たぢおの真相

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  パリ、そして札幌へ

  この夜もあまりの寒さで目を覚ましました今までの教訓から、全て二重以上に着込んで寝たんですけどね、気付くと海老の形に硬直してるんですよ…🦐寒いのはもうイヤだ…🤢出掛ける直前に、チェックイン時にもらっていた朝食セットからインスタントコーヒーを取り出して、テラスで一杯☕️時刻は5時45分まだ外は真っ暗イタリア人とハンガリー人が起き出してきました話が長くなる前に、早めに退散どうか楽しい時間を過ごせますように…！いよいよまともに歩けなくなった脚を、付点のリズムで引きずりながら、駅へゆっくり向かいますなかなかの運行間隔ですな標高　157.93m出発10分前に列車が入線してきましたこのあとバイヨンヌで乗り換え、TGVでパリへ4時間やっぱり時速300キロは速い❗️車内では携帯電話がUSBで充電でき、しかもWi-Fiが充実していて、あっという間に時が経ちましたそういえば帰りの列車は朝一番ということもあってか、83ユーロで取れたんです可能ならばやっぱり早めに予約するべきですね…😌無事にパリ・モンパルナス駅に到着街に出ようとすると、どこからかピアノの音が…おお、やってますね🎹楽しそうに弾いてるのがなんか嬉しいです😊このあとパリ在住の同級生、あっことランチの約束彼女と会うのは昨年福岡県直方市で共演して以来なので、ちょうど一年ぶり指定されたレストランに行くと、息子さんのテオくんと一緒に待っていてくれました美味しいゴハンに舌鼓を打ちながら、3人で楽しい時間を過ごしました巡礼路の「布教活動」に勤しむたぢおさらにデパートの素敵な喫茶店に移動しておしゃべりおしゃべり…高校からの同級生という間柄と、パリという土地も手伝ってついつい様々な本音を吐露してしまいますそのうちアッコから「だからテオの場合はさ…！」と思わず息子の名前で呼ばれる始末…😅すっかり甘えてしまいました😓たくさん元気をもらってお別れの時間⏳次に会える日、共演できる日を楽しみに！ありがとう！😊…さて、これからどうしよう？たっぷり時間もあることだし、今晩泊まるドミトリーまで歩いてみるか…デパートでお土産を買って、その隣の不思議なメダイ教会へ多くの観光客が静寂の時を過ごしていました途中でヤコブ通りというところを見つけて、巡礼路の聖ヤコブとの関連を考えましたが、よくわかりませんでしたそのまま足を引きずりながら歩き続け、ついにセーヌ川に到達あれはルーブル美術館かな？橋と橋の間はシテ島かな？そしてこれはヤコブの塔実はここがパリからサンディエゴ＝デ＝コンポステーラへと繋がる巡礼路のスタート地点なんです🥾それこそ目的地に着くまでに何日かかるんだか…よく探したら、上から聖ヤコブ像が優しく（？）見守ってくれていましたもう脚が限界に近づいていましたが、ここまで来たら火災に遭ってしまったノートル・ダム大聖堂を観に行かないと！もう一度川を渡って…着いた！正直なところ、外観からはどこが燃えてなくなってしまったのかよくわかりませんでしたが、聖堂の正面には臨時（だと思うのですが）のステージとベンチが設置されていて、多くの市民が修復工事を見守っていましたオルガンもパイプを一本一本外しての修復作業が行われているようでした…このあと2009年に一瞬「演奏した」サン・ルイ島を通ってドミトリーへ一旦荷物を置いて、メシの調達やっぱり最後のメシはケバブでしょ‼️長く住んでいたドイツ・ヘアフォルトの「オヤジのケバブ」の味には遠く及ばないものの、ひさしぶりに破壊力のある食事これ喰って日本でもがんばらにゃ❗️💪パリよ、ありがとう😊今回の寝床には掛け布団🤗その翌日シャルル・ド・ゴール空港から台北へ、そして台北から新千歳、最後に我が家まで無事に帰りつきましたあっという間だったけど、思い切って行って本当に良かった！素晴らしい休暇でした❗️次回はエステーリャからか、それとももう一度ピレネー越えをするのか…きっと必要な時にまた呼んでもらえることでしょう😌その日まで誠意を尽くしてがんばろう

