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『マイティ・ハート　愛と絆』を観ました

“ウォールストリート・ジャーナル”の記者ダニエル・パール氏が中東取材中に
誘拐・殺害された事件の真相を綴った妻マリアンヌ・パールの手記
『マイティ・ハート　新聞記者ダニエル・パールの勇気ある生と死』を
アンジェリーナ・ジョリー主演で映画化した社会派ドラマです


>>『マイティ・ハート　愛と絆』関連

原題：　A MIGHTY HEART
ジャンル：　ドラマ／戦争／サスペンス
製作年・製作国：　2007年・アメリカ
上映時間：　108分
監督：　マイケル・ウィンターボトム
製作：　ブラッド・ピット
出演：　アンジェリーナ・ジョリー　ダン・ファターマン　アーチー・パンジャビ　ウィル・パットン


【ストーリー】
共にジャーナリストとして活動し、深い絆で結ばれた夫婦、ダニエル・パールと
マリアンヌ・パール。
9.11テロの後、２人はアジア各地を取材して回った。
そして2002年1月、２人はパキスタンのカラチへとやって来た。
ある日、ダニエルは妊娠５ヵ月になるマリアンヌとディナーの約束をして
帰国前の最後の取材へと向かった。
しかし、彼はそのまま行方不明となってしまう。
すぐさま、地元警察を中心にダニエルの捜索が始まるが、ついにそれは、
誰もが恐れていた誘拐事件へと発展してしまう。





ここから先はネタバレを含みます。ご注意を


世界中があきらめても、
彼女は愛する人を待ち続けた。
生まれてくる新しい命と共に…。


記憶に新しい実在のジャーナリスト ダニエル氏が中東取材中に誘拐され、
殺害された事件の真相を、被害者の妻マリアンヌが書いた手記を基に映画化された作品。

愛するものを奪われた側の目線から真実を淡々と描いていくので、
静かに迫る恐怖、謎だらけで何が起こっているのか分からない不安、
情報が錯綜する中で翻弄される妻マリアンヌや、
仲間たちの思いが痛烈に響いてきて胸が痛くなるようでした。

そんなおぞましい事件に苦しめれる妻マリアンヌと仲間たちですが、
どんな時でも決して諦めないんです。
マリアンヌは悲劇の中でも悲しみに飲み込まれることなく、気丈に振舞い、
人種も国籍も仕事も違う仲間たちは、ダニエルを救うという目的に向って、
身重のマリアンヌを気遣いながら、個々が出来る事を精一杯努力する姿勢を貫き通します。
そんな彼らの姿に世界各地で続く世界を分断するテロ行為の数々、
恐怖、不安に立ち向かうための勇気と、平和への道筋が見えたような気がします。

主演のマリアンヌを演じたアンジェリーナ・ジョリーがとにかくすばらしく、
本来の演技派女優としての姿を魅せてくれています。
いつもの華やかさを隠し、夫を誘拐され不安と恐怖で泣き叫びたい思いを抑え、
極めて冷静に捜査に協力する気丈な姿、
真実を追求するジャーナリストとしての信念を見せてくれます。
人前で涙を見せない彼女が一人の部屋で感情を爆発させたシーンは
観ているのが本当に辛かったです。

迫り来る恐怖と悲しみ、事件の真相と緊迫の展開と
マリアンヌとダニエルの幸せの思い出を交えながら描かれるストーリーは
強い絆で結ばれた夫婦の深い愛情をも感じさせる映画でした。

マイティ・ハート

ジャマール・ウディン・トラビ ／イン・ディス・ワールド

アンジェリーナ・ジョリー ／ウォンテッド　リミテッド・バージョン