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コントラバス演奏記

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2016.01.31
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 2016年最初の演奏会は、合唱と共に世界初演曲です。

昨年も行われた八幡市民音楽祭ですが、今年はついに念願の「八幡大縁起」初演の運びとなりました。

これは2010年に同じく八幡市民オケで初演させていただいた「八幡縁起」の拡大版となります。拡大というのは単なる編成の拡張だけで無く、曲の内容も「歌詞」「声」が入り、新たなエピソードが加わることで、ついに曲の起承転結が明確に外に向かって開かれた、と言えます。その他の曲目・演奏者の詳細はこちらで。

ホールはいつもの八幡市文化センター。市民合唱も入り、また前回大好評だった初演曲がさらにパワーアップして登場、という期待もあり有料の入場券は前売り完売!当日もほぼ満員のお客様と、新しい曲の誕生の瞬間を共有できることとなりました。

私の演奏内容は以下となります。

  • シベリウス:「フィンランディア」 (7回目) 3Pult中1Pult Out(対向配置なのでトップサイド、以下同) 独弓、5弦
  • ベートーヴェン:「運命」(6回目) 3Pult中1Pult Out 独弓、5弦
  • 平野一郎:八幡大縁起 (世界初演)  3Pult中1Pult Out 仏弓、5弦

 アンコールはありませんでした。当初は7名での演奏の予定でしたが、当日リハーサルでのアクシデントで急遽トップサイドの1名が参加できなくなり、2プルト一人弾きだった私がひとつ詰めてトップサイドに座って弾くこととなりました。問題は八幡大縁起でのパート内3部分割ですが、これはぶっつけで第3パートから第2パートへ移行。音の違いだけとは言え、結構ドキドキでした。

IMG_20160201_231933.jpg

 「フィンランディア」は練習指揮も行っていたのですが、慣れた曲でもあったので、客演指揮者練習の時だけ参加ではありましたが、演奏にも乗せてもらいました。写真のフィンランディアのスコアには、ご指導いただいた客演指揮、蔵野先生のサインを記念に入れていただきました。

「運命」が中プロ、というなかなか大変なボリュームでしたが、5弦(団所有のもの)で運命を弾けたのは嬉しかったです。やはりドイツものにはこの低音が必要です!今録音を聞き返していますが、自分が演奏に加わった中で、これだけ5弦が聞こえた運命(今回は6本中4本が5弦でした)は、初めてです。良いメンバーと一緒出来たことを感謝するしかありません。

 そして「八幡大縁起」。曲のうねり、練習の経緯、誕生の瞬間は作曲者、平野先生のブログに詳しいので、そちらに譲るとして、こちらでは曲の大体の構成を書いておきます。(史上初の解説!?)

-------------------------------------------

曲は4つの楽章に分かれ、その間をフィールドノートという楽曲がつなぎ、全曲が切れ目無く演奏されます。

■I: 降臨/志多羅歌(抄) Descent / Shidara-Uta (extract)

八幡神異相のひとつ、磐神を現した楽章。
クラリネットの単音に導かれ、男声独唱が志多羅歌(しだらうた)を歌い始めます。へ音(Fの音)が抜けた、二音(Dの音)中心の曲。君が代も二音中心ですが、君が代がヘ音とロ音(Hの音)が抜けた「(ニ調の)陽旋法」なのに対して、この志多羅歌はへ音とハ音(Cの音)が抜けた5音音階になっています。

リズムを取って音列だけにすると、フレーズ順にこのようになります。
1:G-E-A-D 2:A-G-D-E 3:E-A-G-D 4:G-E-D-A-E
5:H-D-E-A(-G-A) 6: G-A-E-D-H-D-A 7:E ・・・

この音列が他の楽章の主題を形作る音列の基本となるのは、まるで異相を取る八幡神を現しているかのように、全体の統一感を与えるものとなっています。また、西洋音楽のセリー(12音技法の一つ)では、音列には転調ということは起こらないのですが、この5音音階は転調しながらも「旋法」としての特徴をもつことで、所謂「調性音楽」ではない、しかし日本人には親しみある響きを生み出している、と言えます。

曲の最後に出てくるピッコロの三つの音(A-C-G)は、このあと何度か登場し、曲の転換を示すマークとして機能します。

■フィールドノートA ∋ 託宣α  FieldNote A ∋ Oracle α

曲は一転、女声の揺れるような(シャーマンのお告げが聞こえるような)旋律となり、木管は先ほど登場したピッコロの三音を圧縮したような伴奏をつけていきます。途中には、人のさわめき声、

 そして後半には次の楽章の「囃子」と思われる旋律が聞こえてきます。これは志多羅歌とは異なり、陽旋法で書かれており、いわゆる「日本の祭り」を想起させる音列になっています。先頭の音列は「A-G-E-D-E」(実音は転調されています)と志多羅歌第2フレーズの変形になりますが、二つの旋法は、フレーズ後半でようやく出てくる「シの音」「ドの音」のどちらがあるか、だけの違いですが、聖と俗を日本文化に慣れ親しんだ人なら感じ分けることが出来る、微妙な表現となっています。

■II: 行列/囃子 Procession / Hayashi

八幡神異相のひとつ、軍神を現した楽章。街道(古代の四道のようなものでしょうか)

