結局、中学受験て何なのだろう?
もうご存じの方も少ないかと思いますが、このブログ、初期の頃は中学受験ブログでした。あれから十数年。ムスコ、ムスメとも我が道を行く人生を歩んでいます。それで、ときどきふと思うのです。中学受験って何だろう?と。もう遙か昔の話となり、中学受験とはほとんど縁が無い日々が続きましたが、最近、ひょんなことから小中学生と関わることになりました。今、実家に居候しているので、仕方なく(?)母の仕事である某K式の教室の手伝いをしています。ふつう、自分の子以外の子どもたちに接する機会などないのですが、いろんな子たちを見ていると、ああ、いろんな子たちがいるなぁと、当たり前ながら不思議な感覚にとらわれます。最近、子どもの習い事の通過ルートとして、ピアノや水泳に加えてK式が入っていると聞いたことがあります。ふだんは地方暮らしなもので知らなかったのですが、3歳くらいからK式を始め、小3くらいまでに中学/高校教材を終えて中学受験塾へ通う、というのが、都会の子どもたちのルートのようです。へぇぇ、こんなに向き不向きがはっきりしてて、向いてない子には苦行でしかないK式が通過ルートなのか!?とびっくりしたのですが、確かに、母の教室にも年長さんくらいから通い始めて小3の夏休み明けに辞めて受験塾に移る子が多いようです。でも、いろんな子がいます。あっという間に中学生教材に入ってしまう小学校低学年。中受塾で好成績を収めながら中3レベルの英語教材を学習中の小5生。中学教材を終えてから公立中学に進学した中学生。そうかと思えば、中受塾に通っているのに学年相当の教材になかなかたどり着かない高学年。中受して私立中学に進学したものの振るわない成績の修復(?)のために通っているけどなかなか学年相当にたどり着けずに苦戦している私立中学生(意外に多いパターン・・・)。中学受験とは無縁に、どうしてそんな計算になる?と苦戦しながら楽しそうな小6生、やればできるのにおしゃべりばかりしてる小5生・・・。見ていて一番しっくりくるのが、コツコツと学年相当よりちょっと先の教材に取り組んでいる公立中学生でしょうか。学校でもそれなりの成績を取れているようです。中学受験塾に通って親の期待につぶれそうになっている子を見ると、東京は良い都立高校がたくさんあるし、そんなに無理して中受しなくても、と思ったりもしたりします。でも、うちの子どもたちが小学生だった時代以上に、今、都会の子どもたちにとって「中受はルート」なのかなぁ、とひしひしと感じます。うちの子たちは、時代の流れに乗るように中学受験を経験し、一応、私立中高一貫校に入り、自分のやりたいことができる大学に進学して、現在に至っています。ただ、中学受験したから人生の”勝ち組”の流れに乗ったか?と聞かれると、そういうわけでもなく。上のムスコは自分で食べれるくらいの職について自立してくれました。下のムスメはまだ今後の人生がどうなるかは分かりませんが、男性優位の社会のはずなのにのびのびとやりたいことをやっています。ただ、どちらも大金持ちになれるか?と聞かれたら、きっとならないだろうな、と思います。大金持ちになることが世間の勝ち組の定義なら、ぜんぜん勝ち組ではないでしょう。でもまぁ、お金の苦労をせずにやりたいことをやっているし、それなりに楽しそうな人生を送っているようです。親は子どもに何を与えられるのか?子育て真っ最中には考える余裕もなく流れに流されていました。多分、もう一度最初から子育てしても同じことになると思います。それでも今、いろんな子どもたちを見て、後ろを振り返って言えることは、親ができることは、子どもが「やりたい」と言うことを全力でサポートすることだけだと思うのです。親がやりたいことを子どもにさせるのではなく。そんなことを思いながら、いろんな思いで教室の子どもたちを見ています・・・でも、みんなとてもかわいいです♪だって私、もう彼らのおばあちゃんでもおかしくない年齢ですからね(^^;;;)