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たなごってブログ

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吾輩のお気に入りLP





吾輩はバンドで、下手なドラムや下手なベース、下手なボーカル等色々経験しましたが、メインは鍵盤楽器でした。
当然、「シンセバリバリ」スタイルが好みかというと、実は全く逆でバンドという世界では、とにかく「スカスカ」が好みで、白玉和音が全編に流れているのは好きではなく、<汗をかくよふな>
・ピアノ”ガンガン”スタイル
・ハモンドオルガンのアドリブ系
だけで構成しているのが好みです。兎に角、涼しげに擬似音のシンセを弾くのではなく、アクティブなギター・ベースに同調した生音を出すバンド、この好みは歳とった今でもあまり変わっていません。

また、もうひとつ、和音の美しい楽曲。特にニューウェーブ系に多かったのですが、単純な例えば「ドミソ」などの3音の和音だけではなく、7th、9thなどの幻想的な美しいコードの響きを醸し出してくれるメロディはなんともいえない心地よさを感じました。これも今も大好きです。

その中でも吾輩が特に好きだったLP(今では死語)を幾つか紹介します。


1. ジェフベック「ブロウ・バイ・ブロウ」
ジェフベック/ブロウ・バイ・ブロウ
各々の曲が全てフェイドアウトしながら繋がっているのが特徴。
オープニングの「分かってくれるかい」のソリッドなギターでまず脳天を直撃され、中ほどの「スキャッターブレイン」で完全にぶっ飛んだ。ローズの殺人的旋律・ソロフレーズが素晴らしい。吾輩はこれを聴いて、すぐ弾いてみたくなって本物ローズ(中古)に手を出してしまったほど(楽譜も手にしトライしてみたが実は中途半端に終わっている・・・)。その他、「哀しみの恋人達」も切なくていいし、ノリノリ「フリーウェイ・ジャム」も大好きだ。

2. U2「WAR」
U2/WAR(闘)
吾輩は、高校時代はジャーニー、フォリナー、スティクス、REOスピードワゴンなど渋谷陽一云うところの「産業ロック」にぞっこんだったが、浪人時代にたまたまジャーニーの「セパレイトウェイズ」の直後に聞いた「ニューイヤーズデー」にたまげた!!!なんと「セパレイトウェイズ」が軽く思えたことよ!!「ニューイヤーズデー」はイントロからとてつもないメッセージ・魂を感じた。「なんだこりゃ!」衝撃的だった。ボーノのヴォーカルよりもまず、エッジの「シャカシャカ」ギターが心底から「カッコいい~」しして「気持ちいい~!」。ギターソロが終わってから、ボーノが「WON, WO, WHO, WO ~ ♪」と歌ったあとに、上のほうから「シャカシャカシャカシャカ・・・・・」とギターサウンドが落ちてくるあの気持ちよさは、もうゾクゾクもの。正直あれほどギターの弾き方で衝撃を受けたことは前にも後にもない。エッジが吾輩にとって最高のギタリストだ。
また、U2はこの後のLP「焔」で一躍、メジャーに躍り出るのだが、この「WAR」までのプロデューサー:スティーブリリーホワイトにこのU2との組み合わせに運命的なものを感じる。それだけ見事にフィットしている、という意味においてだ。U2のサウンドを見事に理解し、エッジのギターの特性に合わせ、あまりエコー的なエフェクターをかけていない。ひとつひとつの音がソリッドに仕上げられているのが大きな特徴で、吾輩もこの部分にぞっこんになってしまった。正直、「焔」以降のブライアンイーノのプロデュースは、吾輩の好みから少しかけ離れていってしまって「俗的」な感じがし、吾輩から段々と離れていってしまう、、、といった感情を持ったことを覚えている。

3. ELP「タルカス」
エマーソン、レイク&パーマー/タルカス [期間限定生産]
エマーソン・レイク&パーマーの傑作。一時、エマーソン・レイク&パウエルとなり、頭文字はELPで変わらなかったことがあるがとにかく、最近のELPは好きではない。ブラス系のシンセ音を多用しているのがどうも安っぽい。その昔、ヨーロッパという安っぽいバンドが「ファイナルカウントダウン」という曲で大ヒットしたが、あの前奏を思わせるようで何とも、安っぽい。聴いているほうが恥ずかしくなる位だ。
それはさておき、このタルカスの頃のELP、これはたまげた。今のよふにシーケンサーがある訳ではない。オープニングの「タルカス」など、何かこう陰鬱な感じにさせるくらい、リズムが微妙にズレている気がする。特に間奏部分はキースエマーソンのハモンドオルガンが、妙にかったるい。しかし、これが何故か頭にこびり付いて離れない。いい、実に気持ちいい。
ELPのLPは、「トリロジー」とか「恐怖の頭脳改革」とか、とにかく、「ピアノを弾きまくる」「オルガンを弾きまくる」というスタイルは鍵盤屋の吾輩としては最も尊敬に値するスタイル。見事に「プログレ」を体現していて羨ましい。
ただ、LPを聴く分にはいいが、当時のライブビデオを見るとやはりメンバーが三人では(特にギター不在なのは痛い。)少々物足りなく聞こえてしまうのは少々残念。

4. ラモーンズ「ラモーンズの激情」
ラモーンズ/ラモーンズの激情
大学時代に目覚め、鍵盤奏者の私がバンドでベース&ボーカルをやってしまった。ラモーンズは偉大だ。パンクというとUKのイメージ強いが、彼等はれっきとしたUSA育ち。オープニングの電撃バップは妙に馬鹿馬鹿しくて最高。のっけから「HI! HO! Let's GO!」の間抜けさもバンドでやるには最高だが、最後のベースの8分音符が連打するところも「おい、本気か!」と思うくらいの馬鹿馬鹿しさで最高。ジャムやクラッシュ、セックスピストルズなどと違い、インテリジェンスを感じさせないため、堅苦しくなくまた気を張って楽しむ必要もない。素っ裸になって聴いてみても楽しいかも。



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