2007/01/06(土)23:42
北米で命名・平等?いいかげん?
コチラには「籍」というシステムがない。むしろその概念を説明するのに苦労するほどである。
のりすけ様にいつか教わったが、「籍」とは日本と韓国にしか存在しないらしい。
ドイツのもり様が最近取り上げていらした「夫婦別姓」のトピックも興味深い。
アタクシのまわりでは、「夫婦別姓」は普通である。いや、その前に「正式に結婚しない」のが普通である。
そしてこの地域では「一年以上同棲=事実上夫婦」なのである。日本で言う「内縁関係」とどう違うのか判らないが、コチラではとにかく法律上同じ扱いで、税金の取られ方も、別れた時の財産や年金の分け方も、権利も義務もすべて同じである。
「夫婦別姓」だと「子供の苗字はどうしよう」という、日本ではきっと考えられない難題に直面する。
三十年前ほど流行ったのが、「両親の苗字を繋げてつける」例である。
母がケリー・スミスで父がベン・チャウなら、子供はリサ・チャウ-スミス。
おぉ。合理的でいいではないか、と思われがちだが、これは実は人気が急激に落ちている。
何故かと言うと、
あ)面倒くさい。短い苗字が二つ繋がるならまだいいが、普通の苗字を二つ繋げると長くてうんざりなのだそうだ。正式の名はさておき、通常はどちらか一つの苗字を省いてしまう人が多い。
い)リサ・チャウ-スミスがリチャード・スティーヴンソン-サンダーソンと一緒になったら、その子はロバート・チャウ-スミス-スティーヴンソン-サンダーソンになるのか。かわいそう。
今人気があるのが、どちらかの苗字をミドル・ネームの一つにする例である。アタクシの知る十歳以下の子は殆どこういう名をつけてもらっている。たとえばリサ・ケイトリン・チャウ・スミス、通称リサ・スミス。この場合なぜか父親の苗字が最後に来る例が多いので、実用的には=父親の苗字である。「じゃんけんで決めた」という同僚もいるし、「大人になってから自分で選んでもいいし」という意見もあるらしい。
さて。
妹Jは珍しく(?)夫M君と結婚している。普通に「夫婦別姓」なので、
J・ツクダニ
M・グラタン
...なんか食べ合わせが悪そう...
ここまではいたって普通である。
だが。
彼等には子供が二人いる。メイとオイなのだが、この姉弟は苗字が違う。
メイ・リンゴ・ツクダニ
オイ・メロン・グラタン
こうなると結構変わっている。
どちらかの親と苗字が違うのは「普通」なのだが、姉妹兄弟で苗字が違うのは珍しい。
へ~~~、平等だけど、ねぇ、ややこしくない?とアタクシが余計な事を聞いた際、妹Jにキッと睨まれ、
「アタシは、おねーちゃんと同じ苗字で、学生時代モノスゴク苦労したんだから!先生に『あー、あんたあのタリアの妹?』って聞かれるのがいやでいやでしょうがなかったんだから!!!あ、おねーちゃんのせいじゃないけど、でもおねーちゃんのせいだからね!だからメイとオイも違ってイイのっっ!!」
きゃー。
ごめんねごめんね。
なんで謝ってるのか判んないけど謝っときます。
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みいなちゃんへ、愛を込めて