2008/03/30(日)00:49
ボクちゃんを案じる。
遺失物法?だったかなんかが去年変わってしまって
接客業に携わる人間はとてもめんどくさくなった。
財布や貴重品にかかわらず、拾得物すべてを
拾った人と預かる人が相互確認しなければならない。
つまり、店内での落し物ひとつひとつに
確認が必要ということね。ショップメンバーが拾った場合はメンバーどうしでの
確認後、すみやかに警察に届ければよいが、
これがお客さまが拾ってくださった場合がとてもややこしい。 せっかく拾ってくださって、「これ落ちてましたよ。」と
善意で届けてくださるってのに、ややこしいなんて言い方は
失礼なのだけど、本当に困るのだ。だいたい、ネコババしようって人ならわざわざメンバーに
預けたりはしないだろう。
現金を抜き取ってその場に置いたら去るものだろうよ。 ショップメンバーに預けるお客さまは、財布を落とした人が困るだろう。
でも、もう買い物すんだし帰らんと。
じゃ、店の人に預けとこう。
そんな、軽い気持ちで見返りも期待しない人がほとんどですよ。
だから、預けたらそのままくるりと背を向けてお帰りになる。そんないい人がほとんど。 本当は遺失物には報労金とか所有権とかの義務やら権利やらが
発生するので、トラブルを防ぐために警察へ届けるまえに
お客さまとの相互確認が必要になったのである。 「はい、おちとったコレ。」と、レジカウンターに財布を置いて、正面玄関をさっさと
出て行かれた。残された財布に、コイトさんが呼び止めようとするが
レジは列をなして抜けることができない。
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「・・・で、あっというまの事だったから
その男性の名前も連絡先も聞けなかったんよね。」
んー。困ったけどそのままおまわりさんのところへ
持って行くしかないね。
これが、実際は拾ってくださったお客さまご本人が
記入しないといけない書類がある。保管期限を過ぎたあとの
報労金をいただくか、放棄するか。
財布そのものの所有権をどうするのか。ほかにも施設の所有者もうんぬんといろいろと
ひとつの遺失物に対して期限が切れたあとの処理について
確認の上で、すみやかに警察にとどけなければならない。こりゃお客さまにしてみれば、「はぁ? 善意で拾ってこんなにあれこれ時間とられるわけ?」と、クレームにもなりかねない。 「あのね、でもね、業務に支障をきたす場合、
拾得者のお名前と連絡先だけ必ず記入していただくって
聞いてるんですよ。」
消防署や交番担当になって仲良くなった
最強メンバーのニシキバラさんがこのあたりは詳しい。
「バスの中でね、財布を拾ったら運転手さんしかいないでしょ。
そんな時にバス停車してあれこれ聞いたり書いてもらったりは
支障がでるから、名前と連絡先だけはって聞いてます。」
・・・ってか、どっちにしてもバスの中でも接客か。
店内はいいけどバスの中じゃそれだって十分危険な気がするけど。
法律どおりにするしかないのだが、
そうするうちに、「めんどくさいからほっとこう。」
っていうお客さまが増えそうな気がしてなんだかな。 ボクちゃん、お財布は法律どおり すみやかに交番にとどけました。
ママに相談して警察に電話かけてもらえないかな。なんか、ガッカリしているボクちゃんの顔が頭に浮かぶ。