  Apr 21, 2024

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  エステーリャ…そしてサン＝ジャンへ😭

  いよいよ巡礼最終日…翌々日の午前中の便でパリから札幌へ帰らなければならないので、余裕を持った予定を立てた結果、この日は9キロ先にあるエステーリャまで歩き、そこからバスとタクシーを乗り継いでサン＝ジャンまで戻る、という結論に達しました本当はもっと先まで歩きたかったけれど、職のあるうちに40日も楽器無しで歩いてしまったら、もう職業音楽家に復帰できなくなるかもしれません悩ましい…ただ今回短い期間とはいえ、ここを歩くことができたのは、きっと偶然では無かったような、巡礼路から呼んでもらえたようにも感じていますいみじくも奥方が言っていた通り、普段の生活をカミーノ（巡礼路）だと思って行動する、これが現在の自分が札幌でできる最良の方法なのでしょう…そしてまた歩きたくなったら、40日がダメでもまた続きから少しずつ進めば良い…巡礼最後の朝は、二段ベッドの上で寝ていた韓国の男性が起き出す音で目覚めました時刻は6時半エステーリャを11時に出るバスに乗る予定で、普段だったら早く着きすぎてしまうことを心配しますが、まだ痛みの残る脚で果たして9キロ歩き切れるか想像ができなかったので、やはり早めの出発を決断荷物を整理しがてら、隣のベッドでまだ寝ていたハンガリー人の女の子に「充電器ありがとう」の置きメモ締めの言葉はもちろんBuen Camino!足を忍ばせて階下に降りていく時点で、もう痛い…！こりゃ相当ゆっくり歩かないと…😅裏玄関には、どなたかの荷物がリュックに荷札が挟まっているでしょう？これ次の宿さえ決まっていれば、6ユーロほどで車で運んでくれるサービスなんですこのサービスのおかげで、御高齢だったり何らかのハンディキャップを持った方々など、より多くの方々に巡礼できるチャンスが広がるようになったことは素晴らしいことです👍反面、このサービスを結構元気な方々も使っちゃってて、宿を指定しなきゃいけない→宿を事前予約する→何十キロも歩いてきた人のベッドが無くなる、という現象も起きているわけです予約できる数を制限する、予約無しの巡礼者のためのベッドも一定数確保するなど、何らかの対策が望まれます…親切なセニョーラ、きょうこさん、ありがとうございました🙇🏻さぁ、行こう！早起き巡礼バンザイ🙌日が昇ってきましたねニワトリのお仕事の時間だね🐔🔈カトリックは呑むのも仕事？😁次の街、ヴィリャトゥエルタの役場ついに次の街が終点…😢丘の上のチャペルはるか遠くに断崖絶壁の山々が…！自撮り！🤳エステーリャの街に入りますここのインフォメーションセンターでこの旅最後のスタンプをゲット！もう少し元気であれば、ここから1キロほど歩いたところにある、蛇口をひねるとワインが出てくる、ただで呑めるという「ワインの泉」のあるイラーチェに寄って、そこからエステーリャまで戻ってこようかと思ったのですが、脚が全く言う事を聞かず、次回以降に持ち越しとなりました10時頃、この通りを最後に巡礼路を離れ、予めグーグルマップで調べてあったバス停に向かうも、時刻が全く書いていないしかも通りを隔てて２つバス停があり、どちらで待てばいいかもわからないすぐ近くのガラス張りのお店で聞いてみると、ここからは出ないのでバスターミナルに行きなさい、と危ない、危ない…！10分ほど歩いて到着したこのバスターミナルの建物は元鉄道の駅舎だったようです出発時刻まで近くのバルでご朝食ほうれん草のトルティーヤとエスプレッソこのあと周辺をブラブラしていると、ウテルガの宿で一緒にご飯を食べた韓国人の女の子と再会何でも彼女は途中で足を痛め、数日間休み、バスに乗って先の街まで仲間を追いかけるとか無事に最後まで歩けるといいですね！そして巡礼中のニュージーランド人御夫妻にも会い、こちらから「いつか絶対戻ってきて続きを歩きたいんだ！」と伝えると、「私たちももう少し先まで進んでから一旦帰るのよ。次に私たちが戻ってきた時にまたきっと会えるわ」不思議なことにこの道に来ると、全ての言葉に力を感じ、本当に次回会うんだろうな、と心から信じることができますさて予めバスターミナルで買っておいたチケットを持ってバスに乗車まずはパンプローナに向かいます久しぶりの乗り物は驚くほど速くて…！この日の朝に出てきたロルカまでたったの15分プエンテ＝ラ＝レイナまで、そこから15分そしてその前日に宿泊したウテルガを遠目に見ながら、雨の中這いつくばって越えた峠をビュンッ💨と通過し、12時過ぎにはパンプローナのバスターミナルに到着！こっちが3日かけて歩いた道をたった1時間で…！まぁ、そーゆーもんですよねー😑でも歩いたからこそ見えたものや、多くの触れ合いがありました次の問題はロンセスバリェス行きのバスが、どのバス会社で運行され、何時にどこから出発するかということ何日か前に巡礼路上で見た時刻表とグーグルマップで検索して出てくる時刻とは異なっていたし…複数あるバス会社のカウンターから一つを選び、尋ねてみると、「ロンセスバリェス行きは13時30分に出るわよ、出発地点はまもなく表示されるからよく見てて！」とのこと今までどのサイトをみてもその時刻は無かったような…いずれにせよまだ時間があるので、再びパンプローナの街を散策しようと試みるも、痛む脚がそれを許さずしばし芝生の上で日光浴をすることにしましたしっかしよくこんな裏がツルツルの靴で100キロ以上も歩けたもんだ…！13時過ぎに地下のターミナルに戻ると、あった！（下から3番目）出発するスポットが20から26の間というアバウトさがスペインぽくて良き、ですなここのターミナルは各乗車スポットが放射状になっていて、とてもカッコいいです無事ロンセスバリェス行きのバスに乗り込むことができました出発したバスは、数日前に歩いた道や街を、やはり風のように通過していきます夜に凍える思いをしたララソアニャのアルベルゲの前も通過カップラーメンを買った商店の前を通りかかると、たまたま誰もいないタイミングだったようで、先日とても陽気に迎えてくれた店主が時間を持て余していたのか、バスから誰か降りてこないかと、文字通り首を長くしてこちらを見つめていた表情が何とも憂いを帯びていて、印象的でした車窓からはたくさんの「同志」を発見そこを歩いたタイミングさえ異なりますが、それぞれのルートを歩いていた時の苦労、楽しさ、景色の美しさなどを即座に共有することができますある峠にさしかかると、フードトラックの前で休む巡礼者たちからお手振りのご挨拶を頂きましたが、その中にいた黒人の女の子の、心から巡礼を楽しんでいる！という純粋な表情！なぜか泣けてしまいました…まだまだ解毒が足りないのでしょうか…バスはガードレールの無いつづら折りのルートにも関わらずもの凄いスピードで飛ばしに飛ばし、それこそ２日かけて歩いた街々を1時間で走破14時半過ぎに無事ロンセスバリェスに到着しましたここからサン＝ジャンまではタクシーで戻ります少し見にくいですが、右奥の雲間から見えるピレネーの峠が雪化粧❄️巡礼者たちは大丈夫だったのかな？今回Wi-Fiを持っていかなかったので、先日泊まったアルベルゲのオスピタレイロにタクシーを呼んでもらおうとしましたが、「電話は貸してやるから自分でかけろ」とのこと一瞬たじろぎましたが、今までの体当たり言語で何とかアタック！「サン＝ジャンまでね！50ユーロでいいかな？」ハンガリー人のマテくんの経験談で、パンプローナからサン＝ジャンまで100ユーロと聞いていたので、そのくらいの相場でしょう「いま遠くにいるからそっちに着くのが16時くらいになるけどいいかな？」全然いいともさ！それまでの時間を使って、ピレネーを降りてきて、アルベルゲの順番待ちのために中庭で休んでいる旅人に声を掛けますたまたま1人目がシュトゥットガルトから来たドイツ人だったために、話がスムーズに進みました幸い巡礼路上には目立った雪も無くスムーズに歩けた、とのこと良かった！その他にも、彼が札幌も含めて日本に来たことがあるという話や、シュトゥットガルトの音楽事情、バレエが素晴らしいという話を聞いて、楽しくお別れくれぐれも先々Buen Caminoです👍15時半になったのでそろそろ待ち合わせ場所である、先日夕食、朝食を食べたバルに行き、そこで遅い昼食テラスでゆったりとスペイン最後の食事を始めた途端、道の向こうからタクシーが…！え〝？😱運転手が降りてきて、「サン＝ジャンまでのお客さんだよね？」「まぢっすか？っつかいまちょうど食べ始めたばっかなんだけど…」とテーブルを指さすと、「わかった、ゆっくり食べな」とのこと寛大なお言葉にホッとしたのも束の間、運転手がすりガラスの向こう側の誰かに「こいつなんか食ってるよ」のジェスチャー相乗りかぃ！というわけで慌てて硬いパンをワインでグイッと呑み込みタクシーへ！案の定、車内にはカナダから来たという夫婦が2人待っておられました待たせてしまったことをお詫びしてタクシーは発車そのタクシーも今までのバスに負けず劣らず、とにかく飛ばす飛ばす！やはりガードレールの無いつづら折りの坂道を一切の容赦なく突き進みます🏎️この恐怖にはむしろ少しアルコールが入っていて良かったかもしれません😅途中何人かの巡礼者を見かけたような気もしましたが、次の瞬間にはもうサン＝ジャンに辿り着いていましたロンセスバリェスを出てたった30分の出来事それこそ初日に自分の身体と対話しながら歩いた7時間は？っちゅう話です…ところで支払いの時に、「20ユーロね！」と言われてビックリ！相乗り客と折半という形にしてくれたのです！ムーチョス・グラシアス❗️こーゆー時ばっかり適当なスペイン語が出てきます😅この後、初日とは違うアルベルゲに荷物を置いて、前回できなかった、街を散策街をぐるりと巡る城壁に上がります要塞に着くととても美しい景色が広がっていました要塞から川の方に下り19時からのミサに参加多くの地元の方々、巡礼者の方々ミサが終わると、巡礼者だけ前に集められ、出身国を聞かれますドイツ、スペイン、韓国、アメリカ、カナダ、ブラジル、オーストラリア…「日本」と申告するとフランス人の神父さまが「じゃ、ジャポン？」とまさかの2度聞きやはり日本人に見えなかったのか、日本人が珍しかったのか…ホントどうでもいいことなんですけどね😌そしてこれからの道のりの安全を祈願して頂きますこちらも向かう方向は違えど、日本までの、そして日本での生きる力を祈念聖堂を後にしますアルベルゲに戻ると、部屋のベッドは満席状態ここは毛布が無いタイプでしたが、当然のようにトイレのトイレットペーパーも無い！ただこういったパターンや野外緊急時の為に日本から持っていったのが最後の最後で功を奏し、それを嘆いていた巡礼者のために「寄付」してきましたちょっとはお役に立てたでしょうか？というわけで、100キロ以上の道のりを歩き通せたことに感謝して、明朝6時半の電車に乗るべく、21時過ぎに就寝💤

  Apr 20, 2024

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  ロルカへ

  この旅で初にして唯一のシングルルームでの睡眠は、やはり超快適で、しかも毛布と掛け布団まであり、夢見心地とはまさにこの事でした😃爽やかに目覚めたところで朝食会場に行くと、昨日お誕生日だった韓国の女性とマダムたちと同じテーブルになりました食べ始めて少し経ってから、いかにも眠そうな欧米の女の子が登場あえて「よく眠れた？」と聞くと、「まぁね🥱」と愚問だよね、ごめんと、その女の子が韓国女性陣に「このベーコンいらない？」と尋ねるも、誰も挙手せずそこで控えめに立候補してちゃっかりゲット「プロテインをありがとう😊」とお礼を述べると、「そうね、確かに間違ってないわ😀」と少し明るくなったご様子すると韓国人マダム2人からもベーコンの差し入れを頂き、すっかりプロテイン満タン状態に🥓🥓「あなた今日ラッキーデーじゃない？😄」「あざーす✌️」さぁ愛情を一杯受けたところでボチボチ出発しますか…歩き始めて4日目そろそろ帰りのタイミングを考えなければなりませんパンプローナ、ロンセスバリェスまでのバスの時刻を調べた結果、この旅の最終目的地をエステーリャと定め、この日はロルカまで行くことにしましたここウテルガからプエンテ・ラ・レイナを通って、ロルカまで約21キロ歩きます宿を6時55分頃に出て、再び巡礼スタートムルサバルを抜けオバノスに入り、立派な教会の敷地を抜け、オバノスに別れを告げ、カタツムリくんの横をすり抜け、とある場所で、なんとまたマテくんと再会！実は彼もウテルガの、自分が最初満室で断られたアルベルゲに泊まっていたようで、そこからロルカまで同行することになりましたおしゃべり中にいつのまにかプエンテ・ラ・レイナに到着ここは王妃の橋と呼ばれる、美しい橋がかかっていることで有名ですいよいよその橋を渡ります渡りきって振り返るとこんな感じもうちょっと良いアングルがあったかもしれないですね…途中朝ミサを覗き見…どっちも正解だけど、どっちに行こう？うげげ、また上り坂マニェルに入り、巡礼者の朝食の横をすり抜け、野原に出ると、前方に見えてきたのは次の街シラウキ街のてっぺんの教会を目指すも、残念ながら閉まっていました街を出ると今度はぶどう畑の横を通ります何やら「楽園」と書かれた脇道を進むと、お菓子や果物のコーナーが！しかもフリー！この巡礼路にはこういった愛情で溢れています…オリーブ畑を抜け、菜の花畑を抜け、もうすぐロルカに着いてしまう…！この日にもう少し先に進むマテくんとは、ここでお別れです最後に休憩がてら軽くランチを食べて再会を誓い、彼のサンティアゴ＝デ＝コンポステーラまでの旅の安全を祈りますゴールテープは一緒に切りたかったなぁ😢…さて、アルベルゲはどこだろう？実はこの時、脚の痛みが全行程の中でピークに達しておりました右足をひきずりながら宿を探していると、通りに面して左右に2軒右側はなんとなく活気があるように見えたので、そこでベッドの有無を聞いてみると、「すでに予約で一杯なので、反対側に聞いてみてくれ」とのことう〜ん、昼過ぎの時点で既に満室とは世知辛い…その様子をくまなくじーーーっと眺めていた反対側のアルベルゲのセニョーラ恐る恐る空いてるか尋ねると、「あるある！それよりあんた脚だいぶ悪そうじゃないの！早くこっちに来て座んなさい！」（もちろん全部スペイン語❗️したがって以下全部こっちの解釈です‼️）椅子に腰掛けると、「ほら、靴下脱いで、ズボンの裾上げて！」と言ったかと思うと、彼女の手のひらに大量の岩塩をのせ、「ここにこのクリームを出して！」指示通りにすると、それを手のひらで擦り合わせて、やおらこちらの脚に塗りたくり始めました膝下全体から始まって、足の裏、甲、指と指の間まで丁寧にマッサージしながら治療してくれたのです！なんて親切なんでしょうか！「ところでなんか飲む？オレンジジュース？ビール？」思わず「ビール」と注文…「あんたどこから来たの？韓国？あ、日本なの？じゃ、ちょっと待ってて」とやおら2階へその後数分して降りてくるも何も起きず…「ところであんたスープ飲まない？」…じゃ飲む（いくらなの？）しばらくして出てきたお豆のスープの美味しいこと！するとやおら階段の上から「こんにちは」の声この旅に出てきてから初めての日本語に思わず「え〝⁉︎」と素っ頓狂な声を上げてしまいましたきょうこさんとおっしゃるこの方は、ここの厨房で働いているそうで、どうやらさっきセニョーラは彼女を呼びに行ってくれていたようです彼女の通訳によると、セニョーラ曰く、びっこをひいた旅人を大変不憫に思い、「マッサージしてあげてビールもフリーでプレゼントしたわよ、もう私のいとこみたいなもんだから」だそうで…なんと親切な！実は突然マッサージされるわ、ドリンクやスープも出てくるわで、いくらふんだくられるんだろうと内心ヒヤヒヤしておりました…きょうこさんは佐賀出身で、イタリアに住んでいた時に、この巡礼路に来て一気にハマり、ここに住み始めたらいつの間にか家庭を持つことになって…とのことこちらからも巡礼路への想いや現状の苦しみをお話しすると、「あなたはまた戻ってきますね！」とキッパリそして厨房に戻る際に、「まぁボチボチ、ですよ」とのこととても沁みる言葉を頂きました久しぶりの日本語を頭の中で反芻していると馬に乗った集団が通過これまで徒歩、自転車の巡礼者は見てきましたが、本当に馬との巡礼者もいたとは！このあとセニョーラが「半分食べな！」と自分の昼食のチキンとサラダを分け与えてくれましたよっぽど不幸せそうに見えたのかな…？😅ようやく自分のベッドに移動して、シャワー、洗濯、昼寝、読書、そしてディナータイム！前の宿で一緒だったオランダ人夫婦とここでも再会他にドイツ、オーストラリア、ハンガリー、韓国、デンマークの方々と食卓を囲みました「宿を予め予約してしまうのは巡礼のマナーとしてどうかな？」「馬での巡礼はかえって高くつくぜ」「スイスのドイツ語は覚えるのが大変！」などなど…脚の痛みも幾分癒え、またもハンガリーの女の子にiPhoneの充電器を借り、毛布のある有り難みを噛み締めながら、この夜も更けていきました💤

