426 「僕の昭和」「僕の田舎徳島」2
tankuroです、こんにちは。
◆◆ 縁側の奥に配置されている便所の脇には南天が植栽
されています。
その赤い身がなる南天がなぜどの家庭でも便所の脇に
植えられているのか分かりません。
ただ、その上にジョウゴと呼ばれる水のタンクが吊る
されています。
そう植物に水をあげるジョウゴがタンクの下部に下向きに
ついていて、その中央に3cmほどの突起がありそれを
押し上げると水のシャワーが降り注ぐ仕組みです。◆◆
◆◆ 汲み取り式の便所はそれを肥やしにする事は聞き
及んでいますが、実際にその作業を見た記憶はあり
ません。
決して都会のようにバキュームカーが来る事はあり
ません。
もちろん強烈な匂いもあります。
息を止めながら用を足しましたが、息継ぎでその効果は
まったくありません。
そして、困った事にお釣り現象が時にお尻を濡らします。
垂直に大物を落とすと垂直に水が跳ね返ります。
その予防策を聞いたのが高校生になってからです。
その物が離れる瞬間にお尻をプイと降るのが得策だそう
です。うん、、、?◆◆
◆◆ 五右衛門風呂の焚き付けは子供達の仕事です。
中庭に出てトイレの脇を過ぎお風呂の焚き付け口があり
ます。
五右衛門風呂の釜底を直に焚きつける仕組みです。
薪に火を付けるのには、まずは乾燥した小枝を拾ってき
ます。
丸めた新聞紙に小枝を置いて火をつけます。
パチパチ小枝に火が燃え移ると今度は薪を斜めに幾本か
渡して空間を作りそこに火を移します。◆◆
◆◆ その時に空気を送る器具が50cmほどの竹の棒に
穴を開けただけの「ふいこ」です。
そこをふ~ふ~空気を送りますが、子供の私は空気を
吹き付けてそのまま口をつけたまま空気を吸います。
するとたちまち煙を吸い込んでむせびます。
その辛いこと辛いこと、、?◆◆
◆◆ お風呂が沸き上がると一番風呂を祖母に促される
ままに入ります。
床や風呂釜はセメントで固められています。
お風呂の間口直径は約80cmほどあり、水面には直径
50cmほどのスノコがプカプカ浮いています。
五右衛門風呂は円錐状になっています。
よって、そのスノコを火傷防止の為に足で沈めなければ
なりません。
これが水の抵抗に合い子供には至難の業です。◆◆
◆◆ 風呂釜のセメントで固められた淵にお尻をの出て、
両足をスノコの上に置きます。
それを均等の力で沈めなければなりません。
両足同時に力を込めてもスノコは沈みません。
右左と交互に力を入れ少しずつ沈めていきます。
でも、半分も行かないうちにスノコがバランスを失って
飛び上がります。
またです。またです。
それは永遠と続きそうです。◆◆
「ありがとうございました」
裏庭には柿の木と琵琶の木があります。
でも、夏休みには実はなりません。