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テーマ:映画レビュー(889)
カテゴリ:映画 ハ行
『ホテル・ルワンダ』を観ました
ルワンダ事件(100日で100万人が虐殺された)を背景に、 愛する家族を守りたいという想いをきっかけに1200人もの 命を救ったホテルマンの行動を描いた実録社会派ドラマです >>『ホテル・ルワンダ』関連 原題:HOTEL RWANDA ジャンル:社会派ドラマ 製作年度・国:2004年・南アフリカ=イギリス=イタリア 上映時間:122分 監督:テリー・ジョージ 出演:ドン・チードル 、ソフィー・オコネドー 、ホアキン・フェニックス 、ニック・ノルティ 、 デズモンド・デュベ 、デヴィッド・オハラ 【ストーリー】 フツ族とツチ族の間で続いていた内戦が終息、和平協定が結ばれようとしていた1994年、 ルワンダの首都キガリ。 外資系高級ホテル、ミル・コリンの支配人ポールは、近くフツ族の民兵による ツチ族の虐殺が始まるという噂を耳にする。 やがてフツ族大統領暗殺の報道がなされ、フツ族が武器を片手にツチ族を襲撃し始めた。 フツ族のポールは、ツチ族の妻・タティアナと息子たち、そして隣人たちを守るため、 ホテルに匿うのだが……。 ここから先はネタバレを含みます。ご注意を 恥ずかしながら、わずか10年ちょっと前に実際に起こった ルワンダの内戦による大量虐殺の事実を僕が知ったのは、 近年大人になって、 『ルワンダ 流血の4月』という映画を観てからでした。 こちらの作品は、『ホテル・ルワンダ』の主人公ポールと同じく、 ツチ族の妻を持つフツ族の軍人オーガスティンに焦点をあて、 この内戦による大量虐殺の事実、その後の裁判に至るまでを 細かく描写している作品で今まで知らなかった自分を恥ずかしく感じました。 良質の作品なのに、残念ながらビデオ未発売ですが、 観る機会があれば、こちらの作品も観てみるとより理解が深まると思います。 さて、『ホテル・ルワンダ』も無知というのがどんなに恥ずかしい事なのか 思い知らされる作品でした。 劇中、僕の大好きなフェニックス兄弟の弟、ホアキン・フェニックス演じる カメラマンが言うセリフが印象的です。 ひとつめは、ホテルから1キロほど離れた場所で撮影してきた虐殺の行われている映像を ポールに見せてしまった事を詫びるシーン。 それを観て多くの人が助けに来てくれるから逆に有難いと言うポールに対して、 ホアキンがいうセリフ、 「欧米人はこの映像をニュースで観ても”怖い”と言うだけでまた普通にディナーを続けるんだ」 そして、もうひとつは、雨が降りしきる中、外国人だけが出国させられるシーンで、 傘を差し出されたホアキンがいうセリフ、 「恥ずかしくて傘なんてさせない」 この2つのセリフが心に突き刺さりました。 何も出来ない自分、知らなかった自分、知ろうとしなかった自分を 言い当てられたようで恥ずかしくなりました。 家族を守るための行動で、結果的に1200人もの命を救った 4つ星ホテル「ミル・コリン・ホテル」の支配人のポールを演じたのはドン・チードル。 ポールが機転をきかせて危機を乗り越えようとする緊迫したストーリー展開に 目が放せなくなりました。 絶体絶命の危機に遭遇した際に話される愛する家族へ対する言葉、 匿った人々を守ろうとする勇気ある行動と、川沿いで見てしまった光景で戸惑い流す涙。 彼の高級ホテルの支配人らしく上品でありながらも、熱の入った名演が光ります 二度とこのような悲劇が世界中で起こらないように、 きちんと知っておかなければいけない事実ですね。 反省と後悔の念を込めてしっかりと観ておかなければいけない映画だと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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