸の入り江で いまにも海に落ちそうな満開の桜が水面に写り 二重に揺れている姿

秋月の城跡で あたり一面に散ってゆく桜に溺れた日

数百年の昔からそこにあるという 阿蘇一心行の桜のもと

どれも昔から 変わらぬ色を染め抜いている。

 満開の桜


なかでもひと際鮮明に染められているものは 満開の桜の下で交わした言葉。


 「わたし・・・遠くに行きます・・・」


大学の後輩で 1年近く一緒にいたひとだった。

精神が不安定で 目を離すとすぐ何処かに行ってしまい 血だらけの手首を懐に 倒れていた

こともあった。

全ての刃物を処分し いつも側に付き添った。


暗闇が怖い という。

明日が嫌い という。


過ぎた想いに縛られ いまが流れていないひと。

うつろな目は時折宙を舞い 実体は何処か違うところにあるような気がしていた。


 「・・・・・・」

私は 何かを言ったはずだが 記憶の中からは消えていた・・・


数週間後 彼女は嫁いでいった。

 桜弁 桜と光


満開の桜の樹の下では 幻影を見るという。

さながら 「桜の樹の下には屍体が埋まっている(梶井基次郎)」かのように。


ばら蒔かれた記憶は 満開の桜の花のなかに 消え入ってしまったのかもしれない。



  ※写真は、Sotheiより。




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Last updated  2009年03月27日 08時16分28秒
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2008年09月18日
カテゴリ:詩と随想

【小景 ~消え去ってしまったもの~】

彼はいつも右足を引きずりながら、物憂い目をして歩いていた。
髪もひげも伸ばしたまま、うす汚れたシャツ一枚で公園のベンチで蹲まっていた。

近所の子供たちにいつも罵声を浴びせられ、道行く人々に蔑みを受けて生きていた。
しかし、まわりの喧噪を何も気に留めず、夏も冬もただただ目的もなく歩き、あるいはベンチでぼんやりと過ごしていた。

時折、何か思い出したかのように少し窪んだ目を大きく見開いて、両手を空高く差出し微笑んでいた。
それはまるでやっと捜し当てた母親に会った子供のようでもあり、また社会的なもの全てを拒絶した者の社会に対するある種の表現であるかのようだった。

 空6


彼の生きるという意味は一体どこにあるのだろうか。
ただ本能だけで生きているのだろうか。

もう五十を超えていると思われる彼には、今まで家族というものが愛すべき者とかが果たしていたのだろうか。
幸福とか安らぎとかを過去に置き去ってしまったのだろうか。

否、彼にとって幸福とか生きる意味とかは、我々の想像を超えたところにあるのかもしれない。
時折、彼の歩く姿に何か神々しいものを感じさえした。

しかし、居心地の悪いベンチと人々の冷たい目と中傷、それが彼にとっての現実だった。

 ベンチ


ある昼下がり、彼は自販機の前で一缶のジュースを手にして立っていた。
偶然そこを通りかかった子供らが彼を見て口々に叫んだ。
 
 「ドロボウー。」

彼の周りを囃し立てながら騒いだ。
動揺したのか彼は、ジュースの缶を落してしまった。

それを拾った一人の子供がその栓を抜き、彼に投げつけた。
彼の汗ばんだシャツが茶色に変色した。
その瞬間、嗚咽ともつかぬ声がした。

 「ああ。」

彼が初めて口を開いたのだ。
悲しそうな目がある一点を見つめていた。

 空3


その幾日か後には、もうベンチで彼の姿を見つけることは出来なかった。
優しいはずの子供のこころに失望したのかは解らないが、どこかに去ってしまったのだ。

日々の生活に苦闘し、社会的中傷に曝される者たち。
現世で成功した者より、はるかに素晴らしい小宇宙を持っているのではないだろうか。

遥か遠い彼方を見つめるが故、現世に生きていけない。


私の街から何か大切なものが消え去ってしまったような気がした。

 漁火







Last updated  2008年09月19日 23時31分58秒
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2008年09月02日
カテゴリ:詩と随想

