奮闘する「大器晩成」日記

2008/02/26(火)10:06

市民意識の反映

議会ウオッチング(15)

 どうやら3月議会の一般質問登壇人数は20名となったらしい。新議員で初の議会なのだから、特に新任の議員は選挙で訴えた政治課題を具体的に行政当局にぶつける絶好の機会だ。  それこそ今ならではの市民目線の素朴な疑問を大いに質していただきたいと思う。  例えば何か疑問を持ったとしてそのことを初めての一般質問で取り上げようとしても、当局からの事前説明で納得してしまったり、どことなく釈然としないまでも経験や知識のなさから突っ込みきれないこともある。  だが、そういったことでも議会で答弁してもらって公に議事録に残すことが大切だ。有権者は選挙で訴えた主張に共感して1票を託したのだからその期待にぜひ応えていただきたい。  自分のたった4年の経験から言っても、議員には「行政の事情」が徐々に刷り込まれていく。結果、問題追求の矛先が鈍るだけでなく、市民に対して「行政の事情」を行政当局に成り代わって説明と説得する側に変わってしまうことが多々ある。  議員は一般の市民よりも量も質も多い情報に触れ、行政当局から公にできない「ここだけの話」を聞くこともある。職員との人間関係もできてくる。「市議会議員」に託された本来の役割を全うするのはなかなか難しいことだ。  その意味でも、日常の自分の考え方や行動を常に公開するような市民に対する説明が大切だと感じる。  昨日の日記にも書いたとおり、候補乱立のために結果としては市政継続を訴えた島村市長が誕生したが、市政の変革を求める票は総投票数の6割以上にのぼったこともこれもまた客観的事実だ。  地方自治体の行政と議会の法制度で規定されている本来の関係からみても、地方自治体議会に与党だ野党だといった考え方はそぐわない。議会は行政が実行しようとしている施策に対して、メリットデメリットを洗い出し議論をして選択肢と選択結果といったそのことを市民に公開することが重要な役割なのだろう。  地方分権の進展と共に、市議会議員の責任は格段に重たくなっている。そして行政側ではなく市議会こそが市民意識の反映の場だ。その気概を持って活発な議論が展開されることを期待する。

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