  Apr 19, 2024

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  シスル・メノールへ、のはずが…

  昨晩は寒さに震えての睡眠夢うつつながら、夜中に誰かが部屋のドアを閉めてくれたような…この後寝ぼけ眼で靴下とズボンを二重に履き、普段歩いている時に着用しているパーカーをセーターの上に着こんだら、いくらか暖かくなってもう一度眠りにつくことができたような…いや、ホントもう少し寒かったら風邪をひいていました…それでも深くは眠れません…まだ真っ暗な5時半頃に再び目が覚め、もう少し寝ようか起きようかしばらく逡巡し、たぶん歩いてた方が寒さから逃れられる！と決断し、起床することを選択するとその部屋の7人中6人も一気に起き出し、何だかシンパシー☺️朝食は前夜に続きカップラーメン他…このカップ麺はマテくんにあげようと思っていたのですが、すでに他のものを食べていたため結局自分で食べることに🍜でも冷えた身体には最高でした…！6時55分、先に出て行った何人かに続いてこちらも出発…っつか外の方が暖かい！どーゆーこっちゃ…😅さてこの日の行程は、、、ガイドブックお勧めの一区間はパンプローナただ基本的に平らだし、4時間で着いてしまうならもう少し先に行けないものか…次のページをめくると、その4.8キロ先にシスル・メノールという街があり、2軒アルベルゲがあるみたいまたさらにその先となると、ウテルガという街で、山を越えての約12キロ先…こりゃ無理だな…、とシスル・メノールをゴールに定めますさて、どうなりますか…😅今日も良い天気！しばらく進むと、ずいぶん前に出発していた台湾人のレイと合流彼女はサン＝ジャンのインフォメーションで同じタイミングで受付した子で、途中ピレネー越えの時に会い、そして昨晩は同じ宿でしたこの巡礼路は本当に不思議で、縁のある人とは何度でも会うし、すごいスピードで追い抜かれても、次の日にまた追い抜かれるという不思議な現象がおきます初日に同じ宿だったウクライナ・ドネツク出身の男の子もそんな中のひとりでした🇺🇦そのレイと一緒に行くことにして、しばらくおしゃべり「地震は大丈夫かって？私の家族のところは大丈夫だったみたい」みたい？40歳前後のようにお見受けした彼女は、いま新しい職に着くまでのタイミングで（これをギャップイヤーと言うらしいのですが）ヨーロッパ旅行を計画北はフィンランドから南はギリシャまで縦横無尽にバックパッカーとして楽しんでいるようです「フィンランドのロヴァニエミではサンタに会ったし、ウィーンでは何だか素敵なコンサートを聴けたし…」写真を見せてもらうと楽友協会のブラームス・ザール！「どこが1番良かったかって？ギリシャのサントリーニ島！海が青くて透明で…！」良かったねぇ…😃せっかくなので写真を撮ってもらいましたよ誰かと喋りながら進むとあっという間に時は経つもの10時50分頃、パンプローナに到着ここで買い物をするというレイと別れますさて、どうしようかな…こちらは以前この街に北西ドイツフィル時代に一度来たことがあり、その際サラサーテ博物館を見学しました2011年の日記ぶらぶらしながら大聖堂にご挨拶そう、ここは闘牛の街でしたねたしかここ市庁舎スタートだったような…街の公園を抜けていくとナヴァラ大学構内にてスタンプのお誘いちょっと寄り道してきましたパンプローナを出て約50分、あの丘の上がこの日のゴールのシスル・メノールの街これまでは街に入ると、どこにアルベルゲがあるか看板がありましたここでもその示す方向に向かうも、ないぞ？ガイドブックにあるもう一つのアルベルゲに向かおうとするも、wifiを持っていないので探しようがない…ジョギングをしているお兄さんを捕まえて聞くと、親切にGoogleマップで調べてくれて、となり町のシスル・マヨールに行け、と言う一旦その街に向かおうとするも、なんか違う気がして戻り、その辺のおばあちゃんに英語でアルベルゲの場所について聞くと、スペイン語で「もう無くなっちゃったのよ、4年前に」と言われたような…街角のバルでも同じように聞くと、そこの親父にやはりスペイン語で「4年前に2軒とも無くなったんだよ！この街には泊まるところは無い、バスでパンプローナまで戻って、明日またバスでここまで来て続きを始めればいいじゃないか！次のアルベルゲがあるウテルガは12キロ先だし、山越えだぞ！」と諭されたような…その時点で時刻は13時過ぎ体と頭はもう休む気満々だったのに…その瞬間、23年前に後輩からもらった「たぢ、三善晃先生が昔言ってたよ、目の前に道が２つあったら厳しい方を取りなさいって…」という言葉が何故か降臨😅…行くか！😤脚がパンクしないように、「ゆっくり、ゆっくり！日没までに着けばいいから…」と自分に言い聞かせながら先に進みます民家の扉から励ましを受けながら、あの山をいざ越えん！何だか去年の今ごろもハンガリーでこんな大平原をチャリで走ってたような…😓さすがに暑さで腕が皮膚呼吸できなくなってきたので、この旅で初めてTシャツになって気合を入れ直します暑い、疲れた、コーラ飲みてー🥵ほどなくすると目の前の山腹に集落が見えてきましたサリキエグイ…！しかもアルベルゲの看板がある！自然と足が早まり、そこに向かうと、5、6人の巡礼者たちがビールを飲んでいるここで開店待ちかと聞くと、ただ休んでいるだけ、とのこと他の商店の場所を聞いて行ってみると、開いてるじゃありませんか！入店して即コーラを注文、即一気飲み！いやぁ、極限状態では冷えたコーラが1番！と今回の旅で心から実感しましたよ実はこの商店もアルベルゲをやっていたようですが、ちょうどひとり前で満室になってしまった、とのこともう山を越える気、厳しい道を行く気満々だったので、さほどガッカリせず空いたペットボトルに水道水を並々注いでもらい、さぁもうひと踏ん張り🥾この日は水の枯れた噴水、この辺でポツポツ雨が…ほどなくしてついに山頂…！あ！このモニュメント、インスタでよく見てた！ここだったんだ…！登ってきた道を振り返ると、あの遠くに見える街がパンプローナ、そして忌まわしの（？）シスル・メノール🤓　この反対側には遺跡のようなものと、それを説明しているであろう看板意味は全然わからないけど、そこから何だかうめき声みたいな音が流れている…気持ち悪ぃと思いながら先に進みましたが、どうやらこれは1936年軍事蜂起後の弾圧によって、90人以上が同じ場所で射殺されたことを追悼する石碑だったそうですこの時は理解できませんでしたが、札幌から合掌…さぁ、山を降りよう！しかし降りる時こそ慎重に！砂利道に脚を取られ、ブレーキをかける度に痛む太ももを励ましながらゆっくり進みますそして…着いた…！しばらく進むとアルベルゲの看板今度はやってますように！あった！しかも通りを隔てて2軒も！まず左側のアルベルゲに入ると、「もう満室なの、反対側に行ってみて！」とのこと次のアルベルゲを訪ねてみると、「シングルルームが一室だけあるわよ」「お願いします！」…助かった！時刻は17時半ふと歩数計を見ると、ウゲゲ、43キロ！アホや…！幸いなことに、久しぶりにしっかりした食事をとることができ、オランダや韓国の皆さまと楽しい時間を過ごし…そういえば韓国から来た女性がちょうどこの日に46歳の誕生日だったらしく、部屋中でハッピーバースデーの大合唱🎶ってことがあったっけ食後は、いつの間にかここに居着いてしまったという猫にかまってもらい、日本以来久々のシングルルームで泥のように眠りました💤

