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探偵Qちゃんの探偵な日々

探偵Qちゃんの探偵な日々

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2005.05.02
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みなさん、こんにちわ。

ここ最近の気温の上がり方はすごいですね!

先日なんて、もう夏みたいでしたよ!!

それにしても、なかなか日記を毎日更新することができません・・・

本当に申し訳ない・・・

なんとか頑張りますので、どうか御勘弁を・・・

でわ、「ひどい奴!!」完結編です~




母親は言いにくそうに今の話を聞かせました。

すると父親は、

父 「息子がご迷惑をおかけしているようですね・・・

とりあえず上がって下さい。」

父親はとても紳士的な態度で田中さんと僕を家の中に招いてくれました。

居間に通された僕達は、そこでしばらく待つことになりました。

その間に父親は彼と話をしているようで、母親がお茶を出してくれました。

それにしても、なんとも言えない嫌~な雰囲気です。

楽しい話をしに来たんじゃないですから当たり前なんですけどね・・・

10分ほど待った後、父親が彼を伴って戻ってきました。

彼の姿は相変わらず小汚い・・・

僕の印象としては少しふてくされているような・・・

田中さんは一回チラッと彼を見たきりうつむいたまま・・・

彼もずっと何も言わず下を向いてます。

しばらく沈黙が続き、我慢できなくなったのは僕でした・・・

Q 「田中さん、今日は御両親もいてくれますから、ちゃんと話をしましょう。」

田 「・・・はい、そうですね。」

父 「息子が御迷惑を掛けたようで・・・、本当に申し訳ございません・・・。」

父親も母親も一緒に頭を下げました。

でも、彼はうつむいたまま動きません。

田 「いいえ、迷惑というか・・・、以前はいちおう付き合ってましたから・・・

安易に貸してしまった私にも非があると思います・・・

ただ、彼が急にいなくなって連絡もつかなくなってしまいましたから・・・

それで私一人じゃどうしようもなくてQちゃんに相談したんです。」

父 「そうでしたか・・・」

田 「そんな時に彼から連絡があったんです。

『仕事が決まって地方にいるから・・・ 給料が出ないから返済を待ってくれ・・・』

って・・・

でも、どうも話が変だって事で彼を探してもらったんです。

そしたらこんな結果になってしまって・・・」

父 「そんな嘘をついてたんですか・・・」

田 「私としては・・・」

ここまで話したとき、田中さんは彼の方を見て言葉を詰まらせました。

きっと、まだ彼への気持ちや思いがあったんでしょうね。

僕は田中さんに話しかけました。

Q 「こういう展開になってしまって田中さんもショックですよね。

でもここで話し込んでも拉致があきませんから、一先ずお金の件を話してはどうですか?」

田 「・・・わかりました。」

父 「あのぉ、借金はいくらになるんでしょうか・・・?」

田 「全部で300万近くになります・・・」

父 「そんなにですか・・・!?」

さすがに父親も金額を聞いて驚いたようです。

彼は相変わらずうつむいたまま何も話しません・・・

Q 「田中さん。」

田 「はい。」

Q 「以前お話してたようにお願いしてはいかかがですか?」

田 「あ、そうですね。あのぉ・・・」

田中さんは打ち合わせたとおりの話を始めました。

田 「この4年間で貸したお金の総額はさっき言ったとおりなんですけど、借用書を書いてもらっているものと、書いてもらっていないものがあるんです。

それと彼がカードで借りた分の金利はそこには含まれてないんです。

借用書の枚数も結構な枚数になりますし、かなり適当に書かれているものもあるんです。

ですからこの際、全部をまとめてちゃんとした借用書を作りたいんです。

それで今回はきっちりとした返済計画と返済期限を決めてお父さんに連帯保証人なっていただきたいんです。

Qちゃんには立会人になってもらいますから。」

父親は母親と彼を交互に見ながら少し間をおいて、

父 「スネ夫、今の話は全部本当なのか?」

彼はうつむいたまま返事をしません。

父 「どうなんだ! 自分のしたことだろ! ちゃんと返事をしろ!」

父親は声を荒げはしなかったものの、その言葉と声には怒りと落胆と悲しみが込められているように感じました。

父親の声の意味を感じたのか、彼はうつむいたまま小さくうなずきました。

父 「田中さん、息子が御迷惑をかけて本当に申し訳ありませんでした。借用書はちゃんと作ります。

もちろん、私が連帯保証人として責任を持ちます。

それで許してやってもらえるでしょうか・・・?」

父親と母親は田中さんに深く頭を下げました。

田 「そうしていただけるなら私は満足です。

なにより、もうこのことは忘れてしまいたいですから・・・」

その後は田中さんは何も話しませんでした。

僕は借用書を渡していましたから、田中さんが鞄から借用書を出して僕が書き方を指示しました。

最終的には父親の預金から200万円を現金で払い、残りを10回の分割ということで話は決着しました。

結局、僕と田中さんが帰るまで彼は一言も口をききませんでした。

なんとも、情けない野郎です!

でも、主たる目的は達成できましたからいいんですけどね。

帰り道、田中さんはずっと黙ったままでしたが、別れ際、

Q 「Qちゃんがいてくれてとても心強かったです!

本当にありがとうございました!

これで私も吹っ切れるような気がします!

頑張ってもとの自分に戻りますね!」

そう言って笑顔でお辞儀をしてくれました。

僕の一番嬉しい瞬間です。

それから1週間もしないうちに田中さんから電話が入り、指定した銀行口座に借金の全額が振り込まれていたという連絡がありました。

きっと父親がなんとか工面したんでしょうね。

今回は僕の関西弁の出る幕はありませんでしたが、むしろそのほうが嬉しいですよね。

何よりも彼の父親が紳士的だったことに感謝します。

でも、こんな話は世間にはゴロゴロしてますよ。

今回なんかはすんなり返してもらえてラッキーなくらいです。

田中さんが頑張ってくれること、彼が人間として成長してくれることを心から願います。




それではみなさん、また明日・・・たぶん・・・










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Last updated  2005.05.02 17:17:26
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