剱岳(早月尾根から)♬
「岩と雪の殿堂」と言われ登るのが大変そうだが主人曰く、早月尾根からならそれほど危険はないとのこと。なので、連れて行ってもらうことにした。9月26日(金)早朝、仲間と待ち合わせをして馬場島荘駐車場へ。9時前に駐車場に着いたが、あいにくの雨。レインウエアを着てザックカバーをかけて、9:15出発。登山アプリの投稿でよく見かける「試練と憧れ」の碑があった。歩き始めるとすぐに雨が上がり暑くなったのでレインウエアの上着だけ脱ぎ、面倒なのでズボンは履いたまま登る。間もなく巨木ゾーンにやって来る。大きな木が根を張り巡らせて聳えていた。汗だくになり、「こりゃたまらん」とレインウエアのズボンも脱いだ。多分、標高1,200Mから200M刻みにこの標識が出てくる。馬場島荘の標高が750Mのので、450M登り上げたことになる。そして、早月小屋は2,200Mだから、あと1,000M登るのだ。1,400M~1,600Mと登って、やっと1,800Mまで来た。とにかくずっと急登で大変。登山堂脇に池が出現。覗いてみると…サンショウウオがいた。小さくて、足が生えたオタマジャクシかと思ったが時期的にそんなはずはなく、黒サンショウウオだそうだ。小屋が近づいてくると、鎖場も出てきた。丸山の頂上に到着。ここまで来れば、早月小屋はすぐそこ。雲の合間から剱岳の山頂も顔を出している。急登を5時間弱歩き、午後2時頃小屋に到着。受付、荷物整理、着替えなど済ませて、外のテーブルに出た。5時に「夕食ですよ」と呼ばれるまで2時間余り男性陣は山友さんが持参したウイスキーでまったり。かなり飲んでいい気分になっていた。私は飲まないから、つまみを食べながら黒須ドリンクを飲んだ。緑の山の後ろから岩々の山頂がちょこんと顔を出し左には北方稜線が続いていた。北方稜線の連なり。左からキャットピーク、ドーム、ピラミッドピーク、マッチ箱ピークと言うらしい。雲に覆われたり、青空になったり。剱岳の山頂をアップ。山頂から小屋が見えたので、まさにあれが山頂だ。雲がすぐそばをどんどん流れて不思議な感じできれいな景色を見ながら、満たされた気分だった。まったりしていたら、小屋番さんが夕食ができたと呼びに来てくれた。壁に向かって食事をするようなテーブルの配置になっていてちょっと寂しい感じ。ご飯と味噌汁はお替り自由で、この10倍くらい食べた気がする。なかなか寝付けず、外に出ると星がすごい!天の川もバッチリ見えた。9月27日(土)頂いたお弁当を出発前に小屋で食べようと思ったが夕ご飯を食べ過ぎて全くお腹が空かなかった。ヘッデンつけて5時に出発。どこかでご来光をと思っていたが、剱岳の陰に隠れて見えなかった。前剱岳がモルゲンロートし始めた。陽が登って来たんだな。だんだん岩場が多くなる。落石に備えて、サイクリング用のヘルメットを被って来たが私以外はただの帽子。毛勝三山の尾根に滝雲が流れてきた。主人は若いころ、毛勝三山を縦走して、長次郎谷から剱岳に登ったそうだ。北方稜線のピークがずらりと並んでいる。同行した山友Nさんは、ここを歩いたことがあるそうだ。標高を上げると室堂平と立山が見える。その後ろには、薬師岳や黒部五郎岳、笠ヶ岳も。同行の山友Aさんは、一昨年、室堂から登ったそうなのでこの辺りを縦走してきたんだな。初めて剱岳に登るのは私だけだ。影剱岳が見えた!だんだん岩場が多くなって、岩稜地帯に突入だ。鎖や梯子の連続だけど、そのお陰で恐怖感なく登れる。登山道が親切に整備されていて、怖がりの私にはありがたかった。高度を上げると更に広範囲に見渡せ、笠ヶ岳の左に水晶岳も顔を出した。笠と水晶の間に、御嶽山と乗鞍岳もうっすら。山頂近し!着いたー!山頂は結構広く、みんながゆっくり休憩するのに十分。ちょっと順番を待って記念撮影。岩に登って立山をバックに。とんがり帽子の槍ヶ岳はどこだ~?と思ったら、立山の後ろに少しだけ顔を出していた。後ろ立山連峰もずらりと勢ぞろい。右側の尖がった辺りが針ノ木岳らしい。しばらく分からず、爺ヶ岳、布引岳、鹿島槍ヶ岳。五竜岳、唐松岳、不帰のキレットから白馬三山。そして、旭岳、雪倉岳を経て日本海へ。立山の向こうにあるのが龍王岳とかで、皆の憧れ、五色ヶ原とかを経由して薬師岳に行くのかな?真ん中よりちょっと右よりの山並みがパノラマ銀座と思われる。燕岳から大天井岳を経て常念岳へ。この位置からだと常念岳が真ん中に見えるそうだ。後ろにうっすら南アルプス。左のギザギザが八ツ峰。山友Nさんはここも歩いたそうだ。右の岩々が源次郎尾根。八ツ峰と源次郎尾根の間の谷が長次郎谷(ちょうじろうたん)。源次郎尾根の左側が平蔵谷だそうだ。ちなみにNさんは、この3月に山頂から平蔵谷をスキーで滑ったそうだ。怖すぎる。山ランチをしたり、三座同定をしたり、写真を撮ったり山頂で1時間以上もゆっくりした。下山も慎重に。小屋と丸山がよくわかった。雲の隙間から日本海が見えた。よく見ると、海に雲が映っていた。もしかして、これは蜃気楼?麓は魚津市だし、蜃気楼と言うことにしておこう名残惜しく振り返ったり、写真を撮ったりしながら小屋まで下った。きれいな草もみじ。色づき始めた木々と剱岳山頂方向をバックに。枯れたハハコグサと北方稜線。早月小屋に戻り、預かってもらった荷物を整理して長い長い急坂を下った。時にはおしゃべりをしながら、時には無言で。登山口近くになると、ピーピーと笛の音が鳴り響いた。私は、観光バスが方向を変えているのかな?と思ったが、後方から下山してきた人が、「熊が出たのでしょうか?」と言ってきた。下山してキャンプ場に辿り着いたら、キャンプに来ていたファミリーの子供が笛を鳴らしながら遊んでいた。「これかっ」と思った。きっと熊よけだろう。麓の湯神子(ゆのみこ)温泉で汗を流した。有磯海SAで夕食にした。富山県は何度か訪れているがまだ食べたことがなかったので富山県のソウルフード、ブラックラーメンにした。色のわりに塩辛くなくて、普通の懐かしい醤油ラーメンだった。憧れの剱岳に無事に登って来られた。登り始めは雨だったけど、その後、お天気に恵まれて素晴らしい登山になった。計画して運転して連れて行ってくれた主人に感謝。