男はつらいよ 純情篇
★★★鑑賞No:02094製作:1971年監督:山田洋次出演:渥美清/倍賞千恵子/若尾文子/森繁久彌「男はつらいよ」シリーズの第6作目。長崎港で赤ん坊連れの女・絹代と知り合った寅次郎は、宿代がない彼女と旅館の部屋をシェアし、翌日、彼女を家まで送り届ける。そこで絹代と父親千造の愛情あるやりとりに、寅次郎は故郷柴又が恋しくなり帰郷することに。その頃柴又のとら屋では、おばちゃんの遠い親戚で和服の似合う美しい女性夕子が事情あってとら屋に住み込んで店を手伝っていた・・・。マドンナに若尾文子を迎えての作品。もちろん、若尾文子は美しいし、マドンナとしての風格も申し分ないが、ストーリーとしてはいたって平凡で、可も不可もなし。それよりは前半冒頭に登場した絹代演じる宮本信子を中心としたエピソードの方が話としては魅力的でちょっともったいない気がした。父親役で森繁久彌も出演していたのに・・・。寅次郎のいつもの恋話に加え、義弟・博がタコ社長の会社から独立しようとする話もあって、シリーズとしても中味の濃い作品となっている。