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2011/06/12(日)19:51

武士の家計簿

邦画-2010年(63)

★★★+ 鑑賞No:02111 製作:2010年 監督:森田芳光 出演:堺雅人/仲間由紀恵/松坂慶子/草笛光子 江戸時代末。御算用者として代々加賀藩に仕えてきた猪山家。八代目の直之はその才能を認められ、めきめきと頭角を現していく。そんなある日、町同心・西永与三八の娘・お駒との縁談が決まり、藩内での不正を告発したことで異例の昇進も果たす。しかし、猪山家の出費もかさむようになり、これまで膨らんだ借金を返済すべく、直之は家計立て直し宣言するが・・・・。 加賀藩の下級武士として実在した猪山直之を主人公とし、彼の一族が残した入払帳や書簡を基にして作られた映画。武士といっても所謂サムライばかりでなく、社会(ここでは藩)を管理運営していくために色々な役職や業務があり、これは現代と変わるところではないことに親近感が持てる。それにしても加賀百万石といわれるだけあって、会計処理(現代でいう経理でしょうか)に150人のサムライが当たっていたというのだから驚き。 ストーリーは、時代劇といいながら借金返済・財政立て直しのために一家で一致団結して節約する姿を面白おかしく描いている。多少の愚痴は出るものの、猪山家の人々は皆、いわゆるイイ人で、周りの登場人物もあまり毒のある人はいないため、内容自体はおとなしめで緊迫感や緊張感はあまりない。唯一あるのは、武士としての体面であり、さらに体面よりも直之が重んじ守ろうとする家族を描いているところが象徴的。

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