おしゃべりたまてばこ~100円ショップこぼれ話~

2009/06/05(金)00:24

安否が気になる。

おしごと(300)

定期的にやってくるお得意さまは、何度か来店されるうちに 顔を覚えるものである。そのお客さまは、何度か来店しなくても たった一度のご来店ですぐに覚えてしまった。あたしだけではなく、他のメンバーもそうである。  そのお客さまは店内に入るまではごく普通の男性に見える。しかし、一歩入るとお買いものカゴとカゴを持たないもう一方の腕を頭の高さまで持ち上げ、 大股でつかつかと歩き出し そのまま目的の売り場へ直行する。売り場は一か所で終わらず、あっちのコーナーこっちのコーナーと 店内を縦横無尽する。そして商品を選んだらやっぱり大股で移動する。 欲しい商品がそろったら大急ぎでレジへやってくる。しかも、あからさまに他のお客さまを寄せ付けない見事なフットワークは 時にすれ違うお客さまに嫌悪感を与える。(何?!汚いものでもよけるみたいに!!)すれ違った後のお客さま、男性の後姿をそんな表情で追うこともある。 そして、レジにやってくる。 決まってこうおっしゃる。  「自分で詰めますから!!」 言われなくても 袋詰めはお客さま自身でしていただくように お願いするのだが、ここはおっしゃるとおりに 「かしこまりました。」と無難に返事をする。まぁ、2つ3つならこちらが袋詰めしてお渡しするのだが、 この方はいつも生活用品のまとめ買いなので、こちらからすすんで 袋詰めをすることはない。購入されるのは、下着とかスリッパとかタオルとか。 一点105円の商品を中心にごっそりとまとめ買いである。 ご来店の頻度を考えると、どう考えても生活用品というよりも 消耗品の使い方をされてるとしか思えない。そんなすっごい神経質なくらい衛生に気を遣うおにいさんだから (潔癖症というと語弊ありかと)買い物かごの中の商品をカウントするにも 気づかいが欠かせない。スキャンする際、タグを見つけるようと うっかり商品をべたべたさわりようもんならさ。 「それ、いりません!」  ・・・か、かしこまりました。 いえね、かごの中身はまだ支払はすんでないとはいえ、 レジを通った瞬間にお客さまの私物になる品ですからね、 そうべたべた触るつもりはない。 早くスキャンしようとすると折れ曲がったりひっくり返ってたりするタグを こちらにまっすぐ向けるのにどしても商品やパッケーをさわるんですわ。 でも、うっかりべたべたさわってしまうのは商品だけではない。  「えぇと、43円のお返しで・・・」 157円の商品が混じってたらお釣りも一円玉が入りますからね、 小銭は手のひらで広げて相互確認が絶対必要なんだけど、      小銭は手のひらで広げて          小銭は手のひらで広げて              小銭は手のひらで広げ・・・  「それ、いりません!」   「お、お客さまー?!」(それは困る)  *******************************  そんなすっごい神経質なくらい衛生に気を遣うおにいさん、 新型インフルエンザが国外で感染されて以来、 一度も見ていない。  そういや、マスクは一度もレジで売ったことなかったな。  無事かしら。(心配) 

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