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『２８日後...』を観ました

感染すると激しい怒りに満たされ見境なく他の人間を襲うようになる新種のウィルスが
蔓延したロンドンを舞台に、感染を免れた人々の生き残りをかけた戦いを描くＳＦホラーです


>>『２８日後...』関連

原題：　28 DAYS LATER...
ジャンル：　ホラー／ＳＦ
製作年・製作国：　2002年・イギリス／アメリカ／オランダ
上映時間：　114分
監督：　ダニー・ボイル
出演：　キリアン・マーフィ　ナオミ・ハリス　クリストファー・エクルストン

【ストーリー】
怒りを抑制する薬を開発中のとある霊長類研究所。
ある夜、精神を冒し即効性の怒りを発するウィルスに感染している実験用チンパンジーが、
侵入した動物愛護活動家たちによって解放されてしまう。
その直後、活動家の一人がチンパンジーに噛まれて豹変、仲間に襲い掛かる…。
そして２８日後。
交通事故で昏睡状態に陥っていた自転車メッセンジャーのジムは、ロンドン市内の
病院の集中治療室で意識を取り戻す。
ベッドから起き廊下をさまようジムだったが、院内にはまったく人の気配がなかった。
人の影を求めて街へ飛び出したジムは、そこで驚くべき光景を目にする…。





ここから先はネタバレを含みます。ご注意を


わずかな未来は始まっている


ゾンビと言ったら、ジョージ・A・ロメロ監督の描くじわりじわりと両手を伸ばして襲ってくる
あの墓場の似合う愛すべき（？）集団を思い出しますが、
こちらのウイルス感染した事により凶暴化してしまった感染者の
みなさんたちは恐ろしく速いので、その分怖さも倍増。
斬新な演出の光るとてもスピード感のあるゾンビ映画でした。

交通事故に遭って昏睡状態だった自転車メッセンジャーのジムが
目覚めたロンドンの病院の集中治療室。
「Hello」と呼んでみても人っ子一人いないわけで、驚きながらも街へ飛び出したジムが
目にしたのは廃墟と化したロンドンの街。
ふとしたきっかけで蔓延した凶暴化するウイルスによって、ロンドンの街は
崩壊させられてしまっていたわけですね。

ウイルスに感染したものは数秒で凶暴化し、ゾンビのようになってしまい、
怒りにまかせてガブッとしたり、ゲーッと血を浴びせかけて非感染者を襲いまくり、
ジムはじめわずかな生存者は逃げて逃げて逃げまくるしかないわけです。
ダークな映像に赤目のゾンビたちが恐ろしく映ります。

圧倒的な絶望感の中でふと耳にした軍からのメッセージ。
かすかな希望を胸にジムたちは軍の避難所へ急ぐわけですが、
その過程で無制限のお買い物が出来たり、
美しい馬、夕日、緑など英国ならではの美しい風景あり、
友情、父と子の愛情、ジムとセリーナのロマンスが生まれかけたり、
追ってくる感染者とのバトルも、もちろんありで、
かっこいい音楽と共にスピード感たっぷりに、
ハラハラドキドキと描かれていくのが斬新で面白かったです。

ネズミの大群が気味悪くて怖かったし、
カラスとか出てきた日には『バイオハザード』を思い出し、
もうダメだと思ったのですが、猿科だけに効くウイルスなんですかね？

やっとのことで軍の避難所に辿りついたジム御一行様。
一安心どころか、かすかな希望が絶望に変わる大惨事にはリアルな恐怖を感じました。
必死でドレスを着せようとしている事とか、軍人たちの欲望の凄さにドン引き状態でした。
結局怖いのは人間（いや、バカな男？）ってことですかね。

主人公ジムを演じたキリアン・マフィーはやっぱり良い仕事してます。
頼りなさげだったときから比べようにないほど、後半の超人的な活躍はカッコ良いわけです。
頑なだったセリーナの心を解き解し、仲間に希望を与え生き抜こうと奮闘する主人公は
まさに未来への希望にみえる説得力ある演技。
流石です。

そんなこんなでＳＦホラーとしても、人間ドラマとしても、
斬新な俊足ゾンビ映画としても、いろいろと楽しめ、見応えのある映画でした。

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