2005/12/07(水)02:39
「静かな、静かな。終わりの話」 ナニワの探偵君の裏話
前回のお話しが、「陽」なら。
今日のお話は「陰」でしょうね。
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あの現場は、23時の「静かなマンション」でした。
ええ・・・10年ほど前の話です。
夜のマンションって静かですよね・・・
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マンションといえば。
「セキュリティー」
ですが・・・
あんまりセキュリティーが、関係ない所もありますけどね・・
で・・その日は、「調査のクライマックス」でした。
依頼者である、奥さんが「現場に行く」という事でした。
でも・・前回のお話とは全く展開が違います。
「10デシベル」ぐらいの静かさ
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僕は部屋に浮気している旦那さんが、入ったのを確認し。
電話で連絡して、奥さんに来ていただきました。
奥さんが到着。
で・・・なぜか・・・
セキュリティのしっかりしているはずの。
「マンションに堂々と正面から入って」
エレベーターへ
数分後
奥方と私と二人は「旦那さんの密会の巣」の前に「静か」に立っていました。
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(さぁて・・・どうやってドア開けてもらおうかな)
と僕は、数秒考え。
ナイスアイディアが浮かびました。
「シンプル イズ ザ ベスト」
そして・・・
「ガンガンガンガンガンガンガンガンガンガン!」
とドアを叩き
「ガス漏れや!漏れとるで!」
と・・・叫びました。
すると、ややあって。
「ガチャ」とドアが開きました。
すかさず、足をドアに挟み。
そして・・・ドアノブをつかみ。
「ガバッ!」とドアを全開。
ご対面です。
奥さんは、ドアの正面に立っている。
僕はドアの影です。
「し~・・・・・・・・・・・・・・・・ん」
マンションは時計の秒針の動く音が聞こえる程に、静けさを取り戻しました。
数秒あって・・・
依頼者である奥方は、とても静かな声でこういいました。
「おじゃましますよ」
ドアの隙間から、チラと見えた、部屋の中には・・
パンツ一丁で、廊下の向こうに
「ボーゼン」と立ち尽くす。旦那さんの姿がありました。
「ガチャリ」
とドアは僕を一人残して静かに閉まり。
23時のマンションの通路はまた、とても静かになりました。
続く
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次回
「びっくり箱」
あなたの推理をコメントへどうぞ。
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いやぁ・・先週から忙しかった。
更新遅れてすみませんでした。
いつも、コメント面白く読ませていただいてます。
なかなか、みなさん着眼点が鋭いです。
あなたの推理を楽しみにお待ちしています。