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永田町どうぶつえん日記

検証・小泉首相発言録 -2-

 公約違反・約束反故・言行不一致

 ・「公約違反は大したことでない」・

 「その(公約)通りにやっていないと言われればそうかもしれないが、総理大臣としてもっと大きなことを考えなければならない。大きな問題を処理するためには、この程度の約束を守らなかったというのは大したことではない」(平成15年1月23日、衆院予算委員会総括質疑で)
 小泉首相の「公約違反は大したことでない」という暴言が飛び出したのは、衆院予算委員会の総括質疑の場である。質問に立った民主党の菅直人代表は小泉首相が就任時以降に公約した(1)8月15日の靖国神社参拝(2)国債発行を30兆円以下に抑える(3)予定通りのペイオフ解禁--を書いたパネルを掲げて、「首相は公約を一つも守っていない公約違反だ」と厳しく追及した。これに対し、小泉首相は、興奮しながら、こう暴言を吐いたのだ。
 「公約は大事ですよ。国債発行30兆円枠を守るのと、経済情勢を見て柔軟に対応するのとてんびんにかけて。靖国だってそう。許容範囲です」(平成15年1月23日、衆院予算委員会終了後)
 衆院予算委員会後、小泉首相は、他人事のように記者団に語り、全く反省しなかった。 しかし、いかに能天気な小泉首相でも周辺から指摘されて「公約違反、大したことない」暴言の重大さに気づいたのか、平成15年月24日夜の都内の料理屋で行われた自民党幹部との飲食・会合では、「みなさんにご迷惑をおかけした」と、反省の弁を述べた。政権への大きな痛手となりかねない首相暴言だけに、収拾をはかろうと必死になっているようだ。
 この夜、小泉首相は臨済宗円覚寺派管長からもらったばかりの自筆の書、「電光影裏斬春風」(でんこうえいりしゅんぷうをきる)に触れ、こう釈明した。
 「説明をまだ読んでいなかった。読んでから予算委に臨めばよかった」
 その意味は「電光のように鋭く、剣でわが首に切りかかっても、春風を切るようなもので、切れるものではない」。批判に動じず泰然自若としているべきだったとの反省である。 出来もせぬ「公約」をはずみで口滑らし、破ったら「そんなこと大したことじゃない」と居直るような小泉首相の精神構造はどうなっているのか。
 ところで、小泉首相の公約違反は、今回だけではない。実は5年前の平成10年の自民党総裁選に出馬した小泉首相は、政治家としては極めて常識的な経済状況認識、積極財政論の公約を掲げていた。
 「戦後最大の経済危機を脱するための断固たる政策・財政構造改革法を見直す(1)不況克服まで財政出動を優先する(2)しかるのちに、長期的財政再建策を実行する」
 今の日本経済の深刻な状況は5年前の平成10年以上に悪化して、まさに戦後最大の経済危機であり、この公約を実施すべき時期なのだが、小泉首相は「この程度の約束を守らなかったというのは大したことではない」と思っているのだろうか。

 「まったく契約なんかしていない。事実無根だ」(平成15年2月20日衆院予算委員会で)
 平成15年2月20日、小泉首相の実弟で私設秘書の正也氏が経営していたコンサルタント会社が小泉首相の選挙区である神奈川県横須賀市発注の公共工事をめぐり、受注企業に情報を提供した見返りに口利き料を受け取ったとされる問題が、民主党議員によって、衆院予算委員会で取り上げられた際、小泉首相は声を荒らげて全面否定した。
 ところが、3月3日の衆院予算委では全面否定から一転、工事の受注企業と正也氏の会社が取引関係にあったことを認めたのである。

 「領収書はあると聞いている」(平成15年3月3日、衆院予算委で)

 結果的に小泉首相は国権の最高機関である国会でウソの答弁、虚偽の答弁をしたのである。これは宰相としての資質以前に人間としての品格、教養の問題である。
 「最も大事なことは、国民が政治を信頼してくれることです。分けても内閣総理大臣に対する信頼、これは大変重要なことだと思っております。あらゆる政策遂行の前提は政治への信頼、内閣への信頼、総理大臣に対する信頼だと思っております」(平成13年4月27日、首相就任記者会見)

