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テーマ:映画レビュー(889)
カテゴリ:映画 サ行
『サンキュー・スモーキング』を観ました
タバコ業界のPRマンとして巧みな話術と情報操作でタバコを擁護し続ける 主人公の活躍を描いた社会派風刺コメディです >>『サンキュー・スモーキング』関連 原題:THANK YOU FOR SMOKING ジャンル:ドラマ/コメディ 上映時間:93分 製作国:2006年・アメリカ 監督: ジェイソン・ライトマン 出演: アーロン・エッカート、マリア・ベロ、デヴィッド・ケックナー 【ストーリー】 タバコ研究アカデミーのPRマンをするニック・ネイラーは、 厳しさを増すタバコへの攻撃をかわすため連日マスコミの矢面に立って 戦い続ける業界の顔。 中でも、パッケージにドクロマークを、と息巻くフィニスター上院議員は 目下最大の懸案事項。 そんなある日、ニックは映画を使ってタバコのイメージアップを図る “スモーキング・ハリウッド作戦”の指揮を任される。 一人息子のジョーイを連れ、ロサンジェルスへと渡ったニックは、 さっそくハリウッドの大物エージェントと面会、タバコPRのための 映画の企画を話し合う…。 ここから先はネタバレを含みます。ご注意を その男、 話術で世間を 煙に巻く 彼は嘘をつかない。ただ、真実に手を加えるだけ。 今週末公開のアカデミー賞ノミネート作品『JUNO/ジュノ』の ジェイソン・ライトマン監督が長編デビューを果たした社会派風刺コメディ作品は、 見応えあり、笑いありで、主人公のタバコ研究アカデミーのPRマンである 喋りの達人 ニックの人生の行方が気になってしょうがないといった スリリングな面白味もありました 目下禁煙して意志の強さを見せつけようと奮闘中の僕には 心が揺らぎそうなシーンもありましたが、愛煙家も、 嫌煙家も関係なく楽しめる映画に出来上がっているのが凄いです このニック、健康志向の世の中でタバコを擁護しなくてはいけない難しい役回り、 社会の嫌われ者なのに、いざディベートとなると嫌煙家たちが黙ってしまうほど 巧みに情報をすり替える技法がすばらしい。 演じているアーロン・エッカートがまた賢そうで、いい人そうで、 ダメな人間性もあって、ぴったりなハマリ役です その他の出演陣も超豪華で次ぎは誰が出てくるのかと、ワクワクするほど マリア・ベロ、ロブ・ロウ、サム・エリオット、ケイティ・ホームズ、 ウィリアム・H・メイシー、ロバート・デュヴァルなどなど もう、目が離せません ニコチン・パッチ攻撃にやられるニックも面白かったけど、 やっぱり、アルコール、銃製造という、肩身の狭い業界のPRマンと集まって 愚痴を言い合っているっていうのが可笑しかったです そして、この作品で大切なのはキャメロン・ブライトが演じるニックの息子ジョーイの存在。 はじめは別れて暮らす父親を疎ましく感じている様子だったジョーイが次第に 父親の仕事ぶりを見るにつれて父親に尊敬の念を感じはじめ、どん底まで落ち込んだニックに 這い上がる勇気を与えるという父子のストーリーがいいんです 映画ファンとしては、“スモーキング・ハリウッド作戦”も失敗したことだし、 昔の映画の煙草シーンはどうかそのままにして欲しいものです お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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