MY研究所

2009/05/13(水)08:10

指揮棒をどうぞ

レッスン風景(180)

連休明けて。 練習はしているけれど 前のアドバイスを忘れている生徒さんは多いです。 なんというか 元々うっかりしやすいポイントが拡大されている・・・          その中で、よく弾いてきているのに 強弱だけ すっぱり忘れていたSくん。 強弱表現って、そこに f と書かれているから f で弾く というものではなく、 そこを勇壮に、あるいは華やかに 元気良く・いばって・勢い良く弾きたい そういう気持ちがあって弾くもの。 ですから、 「あ、強弱忘れていた。じゃあ付けて弾こう」 と思っても それはオーディオのボリュームを調節するようなもので 不自然この上ないのですね。 後から強弱をつけようとする子は 楽譜を見ながら『次が f 』と気付いて初めて  f の音を出そうとします。 でも、それでは気持ちが間に合わない。 楽譜上の f を見るとしても、それは確認であって 本来は、もっと前から 『次は f へ向かうぞ』という気持ちが必要なのです。          というわけで、 Sくんには立って指揮をしてもらいました。(演奏するのは私) ただし、拍子をとるだけではなく 強弱も意識して指揮すること、という注文付き。 指揮者は、次が f 或いは p という時 各パートが『音を出す前』に指示しなければなりません。 つまり、次の小節の1拍目が f なら 「その前の最後の拍を、大きい動作で振りかぶる」 という事で、次を f で演奏しようという気持ちを作る。 次への流れがわかっていないと、指示が間に合わないのです。 1回目は、指揮が音楽を追いかけている状態だったSくん、 2回目で、音楽の先の流れを読んで指揮できました。 ここで、ピアノ演奏交代。 今度は、いい演奏になりました。 ピアノは1人でオーケストラ 指揮者は自分、ですね。

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