2007/08/17(金)15:56
妻の母親は「丈母」~弔電のたしなみ2
弔電で一般的に用いられる呼称は次のとおりです。
亡くなった人
相手の父親 ご尊父様
相手の母親 ご母堂様
相手の夫の父親 お舅様、お父様
相手の夫の母親 お姑様、お母様
(個人的には“舅”“姑”の字はよそよそしく感じるので、
「お父様」「お母様」としています)
相手の妻の父親 ご岳父様
相手の妻の母親 ご丈母様
(岳父に準じての“岳母”という言葉は一般的ではありません)
相手の夫 ご夫君様
相手の妻 ご令室様
相手の息子 ご子息様
相手の娘 ご令嬢様
◆
ここでいう「相手」とは、弔電の宛て名です。
たとえば、結婚して姓が変わっている友人の実のお母様が亡くなり、
お父様が喪主を務めるとします。
喪主であるお父様と面識があるなら、喪主宛てに弔電を打ち、
「ご令室様のご逝去を悼み…」という文面にしますが、
面識がない場合は、友人に宛てて打つのが妥当で、
文面も「ご母堂様のご逝去を悼み…」とします。
また、一般的な手紙や話し言葉では「ご令室様」「ご母堂様」ではなく
「奥様」「お母様」「お母上(様)」などの呼称を用いるのが自然ですが、
弔電は儀礼文書の一種なので、やや硬い表現を使います。
◆
実際、「ご母堂様」という言い方は、電報専用用語になりつつあります。
とある会社で社用の弔電を打つ係になった若い女性社員が
「最近、ボドウさんという方ばかりお亡くなりになりますね」と
言った、という笑い話がありますが、
遠からず、笑い話にもならなくなるかもしれません。