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なつみのTapdance~目指せ美人道~

なつみのTapdance~目指せ美人道~

夫以外、誰もいない土地へ嫁ぐということ

昨日は、久々に友達とランチに行ってきた。

富山に来てから出来た友達なのだが、彼女は仕事を持っているため
数ヶ月に1回のペースでしか会わない。
毎回、面白ネタを溜め込んで、お互い機関銃のように喋り捲る。
あっという間に時間は過ぎて「まだしゃべり足りないね。」
なんて言い合っている。
こちらに来てから出来た、気の置けない友人の一人だ。

あたしは、結婚してすぐ金沢に移り住み、仕事に付いた。
24年間、一人暮らしもした事が無かったあたしは、
こうして初めて親元から離れた。


待ち望んだ彼との生活。
正直、ほとんど不安などなく、彼の元に通っていたように、
しょっちゅう名古屋に帰れるかな~なんて、安易に考えていた。
何事も深く考えない楽天家、というより、ちょっと頭ゆるいかも(笑)

でも、あたしはそれでよかったのだ、と思っている。
始まる前からマイナスの方向へ想像を膨らまし、
不安になるのは時間の無駄だもの。

もちろん、その人の性格にもよるが、
夫婦の仲さえうまくいっていれば、
たいしてホームシックにもかからないと思うのだ。

以前の日記でも少し触れましたが、初めの頃は新婚ラブラブながら、
お小遣い論争が巻き起こり、ちょくちょく喧嘩をしたあたし達。
その時が、一番辛かった。

心を許せる家族、気の置けない友人。
電話こそ出来るが、遠く離れた土地にいるあたしは、
彼らと会って、ファミレスなんかで愚痴を言い、バカ話をして
帰りには笑顔になって帰っていく、なんてことは出来ないのだ。

夫以外であたしの知り合いと言えば、新しい職場の人だ。
当たり前ながら、結婚してからの職場では、夫の苗字で呼ばれる。
忙しい職場だったので、敬語で仕事のことだけを話す。
職場の人達は、あたしをどんな人間だと思っているのだろう?
本当のあたしを誰も知らないんだな。
そう考えると、なんだか自分が、名前や顔を変えて、
全国逃亡していた指名手配犯、福田和子のような気分になってしまった。

本当のあたしを知っているのは、この地では夫だけだ。
ならば、彼と向かい合い、話し合い、自分で解決していくしかない。

しかし、

結婚って、そもそもそういうことなんじゃないかしら?

親から離れ、新しい家庭を持ち、いづれ子供が出来れば自分が親になる。
友達に頼っても、夫婦喧嘩は解決不能だ。
地元の相手と結婚したって、転勤、実家の都合など、
結婚して、故郷を離れる人達はたくさんいる。

故郷を離れ、夫以外、誰も知らない土地へ行くと
最初からわかっていたら、構えて不安にもなるかもしれない。
たしかに、慣れるまでは大変だ。
未だに、近ければ・・・そう思うことがあるのも事実。
でも、結局は、どこへ行っても同じなのかも知れない。

金沢での生活が、安定しつつあった半年後、富山へ転勤になった。
嫌がらせかと思った。
富山に来て、すぐにタウン情報誌に載っていた
「お友達サークル」なんてものに参加した。
あたしのような転勤組、恋人を探すコンパ感覚の地元民、
近寄りたくないくらいオタクっぽい人、のけぞるくらいブサイクな男・・・
いろんな人が集まって、飲み会をするというものだった。
昨日、来てくれた友人は、そこで知り合った。
他に、もう一人いるが、二人とも転勤組だ。
子供が出来てから、ママ友達も出来た。

正直、あたしは、これからまた何処かへ転勤になったって、
それなりに楽しくやっていける自信がある。

結婚すれば、家族も親戚も増える。
環境が変われば、付き合う相手も変わる。
考え方が変わり、疎遠になって行く友人もいるかもしれない。
そして、
知らないと土地へ行っても、心通わすことの出来る友人が出来る。

人生には出逢いと別れがつきものだと言う。
その意味が、今頃になって少しずつわかってきた気がする。





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