・過信と挑発(対決を煽る政治手法)・

 「派閥にとらわれず、民間人、若手、女性ら適材適所の人事をした私が総裁選で言った基本方針に協力してくれる態勢ができた」(平成14年3月4日、首相就任後の初記者会見で)
 が、田中真紀子外相、竹中平蔵、武部勤、中谷元、など問題閣僚がゾロゾロ居た。
 武部勤農水相(山崎派)は狂牛病問題で、その政治家としての能力の欠如、力量不足、無責任さを露顕した。小泉氏はその武部を幹事長に抜擢した。
 「毎日、仕事ひと筋」(平成14年5月25日)
 この辺りは小泉首相の自信と余裕が伝わってくる。
 「禁欲生活をしているから、首相を辞めたら楽しむかなあ」(平成14年5月25日、当選1回の自民党議員との昼食会で)
 「政府の(苦しい)財政制約の下でも、景気を良くする方法はあるはずだ。各大臣は知恵を絞れ」(平成13年8月10日、臨時閣議)
 「低いと上げる意欲が出てくるでしょう。こういうのもいいんじゃないかね」
 平成14年1月末の田中真紀子外相更迭後の世論調査で、70%を超えていた内閣支持率が50%前後に急落した。
 「支持率も山あり谷ありだな。50%以上獲得できるようにこれから頑張らなきゃね」(平成14年2月26日)

 「内閣支持率下がっても株価上がるならいいね」(平成14年33 月4日)
 この日、東京株式市場で株価が平成13年8月以来の1万1400円台で、同年最大の上げ幅を記録した。この後、株価下落が始まるが、小泉首相はその予兆を見通すことができなかった。
 「(自民党を)破壊することはいつでも出来る。自民党は議論するが最後は求心力でまとまる。絶対に心配はいらない」(平成14年7月23日夜、道路民営化委員会の7人らとの会食の席で)
 小泉首相の自信と余裕が次第に、高い内閣支持率からくる過信なのか、発言が強気を通り越して過激で挑発的になってくる。
 
「私の所信表明が『中身がない』と批判されますが、これほど具体的な中身を盛り込んだ総理大臣があるか、聞きたい。全部、公用車を低公害車にします。保育所待機児童ゼロ作戦。30兆円以下に国債発行を抑制する。どこを見ているのか、批判する人は。この精神構造を変えなければいけない。マスメディアも。野党ののみなさんも」(平成13年5月22日、「仕事と子育ての両立を支援策に関する専門調査会」で)
 「小泉は参院選だけでもう用は終わった、勝てば小泉の改革はもう潰しちゃえと。もしも自民党議員がそんなことを考えたら私が、自民党をぶっ潰します。信じて下さい」(平成13年7月8日、神戸、大阪両市内での街頭演説で)

 「俺は絶対にぶれない。靖国でぶれたから、総理はぶれるんじゃないかという人がいるが、靖国と構造改革はどっちが大事か。それは当然、構造改革の方が大事だ」(平成13年9月7日、当選2回の自民党代議士ら21人との懇談で)
 「こんじゃあ駄目だ。ボクシングのサンドバックになってやるんだ。すべての特殊法人は廃止か民営化だ。独立行政法人化は認められない」(平成13年7月31日、首相官邸で)
 「特殊法人の事業見直し案」を説明にした石原伸晃行革担当相と行革推進事務局幹部に対し、廃止や民営化の明記が少ないことに小泉首相が激怒したのだ。
 「目先のことを考えるなと。こんなに物があふれている時代に30兆円の借金じゃまだ足りないというのは気が知れないね」(平成13年9月8日、東京・銀座の歌舞伎座で)

 「好き嫌いで人事はやらない。協力してもらえる人とは、どんどん一緒にやりたい。しかし、そうでない人には、辞めてもらうことがあるかも知れない」(平成13年9月10日)
 各省の事務次官らとの懇談で、人事権に搦手協力を強く求めた。
 「自民党が寄ってたかって俺を降ろそうとしても、総辞職はしない。やるなら解散だ」
 (平成14年4月4日夜、都内の料理屋で)
 連立のパートナー公明党などの辞任要求を抑えて武部勤農水相を続投させた直後の自民
党行政改革推進本部の古賀誠前幹事長らとの酒席での発言だ。
 「自民党は変わらなきゃならない。小泉を代えなきゃならないと言うんだからね。面白いもんだね。もう選挙、忘れちゃったのかな。やっぱり、変えるということに抵抗強いな。そかし、こういうのは承知の上ですから。まあ、いろいろ自由だから、自民党は。反対結構。大いに結構」(平成13年11月16日、首相官邸で)
 反小泉の勉強会として「未来創造議連」が初会合を開いたことに関し、敵愾心を燃やしたのか、あざ笑ったのか不明だ。

 「郵政も道路公団民営化も、選挙で公約した通り原理・原則を貫いて一切譲らない。必ず抵抗勢力はついてくるから見ていろ」(平成14年5月14日)
 首相官邸を訪れた自民党若手議員でつくる「改革決死隊」のメンバーに、小泉首相は自身たっぷりに、こう語った。
 「総裁に再選されるかどうかどうかもわからない。総裁でなくとも総理であり得るという法理論飢上の話はそうなんで、在任中、消費税は引き上げない」(平成15年1月28日参院予算委員会)
 民主党の山下八州夫氏が「ポスト小泉は小泉さんだと思う」として、消費税を引き上げない確約を求めたのに答弁した。(つづく)


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