新年のご挨拶~O先生賞のこと
明けましておめでとうございます。昨年の後半はほとんどブログを更新することなく過ぎてしまい…もちろん、元気であちこち出歩く生活には変わりがないのですが…やはりどこか無理がきているのか、気力の出ない日も多くなりました。そこで今年の目標は「無理な計画は立てない。出来る範囲でがんばる!」です。ということで今年もマイペースな私をよろしくお願いします。新年最初の話題は「O先生賞」のこと。私の所属する短歌結社「コスモス」では年に一度30首連作の短歌を募集している。そのほかの賞が推薦というかコスモスの方で目覚ましい活躍をした方たちを選ぶのに比べ、O先生賞は唯一自分から応募できるもの。過去には佳作をいただいたこともあるのにこのごろはなかなか…結果から言うと今回も「30首選」止まり。先生方に選んでいただくのがまな板の鯉ならば、せいぜい買い物かごに入れられたところ…でしょうか。まあ、少しでも先生方のお目に止まったということを喜んぶべきなのでしょう。お題は「夏の麦茶」…透析患者は水分制限があるので気の向くままにごくごく飲む、ということができないので、そこのところの苦しさを詠んだつもり。しかし、そろそろ透析から離れなくちゃ…と思いつつ、詠めば透析の歌ばかり。そこのところが私の弱いところかもしれない。「夏の麦茶」カラカラの喉を耐えがたし炎天下に朝礼ありし昭和の時は水分を摂るを禁ずる部活動過酷であったわれらの時代友と行く初銭湯よ湯あがりに腰に手を当て牛乳を飲むコンビニの前でビールの缶開ける人のあるなり照りつける午後絶食のあとの朝食まず一杯りんごジュースを舌で転がす水分の制限ありし透析の患者の命よ冷たい氷水分の摂れぬ透析患者等は氷を舐める愛おしみつつ猛暑日はロックアイスを口に入れ赤子のように吸いつつ味わう十四年透析治療受けしわれいまだに慣れぬ水分制限透析を受け始めてより「水」のこと常に頭の中を片隅にあり亡き母と同じ透析治療受く母のようには厳しく生きれず水分の制限守り逝きし母いまその墓にたっぷり水やる母の墓ひと際大きな湯のみには並々と注ぐ暖かい茶を墓に水かけてはならぬと言う人もいるを無視して墓参りする足腰の弱りし母が床を這い水飲み行くを見て見ぬふりする亡き母に厳しく水分制限を課したこと今後悔しており一日の水分量は六〇〇cc守れるままにまた水を飲む小用を足す夢など見る透析を一四年受け無尿となりて水分も除去されるというその不思議透析治療受けつつ思う週末は透析間隔あくゆえにみな浮腫みおり月曜の朝透析の治療が苦痛になる時は水分制限守れなくなり透析は大量の水使うゆえ取水制限人ごとでなし水の歌詠めば詠むほど水分を摂りたくなって台所へ行く制限を超える恐れを抱きつつ水飲む日々よいつまで続く水分を摂れぬ透析患者にはドリンクバーは酷なものなり透析の患者等さまざまドリンクをお代りする人我慢する人お互いに牽制しつつ飲み物をお代りしに行く透析患者水分の制限のある病得て砂糖入りの麦茶よ恋し腎移植受ければ水分二リットル摂れるというは夢のようなり移植受け水分制限無くなればゴクゴク飲みたい真夏の麦茶最近、立て続けに知り合いが移植を(しかも宝くじに当たるより確率が低いと言われる献腎移植)受けたため、なんとなく移植が遠い存在でなくなったので希望的な歌が多いが…反面、実は移植を受けたあと心を病んでしまったり、感染症を恐れ人前に出られなくなった人たちもいたりするのでいいことばかりではないのだけど…やはり大好きな麦茶をお腹がたぷたぷになるくらい飲んでみたいというのが私の夢。いつか叶うといいなぁ…