秘境ってわけじゃないけど、ルーツな人との出会い(2)
ずいぶん前に書いた記事の続きというか、ちょっと、話は横道にそれるが、この旅では、かの高名なリズムマスター・チャンギートの御親戚に非常によくしてもらった。彼の、奥さんの妹さんがペリーコというハバナから車で3時間くらいの田舎町に住んでおられ、ガガという音楽はそこの住人が保存している音楽だった。当日は、奥さんのお姉さんやその娘(超美人)もいらっしゃり、夕食は、そのおうちで飼われていた鳥を絞めて、素晴らしいご馳走となった。全く日本の釜飯のようなとても美味しい炊き込みご飯だったが、醤油風味で驚いた。 是非泊まっていけということで、一晩お世話になったが、ベッドは一つで河野さんと共にした。河野さんは本当に気にしない人で、(もしくは凄く我慢強いか)たしかベッドを共にするのはこの限りではなかったと思うのだが、実は私の方は好きな女性であっても、気になって眠れない性質で、ちょっとした苦行であった。しかもキューバの蚊は大きくて、速い。蠅のように飛んでいる。蚊帳を使う人もいるが、大抵は一晩中扇風機を回して追い払いながら寝る。うとうとできたかできないうちに、朝を迎え、お暇したが、別れ際に、妹さんの娘ジュディアニちゃんが私に向かって「帰らないで」と大泣きしてくれたのが、今でも忘れられない1シーンとして頭に焼き付いている。まさに、白人のかわいらしい幼女の典型といった彼女で、私も童心に戻って無邪気に遊んであげたのが、やけに彼女にとって印象深かったらしく本気で私と結婚するつもりになったという話である。今頃は従姉妹のように超美人になっているだろうが、私には勿体無いウルルン話でした。