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カテゴリ:コスモス掲載・非掲載短歌
病院の待合室で怒鳴る男われも二時間堪えて待ちおり マニュアルを見ながら観光案内しバスのガイドは入社一年 台詞噛むたびに謝るバスガイド初々しさゆえ許してしまう 教会のパイプオルガンの音聞けば自然と指がメロディー奏でる 透析の機械なければ生きられぬ「脱原発」と声あげられず 道路わき日本紫陽花咲く道を「帰還困難」バリケードあり 窓口の機械にかければ一分で三億円の夢砕け散る 初蝉の声かと見やれば新築の家のコンクリ削りし音よ 独り立ちした子を探す母猫の切なき声が闇夜に響く 子を探すこと諦めたか母猫は乳房見せつつ日陰で休む ******************************************** 10月号もまた三首… 一首目はよく考えれば、こんなことはよくあることで、もう一工夫が必要だったかも。 二首目から四首目は会社の旅行の時の歌。 六首目は、福島原発近くの立ち入り禁止区域を示す巨大なバリケードを閉める映像をテレビで見たとき、きれいな紫陽花が咲いていたのがどうにもやりきれなくて読んだ歌。 七首目…私はめんどくさいので宝くじの当たりは窓口で調べてもらう。 九首目と十首目はもううちに住みついて何度も子どもを産んでいる野良猫のこと。 自分的には六首目が気にいっている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年02月19日 01時34分04秒
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