らっぱ親父のひとり言

2007/07/24(火)16:52

やっぱり「いい音」

レッスンの話(65)

僕はいつも、「いい音は全ての技術に繋がる」と説明してきました。 「いい音」は「正しい奏法」から得られるものであり、「正しい奏法」が為されるからこそ、音楽に要求されるすべての表現力(技術)を展開できると考えているからです。 では、何故この時期になっても僕が「いい音」を主張するのか、それが今日の本題です。 普段はあまり問題しにない「音程」から説明しますので、一緒に考えてみてください。 「音程」が悪いという指摘を受けたとき、あなたは何を考えますか? 周りの音をよく聴いて、自分の音を重ねようと考えるはずです。 ここで「落とし穴」があることに気が付かずに(知らずに)いると、自分の音程を聴きやすくするため、自然と唇を絞り響きを無くして「音を合わせる」という行為に没頭します。 「音が合う」=「音程が合う」と短絡的に考えている人なら尚更それを追及してしまうはずです。 考えてみてください、「響き」は音のお守りです、「響き」のある音は融合し易い音、バンド全体の「響き」を支配するトランペットなら尚更意識しなければなりません。 「響き」があるからこそ融合するのに、自らその鎧を脱いで音を合わせられるはずがありません。 「音程」が合っていても、合っていると聴かせる根拠を排除してしまうのですから、合っていると感じてもらえるはずがありません。 音程について指摘を受けたとき、真っ先に「響きが足りないんだ」と思えれば、「音程」を合わせることはずっと楽になるはずです。 「響き」が無い場所だから、「音程」の指摘を受ける、そんな思考回路を身につけてください。 次は「立ち上がり」(僕はこれこそスピードだと考えています)についてですが、立ち上がりが悪い、頭が揃わないと指摘を受けたとき、あなたは何を考えますか? 「立ち上がり」が悪い理由を考えると、必要な息の量に達する時間が遅いからだと考えられます。 しかし、根本の原因が息の出し方にあるかと言うと、そうではない場合が多いようです。 発音の初期段階でアパチュアが極端に狭いため、充分な息の量を出すことができず、口の中の圧力で唇をこじ開けてもらうまで、「音が出ないから聞こえない」という結論が導き出されます。 そう、ここでも「いい音」の基本が守られていないことが原因となるのです。 その他、後押し・リリース・ハイトーン・持久力等々、全ての問題点に「音」の悪さが関与しています。 この記事の右側フリーページリストに過去の記事をまとめて書いてあります。 あなたが今感じる問題点の解決に、少しはお役に立てるかもしれません。 「いい音は全ての技術に繋がる」ことを、僕は確信しています。 今日ドラマで見たことば 「絶対に諦めない、そうすればいつかきっと・・・・・」 全くドラマを見ない僕が、何気なく点いていたテレビのことばに、感動してしまいました。

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