  Apr 16, 2024

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  ララソアニャへ

  この日の起床は6時半朝食は7時から8時こちらの巡礼者用アルベルゲはほぼ8時チェックアウトということで、必然的に早起き生活になりますまぁもっともみなさま毎朝5時半頃からモソモソ起き始めているし、歩き疲れて毎晩21時には寝ているので睡眠時間は問題ないでしょうまだ暗い元修道院跡地（？）の敷地内を移動して朝食会場へ朝食自体はこれにコーヒーという簡素な物それでもチーズとハムがつくだけでとっても贅沢ですし、りんごはポケットの中に入れて道中のおやつになるのでありがたいですこの朝の食卓ではアメリカから来た老夫婦と、単独で来た男性と同席西海岸からというので大谷の話を振ったら、その老夫婦はよくわからなかった様子ですが、男性が嬉しそうにその方々に彼のことを説明してくれたので助かりました…😮‍💨古い聖堂で道中の安全を祈願してさぁ行こう！この日の出発は7時20分27キロほど先のララソアニャを目指します昨日の疲れが嘘のように取れ、足がスッスッと前に進むので必然的に速度が上がりますでもこれも実は落とし穴のひとつ…！あとで大変な目にあいます…😫馬の親子におはよう😃巡礼路上には多くのアルベルゲがあります隣村のブルグエテから出発してきた旅人たちと合流この村はあのヘミングウェイも訪れたことがあるそうですね以前パンプローナを訪れた時に彼の名前を見た気がしましたが、確かにそこと近いですもんね…いま調べてみたら、彼はパンプローナで「日はまた昇る」を書いて作家デビューし、最後は鬱になって散弾銃で自殺したそうな…😱この日のコースは前日と打って変わって、野山を越えながら複数の村々を通過していきます帰りはパンプローナからバスでロンセスバリェスまで戻る予定なので、途中のヘレンディアイン（？）のバス停で時刻をチェック！なんか色々書いてあるけど、パンプローナから13時50分か10時か17時発とあるな…色違いは曜日の違いかな…？（あとでわかったのは冬時間と夏時間っぽかったです…しかし…これは数日後へのフリともなります😓）ここでもみんな休憩してますが、スルー…でもこの後は脚が痛くならなかったので自分にも身体にも心から正直だったっぽい！しばらく進むとアレレ？牧場から馬が出てきた…もしかして逃げてる？まもなく牧場主が来るも、馬の耳になんとやら…なんとか馬たちをすり抜けて進もうとするも、「危ないからどいてろ！」とばかりに後退を余儀なくされ…そこに居合わせた旅人と「これぞ巡礼路だね」😌この後リンツォアインという村を抜け、ふと目に止まったのがこのモニュメントヤマシタシンゴさんという日本人の巡礼者がなんとかって書いてある気がする実はこれまでにも巡礼路上に各国の方々の個人名が刻まれた碑が建てられていましたこのような岩場が嫌だった…！お昼過ぎにようやく辿り着いたのがスビリという村ロンセスバリェスから来た多くの巡礼者はここに泊まりますただそのロンセスバリェスのホスピタレイロの一人に、「明日はスビリからもう少し歩いた先にあるララソアニャまで行っちゃった方がいいわよ」とのアドバイス恐らくすぐに宿が一杯になってしまうんでしょうかなり疲れていましたが、そこから5キロ、頑張りました！あそこがララソアニャだといいなぁ？（違いました😭）給水中にベンチでひなたぼっこ中のトカゲに遊んでもらい…ようやくララソアニャの入り口に到着しかしよく見ると左に0.6キロ行けばアケレタという街があり、ホテルも一軒あるらしい…ここまで来たらもう少し行ってみる？民家の庭の「聖ヤコブ地蔵」に見守られながら、坂を登っていきます途中地元のカップルが来たので、アケレタのホテルが営業しているか尋ねるも、「わからない」とのことまぁダメもとで、と向かうもやはり閉鎖してました！泣く泣く来た道を戻ると、サクサク歩く欧米人の巡礼者と遭遇「そこ開いてないの？それじゃ僕はもう少し先に行ってみるよ！」その次の街はさらに3キロ先のスリアインこちとら25キロ以上歩いてヘロヘロだというのに、いやぁ、自分との体力の差が顕著ですな！14時半頃にララソアニャに到着し、いくつかある宿の中からこちらのアルベルゲを選択すると、なんと昨晩知り合ったばかりのマテくんとバッタリ！思わぬ偶然に驚きました！結構このようなことは巡礼あるあるらしく、知り合ってもお互いに自分のペースで歩くし、どこに泊まるかなども知らせあったりはしないのですが、なぜか会うという…😌ご縁と申しましょうか…このあと充分に温かいお湯の出ないシャワーで震えながら身体と洗濯物を洗い、干した後、夕ごはんと朝ごはんを調達しにこの村唯一の商店へこのくらいから脚を引きずって歩くようになりました…この商店で軽く昼食をとり、再会を祝してマテくんとビールで乾杯！Egészségére！（エゲシェゲレ！）知っている数少ないハンガリー語の一つです…このあとニュージーランドから来たレイモンドと噛み合わない英語で少し談笑し、中庭で沈みゆく夕陽に身を浴びせていたら、いつのまにか2時間ほどコックリ💤この宿は夕食も朝食も出ないので、先程買ってきたカップ麺をすすり、ベッドに戻って再度就寝！その夜中、あまりの寒さに目が覚めるそういえばロンセスバリェスのアルベルゲから掛け布団と毛布が無い！前回は部屋が暖かかったので問題なかったのですが、ここは寒かった…🥶外は恐らく4、5℃準備の良い皆さんは、っていうか自分以外の全ての巡礼者はリュックに寝袋を積んでいて、みんなその中に入って寝てるんですよねーこういう時に行き当たりばったり旅の哀しさを感じます…まぁ次戻った時の教訓ということで…📝

