2006/05/24(水)14:20
不思議な流浪者
[画像・何キロも何キロも続く二人だけの砂浜]
去年、この無人砂浜で、それまで見た事のない物を発見した。
稀にゴミが打ち上げられているのを見つけるとカヤックにつめて持って帰るのだが、その朝波打ち際にあったのは青いプラスティックの破片に見えた。
あ~、誰かのクルーザーのライトが割れたんだなぁ、船って緑と赤のライトの他に青いのもついてたっけ...?
...と思いながらふと目を先にやると、あそこにももう一つある。あれ?あっちにも。
それに、壊れた破片にしては、いちいち形が整っている。
[また今年もあった不思議な生物・数日前ムーミンの手を借りて撮影]
え?え?
海洋生物学は結構得意のつもりでいい気になっていたアタクシ、これがまったくまったくなんなのか判らない!?
プ、プライドが...
後でC海域の情報センターで聞いてみた所、対応してくれた(可愛く知的な)オニイチャンが、ちょっと落ち込んでるアタクシを慰めてくれた。
「あー、今年の春、急に大量に打ち上げられて、この付近の人も
初めてで大混乱だったんですよ、さ、そう気を落とさずに!」
え~ん、ありがとう...
ずっとずっとずっと南の海、熱帯の生物だそうだ。
刺胞動物門で、クラゲのいとこ、ヴェレラ属・ヴェレラ種。
日本語では「カツオノカムリ」と呼ぶそうだ。
ある大学のサイトの写真もどうぞ。
変わっているのは、目の覚める様な鮮やかな青い色。
そして彼等は、海面にチョコンと浮かび、「帆」を立て、風の吹くまま旅をする。
不思議、不思議!
ステキではないか。
でもこの冷たいはずの海に、なぜ彼等が急に訪れる様になったのかが心配でもある。
数日前も、えんえんと続く砂浜の波打ち際に、一つ、また一つと、キラキラ輝いていた。