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トニ−1189

トニ−1189

2008年04月08日
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カテゴリ:生活習慣病
栄研スタッフによる解説論文集

桑の葉とその成分について 平原 文子 (国立健康・栄養研究所 食品機能研究部)

 より掲載させて頂きました、有難う御ざいました。

1) はじめに

桑の葉ってなに?

 桑は熱帯から亜熱帯の山野に自生しているクワ科クワ属の植物の総称で、原産地は中国北部から朝鮮半島といわれています。日本には3世紀頃、葉を飼料とする蚕とともに伝えられました。 6世紀始めに編纂された本草学の最初書「神農本草経」の中に桑の葉の薬効が記載されており、特に葉の日陰干しものを「神仙茶」といい、咳や高血圧、滋養強壮に効果があるとされてきました。また、水をいくら飲んでも渇きを覚える飲水病(糖尿病)にも効果があるとされ、不老長寿の妙薬として古くから養蚕が盛んな地方では愛飲されてきました。
 桑の木は酸素の放出量が多く、環境にもやさしい樹木で、街路樹としても植えられています。

2) 桑の成分と作用

(A)葉
 桑の葉は、グルコ-スと良く似た構造式の1-DNJ;1-デオキシノジリマイシン”が含まれております。このDNJには血糖値の上昇を抑制する効果のあることがわかりました。DNJは桑の葉特有の成分であり、その作用も明らかにされたことでいわゆるいわゆる健康食品市場で注目されています。
桑の葉の栄養価は品種によっても異なりますが1)、良質のタンパク質やミネラル類が比較的豊富です桑の葉と緑茶の成分とを比較すると、桑の葉中のビタミン含量は、ビタミンA、B2、Cなどは余り多くはありませんが、B1は多く含まれています。ミネラル類では日本人が不足しがちな鉄やカルシウムが多く含まれており、カルシウム含量は野菜の中では最も多いとされているモロヘイヤの80%、小松菜の約150%含まれ、煮干と比較しても遜色ありません。また、鉄分は小松菜の15倍、総カロテンもホウレン草の約10倍と豊富で、必須微量元素の亜鉛も多く含まれています。


(B)果実と根皮
 干した熟果は冷え性や不眠症に利くといわれています。根茎皮は消炎、去痰、利尿作用に優れ「桑根白皮」という漢方薬として用いられており、ポリフェノール、アントシアニンも含まれています4)。


3) 作用とその機序

 桑の葉の中に含まれている成分には様々な作用があることが明らかになってきました。
桑の葉の食品機能に対する研究の現状は、生活習慣病予防に深く関与しています。


(1) 血糖値の急激な上昇抑制
 一般的に、砂糖やデンプン、多糖類などは最終的に小腸内で分解されて吸収されます。DNJはブドウ糖と構造が良く似ており、糖分を分解する酵素とはグルコ-スよりも優先的に結びつきます。その結果、酵素は糖を分解する活性が阻害され、小腸からの糖の吸収が抑えられて血糖値の急激な上昇を制御すると考えられ、肥満予防にも繋がると期待されています。

(2) インスリン分泌促進作用と血糖値の正常化
 DNJには血糖値を改善する効果があること5,6)やインスリンの分泌を刺激・促進する効果のあることが報告されています7,8)。DNJは葉の中に含まれているフラボノイドなどとともに、血糖値上昇抑制効果により糖尿病を予防し、生活習慣病を改善すると期待されています。


(3) 血圧の正常化と血圧上昇抑制効果
 ラットを用いた研究では、高血圧の明らかな抑制効果が、実験的に認められました。γ―アミノ酪酸(GABA)が血圧降下作用を有することが知られていますが、桑の葉にもGABAが含まれており、それによって血圧降下効果があるとされています9,10)。


(4) 脂質代謝改善(コレステロール値、中性脂肪値を改善)
 桑の葉は血中のコレステロール値や中性脂肪値を改善することがウサギの実験で明らかになりました11,12)。また、葉に含まれているフラボノイド類の抗酸化作用により動脈硬化を防ぐことが研究されています。


