独白劇場

10時頃に目が覚めた。
窓には曇り気味の空。

部屋にキッチンがないため朝食は外でとることに。
ポートベローロード沿いにあるカフェのコーヒーが美味しい
からそこで朝食をとろうとお出かけ。
英国の朝食の記憶は紅茶とカリカリに焼いた薄っぺらい
トーストだったが、最近の食料事情はどうも違うらしい。

朝食を食べにいくだけなのに15分くらい歩いた。
本当はもっと歩いているのかもしれないが、
とにかく普段のぐうたらな私にはありえない行動である。

ポートベローに着くとマーケットが立ち並んでいた。
市場の匂いがする。
カフェの前には野菜や果物、生鮮食品、雑貨の店が出ていた。

中に入りカプチーノと甘そうなパンを注文。

　　　　　　　
　　　　　　


カプチーノも美味しかったが、パンが予想外に絶品！
スライスアーモンドが乗ったさくっとしたパイ生地をかじる
と、中からほどよく甘く温かいチョコが出てきた。
うっ、たまらん。。。

あまりの美味さに、3日間連続でこのパンを朝食に食べることになる。

マーケットを見てまわるのは土曜にすることにしフラットへ引き返す。
帰る道すがら、まだ二人ともお腹が減っていたので
別のカフェで二度目の朝ごはん。

これまた水平の取れていない建物。
二階にあがり窓際のテーブルに着く。
私の注文したものは当たりだったが、ダーの注文した
スクランブルエッグは残念ながら火が通り過ぎだった。
悲しそうだったので半分ずつにした。
スクランブルエッグって美味しく作るのって難しいんだよね。
途中、ダーの友達がやってくる。

モーリスの頃のヒュー・グラント似。（注：S子さん、いつか写真お見せします。）
まぁ、仮にT 君としておこう。
職探し中とのことで、この日も朝イチで面接に行ってきたらしい。
よってスーツ姿だったのだがさすがは英国男子、若くても
スーツの着こなしがこなれてる！
カフスボタンはルビーっぽい色の石だけどおっさん臭く
ならないのが憎い。
いいセンスしてんな～。

目の前に若い英国男子ふたり。

『アナカン』『モーリス』が好きな女性にはたまらん
シチュエーションである。
頭の中でコスプレが始まり、顔がニヤけそうになるのを自制心で食い止める。

曇っていた空はいつの間にか晴れていた。
きっとこの後もまた天気が変わるのだろうなと思いつつ
あーイギリスにいるんだなとしみじみ感じた。