tartaros  ―タルタロス―

2009/04/03(金)21:59

ここからが本当の(ry

日常の出来事(521)

 一次面接に行って来た。  待ってる間に、手のひらに「人」と書いて飲み込むという例のアレを三回やったおかげかどうかは知らないが、心配していたよりは緊張せずに話せたと思う。ただ、それでも予想外の質問をされた時は数秒間にわたり沈黙してしまったりもしたんだけれど。    結果は一週間以内にメールか電話で通達。  まあ、先に進めたら言う事は無いし、落ちたとしても面接の雰囲気を掴むための練習だったのだと言い聞かせれば何とかなるかもしれない。実際はヘコみまくると思うがw  吉本隆明「共同幻想論」(角川文庫)を読み始めた。  政治学系の思想書かと思っていたら民俗学・心理学的内容だったでござるの巻。「遠野物語」を手がかりにして論考を進めているのだが思った以上に難解で、ほとんど理解できない。ために面食らう。視線が文字を辿るスピードと、思考が文章の意味を咀嚼するスピードでは圧倒的に後者の方が遅い。いつも以上に。  国家を一つの幻想の共同体に過ぎないとする解釈は、もっぱら政治学・歴史学の領分だとばかり思い込んでいたが、案外、多岐にわたる人文科学系の学問による考察が可能なのかもしれない。菊池良生「傭兵の二千年史」(講談社現代新書)のように、近代的国家の国民統一を可能ならしめたナショナリズムという観点からしか俺は考えていなかったので、本書は新鮮といえば新鮮である。それにしても現代思想って難しいね……。  現代は「国家」の相対化という近代的枠組みですらも解体されて、「民族」の相対化という新たな枠組みが持ち上がっているのだけれども。つまり、この「共同幻想論」ですら、もはや古くなりはじめている思想の一つに過ぎないということ。時代に合わせて否応無しに変転していく学問という存在の厄介さが滲み出るような話だと思う。   

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