MY研究所

2008/05/26(月)07:21

ややこしい。

音楽用語(10)

ものぐさ父さんからの 質問がきっかけで 音名・階名について 改めて調べなおしてみましたら 頭がこんがらがってきました。 そもそも ドレミって何だったのかと 16世紀頃の音階・音名・階名について いくつか資料をあさってみたのです。 そうしたら ヨーロッパ中世・ルネサンス時代は {ウト(=ド)・レ・ミ・ファ・ソ・ラ}の6つの階名しか含まない 「ヘクサコルド式階名法」なるものが用いられており 今の日本なら 「ドレミファソラシドレミファ♪」 と 歌うであろう音列を 「ウト(=ド)レミファソラファソラミファ♪」 と 歌ったらしいのですよ。 (注:全て順に上行する音です。とばしていません。) {音名表記は CDEFGabcdef} つまり 本来 「ドレミ」は階名であって、音名ではないのですね。 この時代、半音進行は「ミ・ファ」と歌う習慣だったそうで {ミ・ファ}{シ・ド}{ラ・シ♭}は 全て『ミ・ファ』です。 現在は 7つの階名による階名法になっているため 音名と階名の数が合い、『ファソラの繰り返し現象』は 起きなくなりました。 よかった、ルネサンス時代に生まれていなくて。 ただ、今でも 英語圏とドイツ語圏では この「音名・階名」の区別がはっきりしていて 『音名で』歌う時には「CDE~」です。 『ドレミ』を 音名としても用いているのは フランス・イタリアなどのラテン民族と 現在の日本の大部分、ということになりますね。 (戦時中は「ハニホ~」だったり したらしい) 音名と階名を完全一致させてしまったら(いわゆる固定ド) 何のために音名があるか わからないじゃないかと ドレミを音名として用いる事に 猛反対される研究者もいらっしゃいますが これまた ドイツ楽譜印刷業者の件と同様 今から 戻すのは 難儀だろうなあ・・ と 思います。

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