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2005/09/05(月)06:48

木材財閥の奉行屋敷 [壱]

埃だらけの洋館(19)

木材財閥の奉行屋敷1、2、3、4 [映像・洋館の「青い応接間」からエントランスを超えて「紅い客間」を覗いたところ] アタクシ達の洋館は、木材財閥の屋敷として百年ほどの昔に建てられた。現代この付近は「historic district」、史蹟区と指定されている。 1800年代の末期、この都市は州都だった。そのころ、洋館が今建っている土地と、それに続く十数軒が建つ土地は、一軒の豪邸とその庭園に占められていたそうだ。 市の史料館によると、1908年にその豪邸は潰され、その跡の土地をいくつもに分け、分けられた土地に1909から1912にかけて近所の管理職や政治家や実業家が家を建てたそうだ。 洋館もその一つで、史蹟区のちょうど中心の角に建つ。コチラでは、角に建つ家ほど人気がある。コチラの人間は「角」というのが好きだ。仕事で「出世を目指す」というのも「コーナー・オフィスを目指す」と言い表すほどだ。 そういえば職場で、アタクシのそう広くもない八畳(かな?)ほどの個室のコーナー・オフィスをうらやましがられる。大きな窓が何枚かついていて明るいからだ。(職場の地位に関係なくあてがわれている。) 日本では「窓際族」というのは軽視されている職員をさすと聞いたことがあるが、コチラでは窓際には絶対的な人気がある。文化のちがいか習慣のちがいか分からないが、とにかく不思議だ、と今日改めて思う。

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