  Apr 15, 2024

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  ロンセスバリェスへ

  ドミトリーでの睡眠はなかなか落ち着きません全く知らない人々と床を並べて寝るわけで、貴重品を盗まれないか心配し、誰かがトイレに起きた時や荷物をガサゴソさせる音、そしてもちろん容赦ないいびきやオナラの雨あられに耐えるのは、初日の自分には少し大変でしたこの日はまだ真っ暗な5時半頃、もう起き出して携帯のランプで荷物を整理している韓国の男の子の物音で目が覚めましたまさかこんな真っ暗な時間から登り始めるのかな…？でもそのまさかで、6時過ぎにはベッドからいなくなっていました大丈夫なのかなぁ…まぁ、いいか…そうだ、もう洗濯物乾いたかな？と鶏小屋の隣の物干し場に取りに行くと、まぁ見事に乾いていて、気のせいか、あのおじいさんが言っていた通り、ほんのり若草のような素敵な香りがしましたいいねぇ…この宿では朝食が7時半ということで、それまでに出かける準備だけして、庭で外の空気を堪能します朝焼けが綺麗です…ふと巡礼路を覗いてみると、続々と巡礼者が…皆さまとっても朝が早いのね…朝食の時間になると続々と人が集まってきます同じ部屋で寝ていたオーストラリアのおじさん、昨日おしゃべりしたハンガリーのコティちゃん、いつも物思いにふけっている印象のあるウクライナの男の子、やはり物静かなハンガリーの男の子、別棟に住んでいたドイツの女の子2人組…「あのコリアンガイは随分早く出て行ったのね！」とみんなも驚いていた様子改めて自己紹介しつついろいろ話してみると、例えばドイツ人の子たちはパーダーボーンという以前毎月定期演奏会で訪れていたところから来ているらしく、「北西ドイツフィル知ってる！お父さんがよく聴きに行ってるみたいだし！」ありがとう！…でもあなたも来てね！ウクライナの男の子はドネツクから来ているらしく、思わず絶句してしまうと、「とても有名なとこだろう？」とポツリそれ以上詳しくはつっこめませんでした…ただただ平和を祈るのみ…ホスピタレイロ（管理人）のおじいさんは、「今日の朝食の6ユーロはタダにしてあげるよ…」（一同期待の眼差し！）「だけどスタンプ代で6ユーロね！😏」一同大爆笑😂おっちゃん、これだいぶ使い込んでますな！「今日は4山くらい越えるけど、ゆっくり行けば実は大したことない！」と根拠のよくわからない激励を頂き、8時頃いざ出発🥾この日は26キロ、宿を出て1200メートルを一気に登り、500メートル下っていくコースサンティアゴ＝デ＝コンポステーラに至る約800キロの行程で、初日にして最大の難所となります巡礼者の覚悟が問われる、そんな道かもしれません気温は12、3℃だったでしょうか、日差しもそれほど強くなく、歩くにはちょうど良いコンディションでしただんだん山の稜線が幾重にも折り重なって見えてきます様々な国から来た巡礼者たちが、それぞれの理由を背負って、それぞれのスピードでこの道を登っていきますそして巡礼路上での挨拶は「ハロー！」よりも「Buen camino! ブエン・カミーノ！」強いて言うなら「楽しい旅路を！」って感じでしょうかお互い励まし合って、別れ際に「ブエン・カミーノ！」こちらでは馬にもカウベルをつけるようですね！急坂で砂利道はキツい！😓景色の良いところでひと休み…これが今回日本から持って行った全荷物家を出る時まで、まだ完全に巡礼することを想定していなかったので、電子辞書や地球の歩き方、傘など少し余計なものが多過ぎました…！約800キロを歩き切るには、基本的に荷物は体重の10分の1を目安に考えたほうが良いようですってことは自分の場合は7キロ強か…まずリュックから軽いものを選ばないと、ですねところでこのホタテ貝は道が別れるところに必ずマークされるなど、この巡礼路の一つの大きなシンボルなのですが、なぜ？と聞かれると諸説あるようで実はよくわからない…歩き始めて、坂を登り続けて2時間が経とうかというところで、最初の休憩小屋を発見みなさんコーヒーを飲んだりトイレに並んでいたり、それぞれくつろいでいましたが、自分はスルーあまり早い時間にゆっくり休憩すると立ち上がるのが億劫になりそうで…ただそこを通過した直後、身体からのサインが脚の痛みとして出てきました膝の周りがつり始める感覚とでもいうのでしょうか…本当は休みたかったんだね…ここからは少し歩くペースを落とし、歩幅を狭くしたら、すーっと脚の痛みが引いていきました…自己対話とでも言うのでしょうか、やはり自分を労わることは本当に大事なことですね！この経験は大きかった、かも！道中とても良い景色でしたが、この日は標高が高くなるにつれて南からの強烈な風に煽られて身体ごと持っていかれそうになりました！その強さたるや、この朝一緒にご飯を食べたオーストラリア人のおじさんが普通にかけていたサングラス、それが谷底に吹っ飛ぶほどの威力…！そんな中でも逆風をもろともせず自転車で登るタフなおじいちゃんに遭遇！途中韓国人や前日に一緒に受付した台湾人の方々と会話を交わしつつ、励まし合いながら登ってくると、丁度お昼頃、ついにインフォメーションセンターで聞いていたフードカーに遭遇！やはり受付のマダムの言う通り、疲弊し切った身体にはコーラが多くのパワーを与えてくれましたナニナニ、残り11kmは1キロ登りで5キロ平らの5キロ下りだって？ヨシ、もう少し頑張ってみよう🥾そして十字架から伸びる一本の道を登っていくと…今朝アルベルゲを出て以来初めて平らな道に出ました…！終点まで765キロ…！Navarra州の看板上り坂を越えたらいつの間にか国境も越えていたようです行き先表示の看板も黄色から赤に変わりましたさらに進んでいくと、まさかの上り坂おかわりタイム…！つい先程までの坂では無いものの、フードカーに書いてあった「5キロ平ら」を鵜呑みにしていたので頭の中がプチパニック状態ふと道端をみると、今朝まで同じ宿だった「コリアンガイ」がひっくり返って休んでいるあれ？ずいぶん早く出て行ったようだけど…疲れた時はお互いさま日本から持って行った「ばかうけ」をそっと差し出し、そこに合流した韓国人のおねぇさんからもフルーツを受け取って幾分元気を取り戻したようです😮‍💨もうしばらく行くと、ついに下り坂に到達！あと5キロ、もう登らなくてもすむ！とホッとしたのも束の間、ぎゃーキツい！😓脚元が砂利状態なので、滑るのを警戒して一歩一歩ブレーキをかけるようにして歩くと、膝のまわりや太ももの前側が軋むように痛むのですやはり音階も山登りも下りの方がね…そのまま慎重に歩みを進め、ついに15時過ぎにスペイン側の最初の村、ロンセスバリェスに到着しました！巡礼案内所兼この日宿泊するアルベルゲに向かいます少し前に峠を越えてきた巡礼者で溢れかえった受付へ向かうと、まず書式に必要事項を記入し、自分の順番が呼ばれるまで広い中庭で待ちますすぐに裸足になって脚を冷やし労わります先にベンチに座っていた男の子に話し掛けてみると、ハンガリーから来ていて、しかも今朝同じ宿だったとのことああ、あの物静かな彼ね！今朝は挨拶ができなかったので、ここで初めて自己紹介そのマテくんは以前マウンテンバイク競技の元ハンガリー代表で、今は神父さまを目指しているらしく、少しドイツ語も話せるということで、すっかり意気投合しました受付が終了して、多くの巡礼者のものと思われるタイガーバームっぽい匂いが充満した廊下を通って、指定されたそれぞれのベッドに行ってみると、隣同士！何ともまぁ不思議なご縁があったものです実は今回あんまり慌てて出てきたので、コンセントのヨーロッパプラグを持ってくるのを忘れてしまい、昨晩は携帯の充電ができなかったのですが、そのご縁に甘えさせてもらって、充電器をお借りしてしまいましたそれ以降泊まった全ての宿で、多くの方々の御厚意に与ったことは言うまでもありません…🙇🏻この後シャワー室で体と汗だくの洗濯物を同時に洗い、外に干し、18時からのミサに出て、19時から指定されたバーで晩ご飯ここではロンドンから来た教師のアンソニーとドルトムント近郊のアルンスベルクから来たウドさんと同じテーブルになり、サッカーやイギリスのEU離脱問題、ポルトガルの巡礼路の話などでひとしきり盛り上がりましたアルベルゲのベッドに戻ると、疲れ切って寝てしまっている人が多い中、いつまでもぺちゃくちゃしゃべっているドイツ人老夫婦広い部屋の向こう側から巡礼客「もう寝たいんだけど！」🇩🇪「だってまだ消灯時間じゃないでしょ！」…っつか喋ってんのあんたたちだけだし、ちょっとは空気読もうよってそれはドイツ人には無理か😓そんなやり取りに少しヒヤヒヤしましたが、ウトウトし始めた頃にホスピタレイロが来て電気を消し、その大部屋にようやく静寂が訪れたのでした💤

