テーマ:小学生ママの日記(29076)
カテゴリ:読書
娘達は、冬休み読書感想画に取り組んでいます。
長女は、「僕のくじら」、次女は「ひみつのたね」です。 それで、私も、五木寛之の「百寺巡礼」を読みました。 第1巻・奈良です。 読んでみて、訪れたいと思ったのは薬師寺です。 薬師寺は、新築に新築を重ね、 今では、東塔以外は全部新しい建物なので、 以前行った時は、 「きらびやかで趣の無いお寺。」という印象でした。 でも、この本を読んでみて、 このきらびやかさが、まさに、1300年前の建設当時の様子なんだと悟りました。 東塔だって1300年前は、 西塔と同じように豪華に色付けされていたのでしょう。 薬師寺は、今、1300年前の薬師寺なんですね。 このお寺の中を、当時の人たちはどんな様子で歩いていたのでしょう? 薬師寺のもう1つの魅力は、仏像です。 薬師如来の両脇にいらっしゃる日光・月光菩薩は、 五木寛之の言葉を借りると、伏し目がちな表情が魅力的で、 なまめかしさを感じさせるのだそうです。 病気や死などに対する不安から救ってくださる薬師如来に対し、 日光・月光菩薩は、早く元気になって、一緒に楽しく生きて行きましょうと誘いかけているようなのだそうです。 また、東院堂に安置されている小観世音菩薩像についても、 このままファッションショーに出てもおかしくないファッショナブルな像だと描かれています。 仏様に対して不謹慎のようにも感じますが、 わたしも、五木寛之みたいにこんな視点からも仏様を見てみたいと思いました。 当時の女性も、これらの仏様のように、 ブレスレットをしたり、リボンをたらしたり、 おしゃれをしていたのでしょうか。 もう1つ心に残ったのは、飛鳥寺です。 奈良というと古くからの日本的な場所の代表という感じがします。 その中でも古さを誇る飛鳥寺ですが、 建築には、日本に無い技術を使い、技術者を百済から招いて建立したのだそうです。 今までの家は皇族が住んでいた宮殿でさえ茅ぶきか藁ぶき だった中で、 初めて瓦ぶきの屋根をつけたのだそうです。 当時の人たちには、驚くべき新しい文化だったでしょう。 そして、私が古く日本らしいものと考えていた飛鳥寺は、 実は、海外からの輸入品だったわけです。 仏教とは、中国を経てインドから伝わってきたものですから、 それに関わる建造物にしても当然のことですが、 改めて考えると、古代日本はなんてインターナショナルだったのかと感心します。 今、学校でも盛んに、国際理解教育が叫ばれていて、 娘の小学校にも、たまに英語のネイティブスピーカーがやって来ます。 でも、もっともっと古い時代から国際理解教育は行われ続けていたのですね。 日本の文化は、その結果の色々な国の文化の融合なんです。 千年以上前のことを考えながら、この本を興味深く読みました。 ここにある10のお寺の中で、当麻寺だけは、まだ訪れたことが無く、 以前読んだ本にも登場しているお寺なので、 当麻寺にも是非行って見たいと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 3, 2005 10:40:58 AM
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