2008/11/29(土)15:55
餌やりA子さんの場合 ~「餌やりマナー宣言!」第2話~
「餌やりマナー宣言!」のススメ の続きです。
餌やり歴10年のA子さん。
他の人とは時間帯をずらして、餌やりをしています。
うっかり出会うと、餌のやり方がどうのこうのとウルサイからです。
他人に一方的に指図されて、ハイそうですかと従えるものではありません。
それに、A子さんと たちとの間には、10年にも及ぶ絆があります。
「あなたのやり方はネコのためにならない!」なんて言われると。
自分とともに生きてきた たちのことまで批判されたみたいで、A子さんとしてはすごくムカツクのです。
このA子さんは、「餌やりマナー宣言」をどう受け止めたでしょうか。
「8街区のネコを見守る会」 餌やりマナー宣言
(1) エサやりのあとは、きちんと掃除をします。
(2) エサや容器を放置しません。
(3) 糞尿対策として、猫トイレの設置・管理をします。
(4) 増えないように不妊手術を施し、一代限りの生を全うできるように見守ります。
(5) 遺棄・虐待を発見したら、警察に通報します。
「8街区のネコを見守る会」が勝手に出した宣言です。
グループに属していないA子さんには、関係ありません。
だから無視してかまわないはずでしたが……
何回も目にするうちに、変化が起きてきました。
今までは、A子さんに文句を言うのは、ごく一部の人だけでした。
それが、なんだか、それ以外の人にもキビシク見られているような、そんな気がするようになったのです。
実は、マナー宣言の掲示にはふりがなが付けてあって、小学生でも読めます。
小学生の子に「オバサン、掃除しないといけないんだよー!」と言われたら。
「置きっぱなしはいけないんだよー!」と言われたら。
自分は無関係なのだと、説明できるでしょうか。
この宣言に対して何の義務も義理も無い、A子さん。
それでも、餌やりのしかたをこの宣言と比較されたら?
皆が皆、この「餌やりマナー宣言」の側に付くでしょう。
掃除をするのとしないのとでは、するほうが良い。誰だって、そう考えます。
長年のスタイルをすぐに変えることはできません。
それでも、少しずつ、A子さんの餌やりが変わっていきました。
強制されたからでも指示や注意をされたからでもなく、A子さん自身が、そういう選択をしたのです。
よそのグループの自己宣言という形だったのも、よかったようです。
自分に刃を向けられたものと違って、受け入れやすかったのですね。
(続く)
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