おしゃべりたまてばこ~100円ショップこぼれ話~

2008/03/30(日)00:49

ボクちゃんを案じる。

遺失物法?だったかなんかが去年変わってしまって 接客業に携わる人間はとてもめんどくさくなった。 財布や貴重品にかかわらず、拾得物すべてを 拾った人と預かる人が相互確認しなければならない。 つまり、店内での落し物ひとつひとつに 確認が必要ということね。ショップメンバーが拾った場合はメンバーどうしでの 確認後、すみやかに警察に届ければよいが、 これがお客さまが拾ってくださった場合がとてもややこしい。 せっかく拾ってくださって、「これ落ちてましたよ。」と 善意で届けてくださるってのに、ややこしいなんて言い方は 失礼なのだけど、本当に困るのだ。だいたい、ネコババしようって人ならわざわざメンバーに 預けたりはしないだろう。 現金を抜き取ってその場に置いたら去るものだろうよ。 ショップメンバーに預けるお客さまは、財布を落とした人が困るだろう。 でも、もう買い物すんだし帰らんと。 じゃ、店の人に預けとこう。 そんな、軽い気持ちで見返りも期待しない人がほとんどですよ。 だから、預けたらそのままくるりと背を向けてお帰りになる。そんないい人がほとんど。 本当は遺失物には報労金とか所有権とかの義務やら権利やらが 発生するので、トラブルを防ぐために警察へ届けるまえに お客さまとの相互確認が必要になったのである。  「はい、おちとったコレ。」と、レジカウンターに財布を置いて、正面玄関をさっさと 出て行かれた。残された財布に、コイトさんが呼び止めようとするが レジは列をなして抜けることができない。 ***************************************  「・・・で、あっというまの事だったから その男性の名前も連絡先も聞けなかったんよね。」 んー。困ったけどそのままおまわりさんのところへ 持って行くしかないね。 これが、実際は拾ってくださったお客さまご本人が 記入しないといけない書類がある。保管期限を過ぎたあとの 報労金をいただくか、放棄するか。 財布そのものの所有権をどうするのか。ほかにも施設の所有者もうんぬんといろいろと ひとつの遺失物に対して期限が切れたあとの処理について 確認の上で、すみやかに警察にとどけなければならない。こりゃお客さまにしてみれば、「はぁ? 善意で拾ってこんなにあれこれ時間とられるわけ?」と、クレームにもなりかねない。   「あのね、でもね、業務に支障をきたす場合、 拾得者のお名前と連絡先だけ必ず記入していただくって 聞いてるんですよ。」 消防署や交番担当になって仲良くなった 最強メンバーのニシキバラさんがこのあたりは詳しい。 「バスの中でね、財布を拾ったら運転手さんしかいないでしょ。 そんな時にバス停車してあれこれ聞いたり書いてもらったりは 支障がでるから、名前と連絡先だけはって聞いてます。」 ・・・ってか、どっちにしてもバスの中でも接客か。 店内はいいけどバスの中じゃそれだって十分危険な気がするけど。 法律どおりにするしかないのだが、 そうするうちに、「めんどくさいからほっとこう。」 っていうお客さまが増えそうな気がしてなんだかな。 ボクちゃん、お財布は法律どおり すみやかに交番にとどけました。 ママに相談して警察に電話かけてもらえないかな。なんか、ガッカリしているボクちゃんの顔が頭に浮かぶ。  

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