  Apr 13, 2024

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  サン＝ジャンへ

  またまた更新が止まっていましたね、いつ以来？あぁ、安住さんの名言以来でしたあれ以降バーメルトさんとの東京公演、その中でも特にブルックナーで何か成し遂げられたような達成感と喪失感を味わい、2月は広上さんとの「田園」で燃え尽き、3月は松本宗利音さん祭りで短期間に多くのプログラムを演奏し、祐支さんと莉凡ちゃんの素晴らしいドッペルとチャイ5で完全にカスカスになり…続いて小川有紀子さんの室内楽講習会に参加させていただき、吉田有紀子さんと向山佳絵子さん、受講者の皆様から多くの経験と学びを頂きましたその後ぽっかり空いてしまった2週間弱、この休みをしっかり活かさないと、次にいつやりたい事ができるかわからないもちろんこの時期にこうなると前々からわかっていたのですが、仕事に没頭していると、次のことまで頭が回らない事がよくありまして…講習会の終わった翌日の夜に、ハンガリーに行ってしまっていて奥方のいない札幌の自宅に戻り、インターネットに向かって悶々とし、その翌朝…SWOODOOという飛行機の激安サイトで偶然パリ行きのチケットを発見…！約1週間の滞在で往復14万円弱！この時期に札幌から、台北での乗り換えを含めて行き帰り共片道24時間を切るという、この種のチケットとしては破格といっていい値段！しかも出発はこの日の午後！…ただその1週間で何をしよう？まぁずっと憧れてた巡礼を軸にして、詳しくはパリに着くまでに決めればいいか…というわけでリュックサックひとつにその時に思いついたもの全てを詰めていざ新千歳空港へ！候補は4つ、巡礼、以前も行ったことのあるルルド、カザルスの足跡を辿ってプラド、そして妹家族、友達を頼ってドイツ、でしたが、まずは何を置いても巡礼！ということで、移動中に検索を重ねますそして新千歳空港でフランスの「歩き方」を購入した頃にはもうほぼ「歩くこと」一択になっていましたまずはパリから、巡礼のスタート地点であるフランス南部のサン＝ジャン＝ピエ＝ド＝ポー（以下サン＝ジャン）へのフランス国鉄のページを検索、しかし何度探してもパリに着いた日に当地へ着くTGV（フランス版新幹線）の席がひとつしかなく、それが一等車で204ユーロ！しかもその翌日から二日間ほど全く空きがありませんでしたどうやらフランスの休暇に当たってしまっていたようですどうしよう…ここでパリに住むアッコに「TGVって立ち席ないの？」とメッセンジャーで尋ねてみるも、聞いた事がない、とのことと、ここでタイムオーバーとなり、台北行きの飛行機に乗り込みますその約4時間後に到着し、インターネットを開くと奇跡的にその一枚がまだ残っていました…！ここで躊躇してはせっかくの休みが中途半端なものになってしまうし、これは呼ばれているのだ！と信じて、思い切ってポチっ！☝️ふぅぅ、買っちまったぜ…ここまで来たらあとは前進あるのみ…😎そこからが早かった途中カード会社にカードを止められつつも、回復後にサン＝ジャンの宿を取り、パリまでの帰りの過程を頭の中で組み立て、そこから逆算して今回どこまで何キロ歩くかを想像します先日の大地震の爪痕が残る桃園空港を出て、約15時間半後にパリに到着パスポートチェックもすんなり通り、預け荷物もないのですっと空港外へカウンターで緊張しながら電車のチケットを購入し、まずパリ中心部のDenfert-Rochereauという駅へ向かい、そこから歩いてTGVの出るモンパルナス駅へそういえば以前パリに住んでいた鷹羽くんと、この駅からモン・サン・ミシェルに向かったことがあったっけ…駅に入るとやはり休暇中ということもあってか、人で溢れかえっていました！今回この電光表示板の左上にある12:04発の列車に乗りたかったのですが、出発15分前になっても何番線から発車か表示がないようやくフランス語のみで何事かコールされ、ぞろぞろと移動を始めた皆さんの後についていくも、ホームに入る自動改札の行き先表示が違っている…お客さんも右往左往する中、駅員さんから拡声器で「この番線で合ってます！」とのコールやはり海外旅行はドキドキの連続ですし、特に言葉がわからないとなおさら、ですさて、乗り込んだTGVは4時間ほど走った後、定刻通りにフランス南部バイヨンヌに到着🚄サン＝ジャンまでのローカル線が出るまでの1時間少し、街を散策バイヨンヌ駅アドゥール川にかかる聖エスプリ橋（たぶん）を渡って旧市街へサント・マリー大聖堂内スーパーでシャンプー兼ボディーシャンプー兼洗濯洗剤を購入すると、「アニョハセヨ！」おお、そうだったそうだった、あたしゃこっちではまず日本人には見られないんだった案の定、この後全期間にわたって一回も「こんにちは」と声を掛けられることはありませんでしたまぁ国際的な雰囲気と顔立ちということで🤠このあと駅に戻り、いよいよローカル線に乗車車内は地元の方々と巡礼のバックパッカーでほぼ満席状態列車はいつの間にか山間に入り、ニーブ川沿いを縫うように進みます牧草地も増えてきて、馬や羊の群れを多く目にするようになった辺りで、ピレネー山脈の一部でしょうか、標高の高い山々が見えてきましたそして約1時間後、18時18分頃サン＝ジャンに到着この地に降り立つことを何年夢見てきたでしょうか！ドイツ・ヘアフォルトにいた頃、街中で偶然このマークを見つけ、これが巡礼路の道標であると知ってから、急激にこの道の虜になりましただいたい20キロから30キロがひと区間で、それぞれのポイントでスタンプをもらいますまぁ御朱印集めのようなものですねただそのスケールが半端なく、基本的に全ての巡礼路がスペイン北西部のサンティアゴ＝デ＝コンポステーラ（以下サン＝ティアゴ）に繋がっており、北は遠くノルウェーから始まっているとか！昔の人々の信心深さには頭が下がります…そして今回歩くサン＝ジャンからサン＝ティアゴまで約800キロの道のりは「フランス人の道」と呼ばれ、最も人気のある巡礼路のひとつ本来であれば約800キロの道のりを35日から40日ほどかけて歩きますただ今回自分の場合は時間がほぼ5日間と限られていますし、装備や道のり、ドミトリーの視察も兼ねての巡礼となります駅を出ると、早速巡礼者のモニュメントがお出迎え城壁の門をくぐって、つきあたりを左にのぼっていくと、巡礼者のためのインフォメーションセンターがありますここでパスポートを提示し、今回の巡礼の目的（その中には宗教的なもの、スポーツとして、歴史の探究として、などいくつかの項目がありました）などを答え、この旅でパスポートと同じくらい大切なクレデンシャル、巡礼者手帳を受け取りますこれはスタンプ帳としてはもちろん、各ドミトリーで提示することによって巡礼者価格で宿泊することができますそして今回の道のりの、初日にして最大の難関であるピレネー越えに関する詳細な注意と情報を受けました「この初日の坂はとにかくゆっっっくり登るのよ！それからこことここは道を間違えやすいから気をつけて！このポイントでコーラを買って飲みなさい！すごく力になるから！」台湾から来たという女性と隣り合って拝聴し、それぞれのドミトリーに向かいます教会で旅の安全を祈念して…巡礼路を歩き始めます！ここは標高183メートル1キロ少し坂を登り、ついに今回の宿、ラ・コキーユ・ナポレオンに到着！このドミトリーには2段ベットが計5台あり、すでにほとんどが埋まっていましたもうひとつ別棟もあり、そこには女の子が2人で泊まっていました宿主の男性はとても穏やかなフランス人のおじいちゃんで、ハンガリー人の女の子からの「この洗濯機でTシャツとか洗わせてよ！」との必死のアピールを、「いやいや、手でしっかり洗って外に干した方がこの惑星のためには良い！何よりこの自然の空気は洗剤の香りに勝るよ」と穏やかになだめておりました その言葉に感化されて、早速軽く手洗いして干してみましたが、さて結果やいかに…この後、このハンガリー人の女の子と、目の前いっぱいに広がる牧草地からの香り、遠くからかすかに聞こえてくるカウベル、そしてそよぐ風を感じながら、小一時間ほどお喋りして、約30時間ぶりにベットでの睡眠を味わいました…🛌💤

  Apr 11, 2024

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• 今日の名言

  今朝YouTubeでお気に入りの番組を聴いていたら…喫茶シュベールの教え「精神的な疲れは肉体的に、肉体的な疲れは精神的に回復せよ」おぉ！😮安住さん、ありがとうございます😭今日もベストを尽くします🎻

  Jan 28, 2024

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  ドンナモンダイ！

  月曜、火曜とトンデモナイ雪だったのですよ…！今シーズン一番かな…今朝（水曜）も含めて何回雪かきしたか…！あまりに疲れたもんで、奥方を説き伏せて夜寝る前にお風呂入っちゃったよ！しかも２夜連続で！こんなの帰国してから初めて！😂しかしやっぱり入浴って本当にいいもんですね！これほどまでに効果を実感したのは生まれて初めてかも…それだけハードな肉体労働だったのか、はたまたただただトシ食っただけか？オケの練習日、本番日に関わらず、雪は降るもんだからたまりません…雪かかなきゃ外に出れないしねそう考えると昔から札響の人たちってやっぱりみんなスゴイな…そして疲れ対策には食事も大事ですよね！昨晩は仙台の親戚から頂いた牛タン on the 長芋ぶっかけご飯最高だったぜぃ😎（写真撮り忘れたけど）そして今晩はリュウジレシピの最新作至高のカオマンガイ実はその名前を初めて知りましたが、どうやらタイ料理らしい…しかもそんなに特別な材料は使わないのがまた嬉しい仕事から帰宅して、奥方がピアノのレッスンをしている間に家の前の拡幅作業（雪かき）をして、スーパーからナンプラーとパクチーを買ってきて、さぁ調理開始🔪動画を観ながらゆっくり作りますそして…できた！モモ肉の上からネギだれをかけて、まずひと口…うまっ！💐ご飯に染み込んだ鶏の脂がまた美味しい！そこへオイスターソースだれとスイートチリソースを混ぜて食べると…もうそこはパラダイスですわ🌴まさか自分がタイ料理を作る日が来るとはねぇ…幸せでしたよさぁ今日も早く寝て明日のリハーサルもがんばろう🎻