(5) 肝臓と腎臓機能改善 桑の葉が、肝臓に溜まる脂肪やコレステロールを抑制し肝臓の機能や腎臓の機能を改善する効果のあることが報告されています13)。


(6) 体脂肪蓄積抑制、脂肪の排泄量増加 桑の葉を投与したラットは、対照のラットに比べて、糞中への脂肪の排泄が多いことが認められ、体脂肪の減少、特に、内臓脂肪の蓄積を抑制して肥満を防止することが示されています。


(7) 発ガン抑制 マウスを用いた実験では、桑の葉にはガンの抑制効果があることが報告されています14,15)。


(8) 便秘改善と整腸作用
 桑の葉には食物繊維が多く含まれています。また、小腸からの過剰な糖の吸収を抑えるDNJによって、消化・吸収されなかった糖が大腸に運ばれ、そこに生息する腸内細菌の作用により、排便をスムーズにして便秘を改善すると考えられています16)。
 桑の葉投与ラットの消化器官系に対して、腸内の善玉菌には影響を与えずに、悪玉菌を減少させ、腸内の細菌群を良好に保つ整腸作用も報告されています17)。


(9) 殺菌作用、その他
 桑の葉にはカビを抑える作用や殺菌・消炎作用があることが研究されています。
 桑の乾燥葉中にはカルシウムが多く含まれています。植物中のカルシウムの吸収率はあまりよくありませんが、桑の葉とマグネシウムなどのミネラルや乳酸、アミノ酸などを同時に摂取すると吸収が助けられ、骨粗鬆症予防にもなる可能性が考えられます。また、貧血予防、美白効果、発毛促進効果、老化現象の進行遅延に関する研究など広い分野について研究がなされています18)。


4)摂取方法と安全性 桑の葉をお茶として飲用する場合は、葉を生のまま乾燥させたものより、製茶のように蒸した後乾燥した方が保存性も良く繁用です。血糖値の上昇を抑えるためには、食前か食中に摂ると効果的とされています。

 健康食品においては、錠剤などのサプリメントで摂取するのが一般的で、ほとんどの製品はDNJだけでなく桑の葉の他の成分を含んだものが多いため、同時に種々の効果が期待できるかもしれません。また、付加価値をつけるため他の食品や成分をブレンドしたものも多くありますが、商品化されたものの多くはDNJの含有量が明記されていないものが多いため、どの位摂取しているのかが見当がつきません。
 安全性については、通常摂取する量では特に害は報告されていません。しかし、薬物治療中の糖尿病患者が摂取すると血糖値が下がりすぎる可能性も否定出来ないので、必ず医師に相談することが大切です。また、他の食品とブレンドした製品について安全性を確認した例はほとんど見当たりません。成分同士が組み合わさることによって、効果が高まる場合もありますが、逆に悪影響が出る場合もあります。また、ラットを用いた実験で、通常量よりかなり多く摂取させた場合、正常なラットでは特に悪い影響は観察されませんでしたが、実験的高コレステルール血症ラットに大量投与すると、肝臓の病理組織検査結果では安全性に疑わしい所見も見られています(著者ら、未発表)。これについてはさらに検討の余地があると考えられますが、日常の食生活で食品や栄養素をバランスよくとることを心がけるに越したことはありません。



