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カテゴリ:結納
◆ ◆ 今日は正直者の森田君に略式結納の担当をお願い
致しました。ちょっと覗いてみましょう。 森田君の心の声をまじえてお伝えします。◆◆ ◆ ◆ 会場は森田君によって完璧に出来上がっています。 金屏風の前には依頼された結納品が並んでいます。 右から新郎側の七品目、指輪、記念品の時計、 受け書セット。 これが現在の関東式の標準品目と言える物です。 そして、指輪と記念品は結納式の外に位置する贈呈式で 取り交わされます。◆◆ ◆ ◆ 結納品の前には、6脚のソファセット。 向かって右側からの上座から新郎、新郎父、新郎母の 席順です。 向かって左側は対象的に上座から新婦、新婦父、 新婦母の順です。◆◆ ◆ ◆ 一応事前打ち合わせはお客様と森田君の間ですでに 終えられています。 その中の確認事項は、次の通りでした。 家同士の取り交わしの場合には両家の父親が中心で 進行されます。 一方新郎新婦中心の式進行が現在の流行ですが、今日も 後者の確認が済んでいます。 そして、さらに結納品のお届けを仲人がいない為に両家の 母親がすることも了解済みです。◆◆ ◆ ◆ それでは中継が始まります。 両家は“おめでたい桜湯”に一口付け一般的な世間話しに 花を咲かせています。 そこに森田君と助手が現れました。 「よろしいですか?」森田君は一同をながめそう 言いました。 新郎側は新郎が痩せぎすのメガネ男に普通の両親。 新婦側は新婦があでやかな振袖に包まれた標準やや 下かなの娘。 そして、これも普通の親が付き添っています。◆◆ ◆ ◆ 助手が桜湯を下げて整ったのを見極め、森田君は 上座に歩みよりました。 「本日はお日柄もよろしく、ご両家様におかれましては 誠におめでとうございます。 これより結納の儀、進めさせていただきます」 森田君は新郎母の顔を見ました。 「さっそくではございますが、新郎側の結納品のお届け より参らせていただきます。お母様よろしくお願い いたします」◆◆ ◆ ◆ 予定通り新郎の母が上座にやって来ました。 森田君は新郎側の結納品を持ち易いように介添えし、 新郎母はそれ持ち上げました。 <あっ!そうじゃないでしょ。>これは森田君の 心の声です。 新郎母は台を持ち上げた際に足が離れたことに気付き あわてて持ち直しました。 それでも何とか新婦の前にそれを届け、平然と自席に 向かいました。◆◆ ◆ ◆ 「新郎側の皆様はご起立ください。それではお届けの ご口上を」し~ん。 <うん、新郎お前じゃ!忘れたのか?> 「ご新郎、お願いいたします!?」 新郎は重たい口を開きました。 「い、い、いく」<何が行く?>「いくひさしく、 お、お、」 <お・お・さ・めだろぅ>「お、おさめください!」 <ほぅ、言えた!えらく緊張してるよなぁ>◆◆ ◆ ◆ 森田君は新婦に向かって「目録をお取り下さい」と 声を掛けました。 新婦が桐の箱の中から巻物の目録を取ったのを見計らい 「お開きください」と森田君は引き続き声を掛けました。 新婦は紐を解き目録を開きました。 「中のご記載をご確認ください!」 森田君の言葉は容赦なく続きます。 新婦は目で字を追ってはいるのですが読めてはいない 様子です。森田君はさらに続けることにしました。 「よろしければご両親にもご覧いただきます」◆◆ ◆ ◆ 「それでは目録をお納め下さい」新婦がもさもさ しているのに気付き森田君は「お手伝いします」と 声をかけ預かりました。 それを桐の箱の中に納めると「新婦側の皆様はご起立 下さい」と森田君は新婦側を誘導しました。◆◆ ◆ ◆ 「それではお受けのお言葉をご新婦よりお願い いたします」 「ありがとうございます。幾久しくお受けいたします」 <やるじゃない!>と、森田君は感心しました。 「皆様ご着席下さい」◆◆ ◆ ◆ 「引く続きまして、ご新婦側の受け書のお届けへ 参らせていただきます。それでは、お母様上座まで お願いいたします」 新婦の母が上座にやって来て、受け書セットを新郎の前に 置き、ほっと胸をなでながら自席に着きました。◆◆ ◆ ◆ 「新婦側の皆様はご起立下さい。お届けのご口上を ご新婦よりお願いいたします」 「受け書でございます。幾久しくお納め下さい」 <完璧じゃない!やる~ぅ>◆◆ ◆ ◆ 「ご新郎受け書をお取り下さい」し~ん。 <こらっ、おまえじゃ!>「 ご新郎受け書を!」新郎は書状タイプの請け書を取り ましたが、鶴の水引をどうすれば良いのか理解して いないように森田君には見えました。 「お手伝い致します」森田君はこれを奪い取って、水引き を引きおろし書状を開きました。 「お取りになってご記載をご確認下さい」 <さっさとせんか!>◆◆ ◆ ◆ 「よろしければご両親もご確認いただきます」 「受け書をお納め下さい」「新郎側の皆様はご起立 下さい」 「新郎よりお受けの言葉を!」し~ん。 <こらっ、いわんか!> 「お・うけ・いたし・ます」 <こらっ、ありがとうは?、、、。まあ、いいや> 「皆様、ご着席下さい」◆◆ ◆ ◆ 「引き続きまして、結納式おまとめの言葉を ご新郎のお父様よりお願いいたします」し~ん。 <こらっ、いわんか!親子そろって、もう!> 「お父様お願いいたします」 新郎父が何やらぼそぼそ話し始めました。 <もう、おわったんか?早い!> 「ありがとうございました」森田君は飛び切りの笑顔を 皆様に作ってお見せしました。◆◆ ◆ ◆ 「こちらをもちまして、結納の儀をめでたくお納め 致します。 ご両家様におかれましては誠におめでとうございました。 それでは、引き続き贈呈式へと参らせていただきます」◆◆ ◆ ◆ この後は新郎新婦を金屏風の前に立て、新郎から 新婦に指輪の贈呈を、新婦から新郎に記念品の贈呈を 森田君は進めました。 勿論、どたばただった事は言うまでもありません。 森田君は両家から預かったカメラのファインダー越しに 見ていました。 新郎がはめた指輪は新婦の第2関節で止まり、先には 進みません。「は~い、笑顔で!」 そして、新郎の笑顔は引きつっていました。◆◆ ◆ ◆ 森田君のシナリオには、新婦の婚約指輪をした手を 彼女の左胸の辺り揃えて置かせ、こう言うのでした。 「そうです、このポーズは芸能人ポーズと言います」 両親は大爆笑。 これがシナリオで、今日も的中しました。 後はそれぞれの両親と記念撮影をし、最後に集合写真で 出来上がり。◆◆ ◆ ◆ すみません!止めることが出来ずに超長文になって しまいました。ごねんなさい。 明日も結納が続きます。◆◆おしまい。ごめんなさい。 結納式に必要な物を掲載しました。 解らない事があればコメントくださいね。 結納品セット≪優印≫9品目セット九品献上台16号2台付結納品 結婚 婚約 食事会 結納/結納品/結納セット/家族書(関東式和華シリーズ・遙香シリーズ) 【結納☆結納品☆結納セット】 結納/結納品/結納セット/親族書(関東式和華シリーズ・遙香シリーズ) 【結納☆結納品☆結納セット】 結納式について 3 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.06.01 21:59:44
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