【流れた想い】

あらゆる想いは 流れていくもの
絶え間ない流れは 決してそこには留まらない

過ぎてしまった澱みは 想いと共に ただ ただ 流してしまうだけ・・・


 <別離と共に>  -春に書いた想いより-

今年の春 ひとりの人と別れた
永きに渡り 支えてきたつもりの人
前夫との間で離婚調停を続け 今年初めやっと終わりを告げた


捗らない調停 資金も底をつく 彼女に不安と苛立ちがいつも襲う
調停費用を工面し 励まし続けた

慰謝料を巡る争い 右翼からの脅し そして男の影
夏 こころを患い2ヵ月会社を休んだ

全て正面から受止め 奥底に溜める 出口のないこころ
秋 堂々巡りの中で 「自然体でいること」を少し学んだ

調停の終焉と結婚 願いを込めて指輪を贈る
冬 融けた想いが「感謝」に変わる

年が開け 想いと終焉が加速した
何もいらない 必要ない 自分のこころに焦点を当てるだけ

小額ながらも前夫との和解 右翼との決別 やっと前を向けた
しかし・・・
春 決別の中に私がいた


前夫・右翼 そして私 全ては彼女が呼び込んだもの
そして彼女を呼び込んだのは私

私のひとつの選択に彼女の選択が加わり またいくつもの選択が絡み
交わり重なり合って 私達または周囲が必要とする経験・結果を創っている

決して必要の無い現実を経験することはない
偶然に起きる出来事・人間関係など存在しない

彼女に必要だったものは 過去との決別 新たな想いへの入り口
そして私に必要だったものは 「強く優しく挫けないこころ」

自分が向かおうとする方向によって 必要なものが決まり
どんな自分でいたいかで 喜びとするものが決まる

必要なものと喜びが繋がり 外へと広がったとき
望ましい現実と自分とが重なり合う

この瞬間にどんな自分を選び どう行動するかで
未来はかたちを変え 今に引き寄せられる


決して彼女を 憎んだり怨んだりはしない
ただ「健やかにいる」ことを願うだけ そうこころに決めた

その想いは 行動や言葉とかが通る道とは違った
別の道程を巡り やがて彼女に伝わっていくだろう

必要なものが違っただけ 気づきが必要だっただけ
いつの日か 望ましい現実が重なり合うことを 願って止まない



今はもう思い出すこともない 想いに浸ることもない
別離と共に 別れを決意した瞬間に 全ての想いが流れてしまった

跡形もなく・・・


クリーンスカイ






Last updated  2008年09月04日 10時21分57秒
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カテゴリ:詩と随想
【神に求めて得られたもの】

先日、あるトイレで用を足していたら、前に詩が貼った。
以前、マックスバリューのトイレに貼ってあったものと同じものだ。

ニューヨーク州立大学病院の壁に落書きされて、そのまま残されていた患者さんの詩だそうだ。

 絵2 絵1 絵4 絵3   

大きなことを成しとげるために 力を与えてほしいと神に求めたのに
謙遜を学ぶようにと 弱さを授かった

より偉大なことができるようにと 健康を求めたのに
よりよきことができるようにと 病弱を与えられた

幸せになろうとして 富みを求めたのに
賢明であるようにと 貧困を授かった

世の中の人々の賞賛を得ようとして 成功を求めたのに
得意にならないようにと 失敗を授かった

人生を享楽しようと あらゆるものを求めたのに
あらゆることを喜べるようにと いのちを授かった

求めたものは一つとして与えられなかったが 願いはすべて聞き届けられた

神の意に添わぬ者であるにもかかわらず
心の中で言い表せないものはすべて叶えられた

私はあらゆる人の中で もっとも豊かに祝福されていたのだ



願いは全て聞き届けられて、反対のことで叶えられた。
それは、謙虚で賢明であることによって、より良きことが出来るようになり、
命があること自体が喜びであるということだろう。

何年も病棟で病苦と闘いながらその境地に至ったのだろう。
死を目前とした者が最後に悟ったことだったのではないかと思う。

「あらゆる人の中でもっとも豊かに祝福されている」人生かどうかは、全て自分の
内側で決まることであって、それはみんなが受けることが出来る祝福だ。

こころの持ち方やあり方次第でいつでも祝福が用意されている。







Last updated  2008年09月03日 15時40分32秒
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2007年11月16日
カテゴリ:詩と随想

【邂 逅】

夜の穏やかな 時の流れの中で
まだ見ぬ人との出会いを 夢見た

優しく微笑んだ瞳の先には 静寂
うつろな眼差しは 空を舞う

暖かな香りが 私の未来を包んだ...

幻影が現実に 時は次月か
移ろい往く時間の中で 選択に迫られる

選択...これは必然なのか

遠い国からの誘いも 近い
もう身支度の頃だ

旧国鉄土幌線アーチ橋

 







Last updated  2008年09月02日 22時42分00秒
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2007年11月10日

カテゴリ:詩と随想

【帳】

帳が来ぬうちに出かけよう
迎えが来ぬうちに旅立とう

身支度は押さえ気味に
色合いも灰色が基調だ

きっと昔の仲間が迎えてくれる
もう何年も音信がないのだが...

覚えているのか?この顔を
そう昔の華やぐ頃の私を


はね橋






Last updated  2008年09月02日 22時44分22秒
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2007年11月06日
カテゴリ:詩と随想

【喘ぎ】

豊満な乳房の感触が 残っている
薔薇の吐息の中の 微かな喘ぎ

そうやって誘うのか...
瞳の中には 悦楽

幾度も別れを 考えた
でも 捉えられたこころは 行き場がない


九重の秋






Last updated  2008年09月02日 22時46分34秒
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カテゴリ:詩と随想

【日曜の午後の川辺】

遠賀川沿い 秋桜の中に貴女がいた
人で賑うその中で 私を見つめていた

ここちよい風と 日差しを受けて
何時間も抱き合っていた

濡れる唇と震えるな水面を 見つめていると
私にも帰れる処があるような 気がした


帳






Last updated  2008年09月02日 22時48分53秒
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2007年11月04日
カテゴリ:詩と随想
【身支度】

秋らしい穏やかな日

いい物・風景・人との出会い...
空想だけが膨らむばかり

垣根の葉が赤から黒赤に変わった
剪定の頃だ

遠い国からの誘いが近い
身支度の頃だ


九重






Last updated  2008年09月02日 22時51分14秒
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2007年11月01日
カテゴリ:詩と随想

【夜の旋律】

鮮やかで様々な色と形をした花
瞳の中で対称に形取る

体の揺らぎが旋律を刻み
外の静けさが時を刻む

今日は匂いが強い
体臭が絡み合い部屋の中に舞って行く

部屋から眺める風景は音も無く
傍らの乳房が華やいでいた


青い空






Last updated  2008年09月02日 22時53分32秒
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