テーマ:シーカヤック(478)
カテゴリ:海
[画像・黄昏の水辺で焚き火] 今回はイルカもクジラも出なかったが代わりに?熊さん 参上。 カヤック・キャンプの場合、イルカとクジラと熊の対応法に共通点がある。 イルカやクジラの場合カヤックをパドルでこんこんこんこんっ!と叩く。彼らにコチラの位置を伝えるためだ。アチラも愛想良く寄って来てくれる事が多いが誤ってカヤックをひっくり返されたら大変だ。こんこんこんこんっ!こんこんこんこんっ!イルカの群集にぐるぐるぐるぐる囲まれると仲間に入れてもらえた気がして胸が高鳴る。 因にシャチの名所でひっくり返されそうになり本気で焦った事がある。シャチではなく急浮上したトドに。 ちょっと休憩、とプカプカ浮いている海藻にアンカー代わりに掴まりオヤツをぽりぽりしていたらいきなり ブフォッッ!!! と大きなモノが水面を破りカヤックから放り出されそうになった。一瞬の出来事だ。立派なトドがすぐそばで丸いおメメをパチクリした、と思いきやアチラもびっくりしたのだろう、すぐ ずぼぼっ!! と潜りあっと言う間に泳いで行ってしまった。どっきんどっきんどっきん。ひゃー。ざっと車ほどの大きさのトド。 コチラで「こんなに近かったんだよ」と表現する時「相手の目の白眼?が見える程近く」(言い方が変?we were so close i could see the whites of her eyes)と言うのだがトドの「白眼」って血走ってて赤いのね。 話がそれてしまったが「イルカ・クジラ」と「熊」の対応法の共通点とは「音を立てる事」。 グリズリーが出る地域でのハイキングは静かに行ってはいけないらしい。アチラが気がついたら人間がいてびっくり、というのがまずいそうだ。身体に熊ベルをつけるとか、大声で会話をしながらとか、茂みが深いところは手を叩きながらとか、とにかく音を立てながら進むのがいいらしい。 アチラから寄って来てしまった時も大きな音を出して追い払わなければいけない。 今回焚き火にあたりながら「寒いね~」と言っていたらそばの茂みで ざざざぽきぽきぽきぽき と嫌な音がした。テンや鹿やアライグマではない音。 ヘッドランプを向けると大きな黒熊が振り返ってコチラを見ていた。可愛い顔がきょとん、としている。 すぐ四人飛び上がって大声を出し追い払おうとしたけれどゆっくりゆっくり退散しながらなんども振り返る。まずい。コチラが見えていて焚き火に寄って来る熊は人間慣れしてしまっていてまずいのだ。ちょっとした崖の上までよじ上るとまたコチラをじーーーっと眺めている。 Mとムーミンは熊用スプレー(護身用ペッパー・スプレー)のセーフティを外している。アタクシはお鍋を二つカンカンボワン!と鳴らしてみたが効果無し。食べ物ないよ!もう木に吊るしちゃった後だし!あっちおいき! でもじーーーーっと首を傾げながらアタクシ達を見下ろしている。 しかたないのでMがとっておきのベア・バンガー(火薬式の花火に似た物)に点火して水面に向かって しゅーーーっ ばんっ! と鳴らした。 ベア・バンガーを使うなんて皆初めて。この場合追い払おうとしている熊に目がけて発射してはいけないらしい。 しゅーーーっ っと熊より向こうまで飛んでしまい、その後の ばんっ! という炸裂音にびっくりした熊が逆にコチラに向かって一目散に駆けて来てしまう事があるらしい。逆効果。森の中の熊に向かって発射して山火事になってしまっても大変だし。 とにかくベア・バンガーにも慌てない熊。面倒くさそうにゆっくりゆっくり退散。しばらく真っ暗な茂みをがさがさ鳴らしていたがじきにどこかへ行ってしまった。 また水際の焚き火を囲んで流れ星を観察。 一つづつ同じ願い事をするのって反則なのだろうか、と悩んでいる自分に苦笑してみたり。 満ちて来る潮に焚き火が じゅーーーっ と湯気を立て始めた頃、夜中に熊が出たらどうする?と相談。テントごとにお鍋を二つづつ持って入る事にした。いつもは枕元に置いておく懐中電灯・水筒・ティッシュの隣に今晩はお鍋。ちょっと間が抜けている。 朝起きてテントからがさがさ這い出すとムーミンが笑顔でオムレツを焼いていた。スモークサーモン入りのオムレツ。熊も出るわな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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