  Jan 17, 2024

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  2023-24をまたぐ

  みなさま あけましておめでとうございます🎍たぢおとカルロスより、2024年の皆様の御健康と御多幸を心よりお祈り申し上げます！2023年も年末まで素晴らしい経験の連続でした12月23日のクリスマスコンサート〜道義のラストクリスマス〜奇しくもこの日は道義さんの喜寿のお誕生日ゲネプロ時にオーケストラでハッピーバースデーのお祝いをしました🎶「もうオレはすっかりジジィだよ…」とかすれた声で仰るマエストロ数年前から唾液が出にくいそうで、今回も「喉が痛い」としきりに嘆いておられ、かなり体調が心配でした…それでもそこは百戦錬磨のマエストロ、本番のステージに上がった瞬間からエンターテイナーモードに切り替わり、三角帽子の最後の決めのハーモニーを、腕を振り下ろさずにほっぺに持っていくという突然の荒技を見せて、見事にぐちゃぐちゃにしてみせてニヤリ…！「おいおい〜！」とツッコミに舞台袖に戻ると、もうグッタリしていらっしゃる…それでも後半のサーカスポルカではしっかり復帰してみせて、最後の火の鳥は、ダンサーの森山さんの鬼気迫る素晴らしいパフォーマンスもさることながら、それをも上回る彼の全身全霊のオーラがオーケストラのみならず、会場全体を包み込んでいたように感じました…！そしていよいよ火の鳥の最後の和音に入る瞬間、またもや彼がこちらを見て「ニヤリ」しかし今回は右腕はしっかりと下ろすも、左手はまたもやほっぺに持っていくという荒技を敢行！「このクソオヤジ…！（失礼ながら‼️🙇🏻🙇🏻）」…井上道義さんとの最初の出会いは、学生時代に新日本フィルハーモニーにtuttiのトラでお世話になっていた頃に、「やんごとなき事情」で録り直しとなったマーラー第一番の交響曲で演奏させて頂いたことでしたまた別の日には、レッスンに向かうバスに乗車中、キャンセルの連絡を受けて、途中の停留所からトボトボと某高級住宅街を歩いていた時に、何やら庭で剪定していた人と目が合い、それが道義さんで思わずフリーズしてしまったり…2001年、大学を卒業したばかりの3月の札響定期演奏会の指揮者も彼で、自分と入れ替わりとなる当時のコンサートマスター、グレブ・ニキティンさんとシュニトケの「モーツァルト・ア・ラ・ハイドン」のソロを弾く機会を頂き、ニキティンさんと舞台の左右に分かれて演技を交えながら演奏したのですが、その時も演出にとてもこだわっていたような…その後も北海道神宮での中丸美千繪さんとの「四つの最後の歌」でもたくさん指導して下さったし、ドイツから帰ってからの東京公演の際に久しぶりに裏でお会いした際にも「よぅ田島、元気か？」とお声を掛けて下さって、とても嬉しかったこと…それらの思い出が、火の鳥が終わった瞬間に、それこそ走馬灯のように一気に蘇りました…最後のクリスマス・フェスティバルなんて、リハでは全く見せなかった温かい音楽を作るし…完全にやられました！終演後ご挨拶に行くと、「喉が痛い、痛い！」とずっと呻いていらっしゃいましたが、どこまでが「本気」でどこまでが「道化」かわからない道義さんのこと…今回も完全に彼の掌の上で踊らされていたかもしれませんが、とにかくその「全身全霊」さにすっかり魅了されたのは確かでして…道義さんとは来シーズンの5月の定期演奏会でもご一緒させて頂く予定ですが、少しでも元気を取り戻して頂き、「やっぱやめるのやめた！」とニヤリとしてほしい気持ちで一杯です！25日、26日は、全国の小学校、中学校の音楽の教科書用のDVDの収録で心底シビれ、いよいよ30日にジルベスターコンサートのリハーサルこれがまた大変緊張感を強いられるものでして…何せ世界初演の作品が２つもあったのですよ…それを1日練習で仕上げろという…すでに9月にはボウイング付けのためにその譜面を手にしていましたが、正直「こりゃヤヴァイぞ」と即座に察知それでも事前に収録させて頂いた某TV番組では「年内最後のコンサートでオーケストラ一同、気力と活力に満ち溢れているので楽しみに御来場下さい」かなんか言ってしまったし、とにかくやるしかない…！27日からひたすら準備直前になって急に作曲者から提示されたボウイングを変えたり、こちらからもいくつかの音の書き間違いを発見しつつ、ようやくリハーサルへ「歌もの」やオケ曲を終えて、いざ第一の新曲であるサックス協奏曲ただ何度か共演させて頂いている上野さんの素晴らしいソロと、いつも以上にすごいオーラで的確な指示を下さる現田さんの指揮ぶり、オーケストラの方々一人一人の御努力、そして逢坂さんの素晴らしい作品のお陰もあって、瞬時に「これは何とかなりそうだ」との安堵感が…それは第二の新曲、打楽器協奏曲でも同じでした果たして、翌日のコンサートでもいい緊張感をもって完走する事ができましたよ終演後は、「難局（難曲）を乗り越えたもの同士」の現田マエストロと写真を撮って頂いてしまいました！年々複雑になってきているような気がするジルベスターのプログラム、さて次回はどうなりますか…という訳で夫婦共々2023年全ての業務を終えて帰宅紅白を追っかけ再生しながら、コンサートで頂いたお弁当をつつき、年越し蕎麦をすすって2023年に別れを告げ、無事に2024年に滑り込み、早速Eテレの「たなくじ」でドラゴン大吉ゲットようわからんが力強く良い年になるといいな！🐲リュウジを参考にしたお雑煮を食べ昨年に引き続き滝野すずらん公園に散策に行きゆったりとした三ヶ日を過ごすことができましたこの一年も自分のベストを尽くしていくことができますように！そして能登地震で苦しんでいらっしゃる方々が一日も早く元の生活に戻ることができますように…！

  Jan 4, 2024

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  新たな訪問者🐧

  今朝起きると久々のまとまった降雪朝食後に外に出ると、今年初めての雪かき懇親会 with ご近所さん　普段会わない空き家の家主さんの持っていた除雪機で手伝って頂くなど、感謝のスタートでしたその後しっかり生徒のレッスンをして、昼食を食べてふと外を見ると、あっっっ‼️窓の外に見慣れぬ、というか野鳥界の有名人が…！慌てて声を潜めて奥方を呼びますその正体はなんと…アカゲラくんです！すでに食べ切ってしまった餌をおかわり待ちしている雀ちゃんたちの間をすり抜けて、庭の木々をつついて廻っていました近所の森で見たことはありましたが、まさか我が家が訪問を受けるとは…！あそこに行けばおやつが食べられると野鳥界で評判になってるのかな？そんなら次はシロエナガちゃんにもお声掛けしてもらえないかな…今日は1分ほどで飛んでいってしまいましたが、次回はもう少しゆっくりしていってほしいものです…午後はジルベスターコンサートの準備で悶え苦しみ、晩ごはん昨日のコンビーフをどうやって調理しよう…いつものリュウジのYouTubeをチェックすると、「エッグチーズステーキ」なるレシピが…それだけでは夕飯として物足りなく思えたので、そのレシピにじゃがいもとクリスマスのワイン煮で余ったフォンドヴォーを合体させて…美味いしパンと合う合う！いやぁ久しぶりに幸せだった…！さぁ、今年も最後までがんばろー✌️

  Dec 27, 2023

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  2023年のクリスマス

  今年のクリスマスディナーは鶏の赤ワイン煮23日の夜に仕込み…こんな感じになりました！塩味が物足りなかった他はとっても良くできました💮頂きもののケーキもとても美味しかったありがたいことです😌さぁ明日はまたリハーサルです🎻

  Dec 24, 2023

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  三角帽子

  12月23日の道義さんの「ラストクリスマス」シャブリエの「スペイン」から始まって、ファリャの「三角帽子」、ストラヴィンスキーのサーカス・ポルカを挟んで最後に「火の鳥」という最高のプログラムまずは三角帽子のバレエを観てみたけど、これは最高に興奮しました！三角帽子 バレエいろいろ調べてみると、初演に関わったのはバレエ・リュス、ディアギレフ、ピカソ、ダリ！すごい時代！特にバレエ・リュスとディアギレフは「火の鳥」も含めて、多くの作品を上演しているようですね何だか最近テレビをつければ〇〇捜査の話ばかり　誰か有力な方が亡くならないとなかなか真実に近づけない世の中のようですね…ま、いいや他人のことより自分の心配いつ最後になってもいいように自分なりのベストを尽くしていこうもうあたしゃ疲れたよ…明日もカルロスくんに会うのが楽しみだな😌

  Dec 19, 2023

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  ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲

