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徒然なるママのつぶやき

徒然なるママのつぶやき

よそではいい子なのに・・・。

保育所で勤めているときに、毎日の様子を保護者の方々とお話しする機会があります。

それでよく、

「先生はたくさん褒めてくれるけど、うちじゃ何もやってくれないし、ちっともおりこうじゃないんです。」
「すっごく汚い言葉使ったりするんです」

と言う声が聞かれます。


タイトルのとおり

“よそではいい子なのに・・・”

です。


でも、これ、すっごくいいことなんです!

大体この悩みは、4歳くらいから耳にしますが、それだけ社会性が身についてきたってことなんです。

順調に行けば、後80年くらいの子どもの人生、一人きりで生きていくことなんてまずありません。
必ず、自分以外の他人と付き合っていかなくてはなりません。

そこで、大事なのが社会性ってやつです。
適応能力、協調性ともいえると思います。

残念ながら、社会性の育ってない子が増えているように感じます。

“自分さえよければいい”というような歪んだ大人の姿を見て育ったり、親自体が未熟なため、自分の思い通りにならないと怒鳴ったり、ひどいときには叩いたりされるので、子どもらしいいたずらはおろか、話をすることだって親の前で気を使い、いい子でいなければならない状況の子どもがいるのです。

でも、いくらいい子にしてても子どもです。
どこかで息抜きをしなければ、疲れてしまいます。


それは大人だって同じことです。


大人だったら、意識的に使い分けることもできるでしょうが、子どもには、それがひずみとなって現れます。

おうちでいい子、よそでは困ったちゃんになってしまうのです。

でも、親は、いい子の我が子しか見たことがないので、どんなに周りが

「あの子、問題児だわ」

と思っていても、働きかけても

「うちの●●ちゃんは、とてもいいこです!」

となってしまうのです。


クラスに1人ぐらいいますよね?こういう困った親子。



話が少し横道にずれましたが、“よそではいい子なのに”という悩みは、意外に贅沢な悩みと言えると私は思います。



子どもは、大人の様子をよく見ています。
そして、いい事も悪い事もよく吸収します。

親が、普段からきちんとした態度でいる家庭のお子さんは、よそに行ったときに親を真似てきちんとご挨拶ができたり、お行儀よくしていられます。

よそで、がんばっておりこうさんにした分、家庭では素の自分を出します。
親から見ると「うちではちっとも行儀がよくない」と、愚痴の一つでも言いたくなりますが、これは、子どもが満たされていることの証拠でもあるのです。親が、自分をきちんと受け止めてくれるのを知っているからリラックスしていられるのです。
いい親子関係が築けている証拠なのです。


大人だって同じでしょう?


外では、バッチリ化粧をしてヒールでツカツカ歩く、バリバリのキャリアウーマンでも、うちに帰ればジャージでビールだったりします。
極端な話、外ではオナラなんてできないけどうちならためらわずにできるでしょ?
そんな感じです。


よそでも、うちでもおりこうを求めすぎてしまったら、その子は壊れてしまいますよ。



大人が、外できちんと常識ある凛とした態度でいることを見せ、うちでは甘えさせてあげること。
それが大事です。



“よそではいい子なのに…”

と言う悩みを持っているお母さんたちを見ると、
『いい子育てしてるんだなー』
と思っています。


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