曲は全曲の女声の主題に重なりながら、新たな軍神の旋律が弦楽器のピチカート(そしてコルレーニョ、バルトークピチカート、と激しくなります)と共に男声に出てきます。この旋律は、実は冒頭の志多羅歌の旋律の一部(4番目のフレーズ、G-E-D-A-E)が切り取られたものです。八幡神の一異相、という位置づけがよくわかります。

曲は、まるでレスピーギの「アッピア街道の松」のように、通過しようとする軍列が遠くからやって来て、圧倒的なクライマックスを作り去って行きます。

■フィールドノートB ∋ 託宣β FieldNote B ∋ Oracle β

一転能楽を思わせるような、弦のバルトークピチカートと手拍子、ピッコロの二音を取り巻く音列(C-D-Es-Cis)と弦楽器奏者足音の部分と、中間の男声による謡のような部分からなる、A-B-A三部形式をとる楽曲。謡のような部分は、その雰囲気が次の曲の読経風の朗唱を予感させます。

■III: 秘儀/陀羅尼 Ritual / Darani

八幡神異相のひとつ、祟神を現した楽章。

ピッコロの前曲の残りの音を延ばす中、二(D)音がオスティナートとして護摩壇での読経を思わせる曲、というか、ここの歌詞は真言宗で使われる「真言」(マントラ)そのものです。・・「そわか(薩婆訶)」は般若心経でもラストに出てきますね。テンポが上がり、歌詞も烏枢沙摩明王の真言に替わり、弱音器をつけたトランペットや荒々しいホルンの叫びとなります。ここのホルンの音列も、志多羅歌の第3,第4フレーズの変形となっています。

■フィールドノートC ∋ 託宣γ FieldNote C ∋ Oracle γ

 おどろおどろしい曲から一転、ハープの伴奏に乗って木管楽器による浄化された自然を思わせる世界が繰り広げられます。これもピッコロのA-C-G音列で小休止し、女声合唱による、月夜のような透明な志多羅歌が始まります。徐々に伴奏楽器も増え、男声も加わり、フィールドノートA,Bの要素も混じり合ってきます。一転、八幡神をファゴットと独唱が歌う中、合唱が民衆のうねりを高めます。オーケストラは騎馬と弓矢の音を立て、フィールドノートBの音列(C-D-Es-Cis)が絡むなか、次の楽章への長大なクレッシェンドを築きます。

■IV: 舞踏/志多羅歌(全) Dance / Shidara-Uta (whole)

八幡神異相のひとつ、福神を現した楽章。

八幡縁起→八幡大縁起ではフィールドノートの拡大が中心で、I~III楽章の大筋は八幡縁起と近いものがありました。ただIV楽章については、新たなエピソードが挿入され、結果として全楽章の中で最もボリューム感あるものとなっています。

フィールドノートでの盛り上がりを受け、銅鑼も加わった音響の中から、オーケストラによる民衆の熱狂した踊りが繰り出されます。まさに「祭り」そのもの。この主題の音列は、IIの囃子で出てくるのと同じ、陽旋法に近いもの。
意図として八幡神(聖)の音列と、人間(俗)の音列を分けているのかも知れません。

熱狂の中に、合唱も加わり、傀儡、その背景には秘儀を導いた音列(C-D-Es-Cis)も控え、祭りの暗い闇も重層的に見せつけます。このオケー合唱の組み合わせがもう一度繰り返され、2度目では、「秘儀」の主題がより明確に戻ってきます。その後、志多羅歌の経過を挟んで、祭りでの酔狂が男声ソロの酔っぱらいの描写と、それを笑う群衆(合唱)、女声ソロでの祝詞のような句が入ります。
また志多羅歌の短い経過で、別の祭り風の主題に入ります。この旋律も人間(俗)側の旋法です。この歌は手拍子、足踏みを加えて盛り上がっていく中、少しずつ志多羅歌が絡んできて、ついには志多羅歌が全容を見せようとします。
が、全容を見せようとするその前

男声ソロに導かれ、八幡を讃える先達と、ホラ貝を思わせるホルンの咆吼と合唱の絶叫で民衆はエネルギーを爆発させます。

 そして冒頭の志多羅歌がオーケストラ、合唱、独唱により高らかに歌い上げられ、祭りの熱狂と共に結尾へ突入します。

その最後、軍神としての八幡神音列の一部 (IIの行列部分:G-E-D-A-E)が顔を出して、八幡神がにやっと笑うかのように曲は断ち切れます。

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 現代曲の初演曲で「ブラボー」が飛び、満員のお客様からの盛大な拍手。
演奏する側にとっても、嬉しいというか、無事、曲を受け入れてもらえるくらいの演奏が出来た、という安堵感が混じった疲労で、なんとも言えぬ演奏後の余韻を感じることが出来ました。

終演後は、主催者、演奏者での打ち上げ。お弁当とビール(私は飲めないのでノンアル)で、という八幡縁起の時と同じスタイルですが、いつもながら美しいお弁当!さすが松花堂のお膝元だけあります(笑)。

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 演奏会には三重のオケのコントラバスの方はじめ、多くの知人、友人が演奏を聴きに来てくださいました。ありがたいことです。

 編成も大きく、独唱・合唱も伴うことから、演奏すること自体がイベントとなってしまう曲ですが、ぜひとも再演、そして継続したレパートリ曲となってほしいものです。特に日本のオケ、八幡様をもつ地のオケに演奏が受け継がれていくことを祈っています。

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最終更新日  2016.05.05 22:17:54
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