V22オスプレイの誤解
MV-22オスプレイはCH-46ヘリコプターよりも6倍静かです : 週刊オブイェクトより軍事評論家の田岡俊次氏は、MV-22オスプレイはCH-46ヘリよりもエンジン出力が4.4倍にもなる為、騒音が大きくなると断言しています。田岡氏はTVや週刊誌でも同様の主張を繰り返していて、これを根拠にオスプレイの騒音は大きいと決め付ける報道が他にも幾つか出て、ブログでも広まっています。しかしこれは海兵隊側の認識とは全く異なっているのです。以下はミラマー海兵隊基地の地元、アメリカ合州国カリフォルニア州サンディエゴ市のローカル紙「The San Diego Union Tribune」のインターネット版「Sign-On San Diego」より、2009年12月18日付けの記事です。 まあエンジンのパワーが、あがれば、必然的に騒音は、増えますが、普天間問題で、もめてる要因の1つ騒音問題で、日本の軍事評論家が、田岡氏が、断言してますが、私が、動画サイトで、見てる限り、うるさくありません。まあそれで、この件で、詳しい”週刊オブイェクト”に掲載してる文章の紹介。Miramar welcomes whisper-quiet Osprey : Sign-On San Diego(ミラマー基地はささやくように静かなオスプレイを歓迎します)“If you are worried about noise, the MV-22 ought to be very welcome,” (もし貴方が騒音について心配するのなら、MV-22はとても歓迎されるべきです。)The Osprey is six times quieter than the helicopter it replaces, the dual-rotored CH-46, according to the Marine Corps.(オスプレイは、代替する海兵隊のヘリコプター(タンデムローター式のCH-46)よりも6倍静かです。)ミラマー海兵隊基地の会見で、オスプレイ飛行隊指揮官のエヴァン・ルブラン中佐はこのように述べました。エンジン出力が大きく上がるにも拘らず、従来のヘリコプターよりも6倍も静かであるというこの説明は、一体どういう事なのかと言うと・・・実はヘリコプターの騒音の大半は、エンジンからではなくローターブレードから発生している為、エンジンの比較など殆ど意味が無いのです。ヘリコプター特有の「バラバラバラ・・・」という大きな音と言えば思い当たるでしょう、あれがローターブレードから発生する「スラップ音」というものです。BVI(Blade-Voltex-Interaction;翼端渦干渉)という現象で、先行するローターブレードの翼端渦が後続のローターブレードと干渉することにより発生する衝撃音です。これはヘリコプター特有の現象で、固定翼プロペラ機では翼端渦はすぐに機体後方に流れて後続のプロペラが叩く事はありません。つまり、離着陸時にはヘリコプター形態、巡航時には固定翼機形態に変形するティルトローター機MV-22オスプレイは、巡航時にBVI騒音が消え去ります。本質的にティルトローター機とはヘリコプターより静粛な航空機なのです。6倍静は、言い過ぎかもしれませんが、参考文章にも書いてますが、ヘリで、1番うるさいのは、ローターブレイドの「バラバラバラという音」で、CH-46と比べかなり静です。さてこの記事の最後になお実際にオスプレイを取材した航空ジャーナリストの坪田敦史氏によると、V-22オスプレイ 初取材!: SKY MONOLOGUE騒音は少ない。思ったより、かなり静かだった。と書いてます。報道関係や評論家(特に日本)には、確認作業をせず、批判、記事にしたりしてますが、本当に確認作業して、批判してるのならいいのですが、おそらくしてないのと思います。