18日の日記
昨今、東京・秋葉原で人気なのが、あの「メイド喫茶」。アニメの主人公のよ
うな制服を着た美女店員がオタク族の男性にかしづく、という不思議な業態で
ある。
ところが今度は逆に、東京・池袋などの盛り場で若い女性向けの「執事喫茶」
なる店が出現したようだ。
真っ赤なじゅうたんにシャンデリアというゴージャスな店内は「お屋敷」と呼
ばれ、「お嬢さま（客）」には「執事（多くはシルバー世代の男性店員）」が
お茶や軽食をサーブする。
つまり、ひとときの“貴族のご令嬢気分”が味わえるのである。
しかも、制限タイム（80分など）になると「お出掛けの時間です」と退店のサ
インが出る、という遊び気分も満載。若いＯＬたちを中心に口コミでの広がり
つつあるようだ。
かたや、若い男性に人気なのが「英国風パブ」だ。シックな店内で黒ビールや
シングルモルトウイスキーをたしなめる大人の店。繁華街や駅の構内などを中
心に「ローズ・アンド・クラウン」や「82 ALE HOUSE」などのチェーン店も
次々に登場する昨今である。
女性向けの喫茶店と男性向けのパブ。それぞれに対象や業態は違うが、両者に
は３つの共通項がありそうだ。
１つには、「お屋敷」や英国調のインテリアで飾った「非日常空間での疑似体
験」が楽しめることである。
２つには、貴族のお姫さまや英国紳士を気取って「ちょっぴり優雅な気分に浸
れる」快感だろう。
そして３つには、大勢で騒ぐよりも、自分一人や小人数で「静かにくつろぎた
い」というニーズが高まったこともありそうだ。
確かに、少し前ならば喫茶店の女性客やパブの男性客は「仲間でおしゃべり」
が定番だった。しかし今は、忙しい仕事に疲れ、自分自身の時間を優雅に過ご
したい人々が増えていることも事実だろう。
たかが一杯のお茶や酒を飲む場所の人気からも、時代の気分のうつろいが見え
てくる。
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Sent: Thursday, May 18, 2006 11:25 AM
Subject: 18日の日記
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