引用文献

1)鈴木誠、高橋恭一、坂本堅吾、有賀勲、栄養成分評価に関する研究(1)桑葉一般成分の品種間差異、機能性食品に関する共同研究事業報告第2号37-42(1996)
2)谷孝之、中岡正吉、岸美智子、成松次郎、有賀勲、岸井誠男;ルバ-ブ、桑葉および鶏卵中の機能性成分などについて 機能性食品に関する共同研究事業報告, 1, 29-33 (1992)
3)岸美智子、有賀勲;桑葉中植物ステロ-ルについて 機能性食品に関する共同研究事業報告, 1,  34-37 (1992)
4)Onogi, A.Osawa, K.Yasuda, H.Sakai, A.Morita, H.and Itokawa, H.:Flavonol Glycosides from the Leaves of Morus alba L.,  生薬学雑誌47(4) 423-425, (1993)
5)宮原智江子、佐藤修二、川名清子、堀口佳哉、鈴木 誠、高橋恭一、有賀 勲、成松次郎:正常ならびに糖尿病ラットにおける糖吸収に及ぼす桑葉及びルバ-ブの影響、機能性食品に関する共同研究事業報告  1  62-68 (1992)
6)宮原智江子、佐藤修二、宮澤真紀、堀口佳哉、清水昭男、原田昌興:自然発症糖尿病ラットにおける桑葉の血糖抑制作用について, 機能性食品に関する共同研究事業報告  2  52-9 (1996)
7)Kimura M, Chen F, Nakashima N, Kimura I, Asano N, Koya S: Antihyperglycemic effects of N-containing sugars derived from mulberry leaves in streptozocin-induced diabetic mice, J.Trad. Med. 12, 214-9 (1995)
8)Taniguchi S, Asano N, Tomino F, Miwa I: Potentiation of glucose-induced insulin secretion by fagomine, a pseudo-sugar isolated from mulberry leaves, Horm MetabRes, 30, 679-83 (1998)
9)佐藤修二、小島 尚、宮原智江子、堀口佳哉、成松次郎、鈴木 誠、高橋恭一、有賀勲;成人病予防及び生理機能評価に関する研究-桑葉およびルバ-ブの血圧抑制効果に関する検討-機能性食品に関する共同研究事業報告 2  43-46 (1996)
10)佐藤修二, 宮原智江子,小島 尚,宮澤眞紀、鈴木 誠,堀口佳哉, 成人病予防及び生理機能評価に関する研究-桑葉の血圧抑制効果-機能性食品に関する共同研究事業報告2  43-46 (1996)
11)土井佳代,小島尚,堀口佳哉,清水昭男,原田昌興 コレステロール食摂餌ウサギにおける桑葉の脂質代謝に及ぼす影響-機能性食品に関する共同研究事業報告 2 47-51(1996)
12)土井佳代、小島 尚、原田冒興、堀口佳哉:コレステロール食摂餌ウサギにおける桑葉の脂質代謝に及ぼす影響 日本栄養・食糧学会誌 47(1), 15-22 (1994)
13)高橋誠司、門永美紀、柏原高尋、清水昭夫、原田昌興、山田 裕:ルバ-ブ投与が中程度高脂肪食給与経産ラットの腹腔内脂肪蓄積・腎機能及び胎仔発育に及ぼす影響、機能性食品に関する共同事業報告 2 66-71(1996)
14)大森清美、岸美智子、成松次郎、鈴木誠、高橋恭一、有賀勲:ルバーブ及び桑葉の変異性及び抗変異原性に関する検討, 機能性食品に関する共同研究事業報告 1 94-97 (1992)
15)清水昭男、中村圭靖、原田昌興、高橋恭一、坂本堅五;発癌抑制に及ぼす影響(1)桑葉の発癌抑制効果についてのin vivo実験系による検討;機能性食品に関する共同研究事業報告 2 82-86(1996)
16)川名清子、平山クニ、佐藤修二;消化器系に及ぼす影響(1)桑葉のラット消化管作用への影響について;機能性食品に関する共同研究事業報告,2 74-77(1996)
17)沖津忠行,浅井良夫:桑葉のラット腸内フロ-ラに及ぼす影響;機能性食品に関する共同研究事業報告 2 78-81(1996)
18)平山クニ、山田 裕、吉田 誠:老化抑制に及ぼす影響評価(1)桑葉およびルバ-ブの抗酸化能に関する研究:機能性食品に関する共同研究事業報告 2 99-101(1996)






Last updated  2008年05月01日 13時10分32秒
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