  札幌シンフォニエッタさんから最初にソリストの打診を頂いたのは2019年の9月でした曲目の候補はメンデルスゾーン、シベリウス、そしてブラームスしかしながら少し考えて出した答えがベートーヴェンこの素晴らしい作品を、いつかオーケストラと弾くことをずっと夢みてきました候補曲でなかったにも関わらず、こちらのワガママを快く承認して頂いたシンフォニエッタさんに、感謝の思いを抱きながら準備に取り掛かりましたただその後のコロナ禍で、一度ならずニ度まで流れ、さすがに3度目は無いかと危惧していましたが、なんと三たびお声掛けを頂き、ついに2023年12月3日に演奏することとなりましたこの曲との出会いは中学3年生の時、高校入試の受験曲であるブルッフのヴァイオリン協奏曲をCDで勉強する中で、そのカップリング曲がベートーヴェンでしたソリストはダヴィッド・オイストラフ当時初めて意識して聴いた彼の音色はとてもふくよかで温かく、すっかり心酔してしまったことをつい昨日のように思い出しますその後無事に桐朋に入学し、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の存在は、先輩方がごく稀に卒業試験で演奏する機会に接するくらいで、自分の中ではさほど膨らんでいくことはなかったように思いますそして桐朋を卒業して札響に入れて頂いた際に、ソロを弾くより前にオーケストラパートに接することになったときのソリストが久保田巧先生正直なところ自分のパートをこなすのに精一杯で、その演奏を余裕をもって味わうことはできませんでしたが、自分にとってのop.61は確実に第一歩を踏み出しましたその久保田巧先生に多くのご助力を頂き、何とかフライブルク音楽大学に入学ライナー・クスマウル先生の門を叩きましたとにかく自分の音楽的な貯金を増やそうと意気込んで、プロコフィエフの第一番のヴァイオリン協奏曲に続いて選んだのが、このベートーヴェンずっと憧れを持ちながらも「大人の協奏曲」の位置付けだったこの曲についに足を踏み入れてみよう！クスマウル先生に相談すると、「おお、そうか。それならカデンツァはシュナイダーハンのにしなさい」「は？誰ですか？…」「ヘンレ版でこの人のカデンツだけが載っている楽譜があるからね」とソロパートにメモを書いてくれましたあとからわかったことは、ベートーヴェンはヴァイオリン協奏曲を作曲したずいぶん後に、初演のソロを引き受けたクレメントからの勧めで、この曲のピアノ協奏曲版を作ったようなのですが、そこで初めてヴァイオリン版にはなかった自作のカデンツァを書き、それをウィーンフィルのコンサートマスターも務めたことのあるヴォルフガング・シュナイダーハンがヴァイオリンでも演奏できるように編曲した、というなかなか込み入った歴史があるようです…しかし譜面を開いてみてびっくり！↑ピアノ版でこのように書かれた感じが、↑このようになるわけですよ…↑しかもカデンツァの途中にティンパニーなんか入っちゃったりして…ベートーヴェン先生は、自分の得意なピアノになった途端に、第一楽章のみならず、第二楽章、第三楽章に至ってはロンド中に2度もカデンツァを挟みおった！そりゃね、アナタがピアノの即興演奏がお得意というのは何かで知りましたがね、まさかそれがヴァイオリンに編曲されるとまでは思ってらっしゃらなかったんじゃぁあ〜りませんか？こちとら、ひーこら言いながら譜読みしましたよ！結局当時この曲をクラスの発表会等で演奏することはありませんでしたが、一度先生の前で暗譜して通して弾いたんですその時の書き込みが多くの思い出を呼び覚ましてくれますそういえばその数ヶ月後に、彼自身がこの曲をバーデン＝バーデン・フィルハーモニーと演奏することを知って、内緒で聴きにいったんですよねなかなか師匠がソリストとしてコンチェルトを弾く機会に立ち会うことがなかったので、張り切って3列目くらいに座ったのですが、舞台に上がってきた彼はすでに真っ赤な顔をしている一瞬目が合ってドキッとしていたようでしたが、久保田さん以来の実演に接しましたさらにカデンツァはシュナイダーハン！未だに生で聴いたこのバージョンは、これが最後です……でもどうなんだろうやっぱりカデンツァは聴き慣れたクライスラーがいいかなぁいくらベートーヴェンのオリジナルだとしても、ヴァイオリンでは少し無理があるような…終演後先生のもとにご挨拶に伺うと、「生徒に聴かれることはとても緊張するものだよ」と仰っていましたっけ…数年後にヘアフォルトの北西ドイツフィルに入団すると、今度はフランク＝ペーター＝ツィンマーマンの息子さんであるセルゲ＝ツィンマーマンさんが、数週間後のミュンヘンでのデビューコンサートに向けて、5日連続の定期演奏会のソリストとしてベートーヴェンを演奏してくれました父親譲りなのか、繊細でとても美しい音色を持つヴァイオリニストでしたねぇ！本番直前までずーっと同じ箇所を練習していたのが印象的でした…帰国してからは和波先生のベートーヴェンの伴奏やはり中学生からお世話になっている和波先生のバックで演奏できることは、何にも変えられない喜びです高関先生と特別編成オーケストラの皆さまと共に、とても思い出深い本番となりました！そして冒頭に書いた通り、ついに自分にソリストのお鉢が回って来たのです本番の一年ほど前から、クスマウル先生のフィンガリングやボウイング、そして注意書きの入った譜面を使って、練習を進めて行きました今年は人生で初めて、一年で2曲もの協奏曲のソロの機会を頂いたので、なかなか準備がハードでしたそんな中、10月、11月と奥方の全面協力のもと、練習本番を重ねて経験を積み、オケとのリハーサルもスタート最終的にオケとは3回リハーサルさせて頂きましたが、演奏もさることながら、暗譜が大変でした！特に第3楽章のロンドは、1回目と2回目の音の並びが絶妙にパターンが変わったりして、実に覚えにくい！一度など、例え書いてある通りでなくても、しれっと和声内で対処する訓練をしてみましたが、なかなかおぼつかず…そんな時にふと思い立ってimslpに立ち寄ってみたのですが、やっぱりありました！ベートーヴェンのオリジナルの譜面のようです！そして例の第3楽章の覚えにくい箇所に行くと……あ、やっぱぐちゃぐちゃってしてるし…ベートーヴェンが迷うんだったらこっちも迷うに決まってるじゃん！ということで、少し溜飲を下げた途端に、暗譜がすっと完了していました…さぁ、あとは肝心の演奏です今回一番学んだことは、ソリストが自信を持って全ての音を表現し尽くせば、オーケストラの音は自信に満ち溢れるということホルンさんもトランペットさんも本番が一番でした！それもこれも9割以上こちらのせいかと…指揮者の板倉先生、オーケストラの皆さま、指揮なしでカデンツァを合わせてくださったティンパニーの岩坂さん、そして久しぶりにお会いしたリビング・レジェンド・ステージマネージャーであらせられる海藤正吾さんの温かいサポートによって、最後の最後で良い集中力をもって弾き切ることができました！多くのお客様、中でも茨城から来てくれた父親や、函館から来てくれたF井大先輩、そして現在闘病中のA女史に喜んでもらえたことは、本当に嬉しかったですここ数ヶ月付き合わせてしまった奥方にもスペシャル・サンクスですね！最後に…本番の数日後、オケの同僚さまから教えてもらったSNSページに行ってみましたその方はお医者さんで、実は20年ほど前に今は無き「やきとりけい太」で自分と一緒に呑んだことがあり、この演奏会に来てくれていたそうです（当時自分が酔っ払って書いたサイン色紙の写真まで載っていました…😓）その彼はベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の実演に接したのが、今回人生で2回目だったと1回目は1982年にウィーンのムジークフェラインで聴いたもので、そのプログラムがシューベルトの交響曲第4番とベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲今回とほぼ同じ！そしてその時のソリストが「あの」シュナイダーハンだったとのこと！それを目にした瞬間に思わず鳥肌が立ちました…！何という偶然でしょう！しかもこの本番の日は今年の2月に若くして亡くなった札響ステージマネージャー、田中正樹さんの誕生日だったのです…！何か目に見えない偉大なものの力を大きく感じることとなった、ベートーヴェンソロ初体験の思い出でした皆様に感謝です！

  Dec 15, 2023

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  Kleiber…

  いよいよ寒くなってきたここ数日…我が家に再び多くの野鳥が訪れる季節です例年であれば、スズメ、ヒヨドリ、ヤマガラ、シジュウカラといったメンバーがレギュラーでしたが、今年はそれに加えてゴジュウカラちゃんが毎日のように来るようになりました真っ白なフカフカしたお腹にシュッとした流線形の顔立ち、しかも枝につかまって270°は反っているであろう「イナバウアー」まで披露してくれて、いつも目を楽しませてくれます彼（かな？）もだいぶこちらを信用してくれているようで、窓越しにだいぶ近づいても逃げなくなってきましたホントにかわいい！ある時、ドイツ人の友人に近況報告としてこのゴジュウカラの写真を送ったら、友「Wie schön （なんて美しい）- ein Kleiber! 」た「ん？もしかしてこの鳥ってKleiberっていうの？」友「そうよ！」というわけでこのゴジュウカラくんは指揮者にあやかってCarlos（カルロス）くんと名付けました明日も会うのが楽しみです🐦

  Nov 29, 2023

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  感謝の日々（モーツァルト、シューベルト、シュトラウス）

  突然ですが、最近YouTubeの「リュウジのバズレシピ」にハマっておりまして…↑種まで食べられる肉詰めピーマン↑鶏ムネステーキ他にも、鍋料理各種、チャーハンなど、家にある材料でできるのに、少しの工夫で圧倒的な成果が出るレシピの虜になっております…まぁ、アップ主と同じく酒もついつい進んでしまうのですが…さぁ、今回こそ振り返り切って次に進まないと…！まず7月、北海道東川町でモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第4番を札響をバックに弾かせて頂きました東川町は旭川市の東側に位置し、その魅力的な生活環境を求めて、全国から移住者の絶えないとても人気の高い町です札響でとてもお世話になっているチームナックスのリーダー、森崎博之さんの出身地でもあるようですそういえば、たまたまこの本番の直前に、アド街ック天国で東川町を取り上げていて、森崎さんが町の素晴らしさを激推ししてました…！個人的には札響との久しぶりのコンチェルトでかなり緊張しましたが、指揮者の川瀬さん、コンマスの莉凡ちゃん、そしてオケメンバーの頼もしいサポートのお陰で、楽しくモーツァルトを演奏することができました！いま一度、全ての皆さまに感謝します！ありがとうございました！その翌日、朝イチの飛行機に乗って上京和波先生のお宅で八ヶ岳のコンサートのリハーサルが始まりました今年の曲目は、シューベルトの「死と乙女」（以下シオトメ）とドヴォルザークのピアノ五重奏曲、そしてソロはエルガーの「夜の歌」でしたシオトメのセカンドを全楽章弾くのは今回が初めてだったので、とても苦労しましたまた和波先生、ヴィオラを担当した小林栞さん、チェロの荒庸子さんのモチベーションがとても高く、この名曲であり難曲を例年以上にこだわりをもってリハーサルできたように思います結果的にお客さまにとても喜んで頂けたようで、本当に何よりでした！その翌日から始まったサマーコースは、札響定期の関係で1日半しか参加できなかったものの、受講生の皆さんの気概に満ちた演奏を聴いて、元気をもらって札幌に戻りました札幌では、その定期期間中に、自分の旧職場である北西ドイツフィルで第二コンサートマスターとして試用期間に合格したばかりの添田みちるさんの訪問を受けました！とても素直で実直な方で、過去と現在のオケ事情を交換しあったり、ヘアフォルトの街について話を聞いたり、と至福の時間を過ごしました少し前までこのオケは第一コンマスの1人と第二コンマスの2人が日本人だったようで、どこの国のオケだろう？という気もしましたが、出自の如何に関わらず、それぞれの能力を素直に認めて受け入れてくれる伝統があることに、少し誇らしい想いがしますその後添田さんがドイツに戻って、いろいろな人に取り次いでくれたおかげで、ドイツ人コンマスのザブリナとも久しぶりに旧交を温めることができました本当に感謝です！これからいろいろな困難や葛藤にぶち当たる事もあるかもしれませんが、とても愛されるキャラクターなように見えた彼女には、是非良い音楽を続けていってほしいと思います…ところで、毎年8月11日は我がたぢゅみさんの御降誕祭なのですが…今年は2回お祝いすることになりまして…この8月まで札幌に住んでいたハンガリー人のフランツィさんとの合同バースデー兼さよならパーティーが執り行われましたお寿司にすき焼きにケーキに…彼女はとても穏やかなタイプの方でしたが、日本食を堪能してくれたようですやっぱり異文化コミュニケーションは楽しいですね！さて、8月は２つの違うオーケストラで演奏させて頂きました一つ目はパシフィックフィルハーモニア東京のゲストコンマスドイツから帰ってきて以来、プロオケのエキストラは2回目ということで、とても貴重な経験となりましたプログラムはブラームスのピアノ協奏曲第2番とシュトラウスの交響詩「イタリアより」だったのですが、このシュトラウスがヤバかった！初めて弾く交響詩で、まぁ作りがフクザツ！特に「フニクリフニクラ」が出てくる第4楽章には心底苦労しました…！この曲は彼が若い時に作曲したようなのですが、書きたい事を書きたいだけ書く！といった風情で、あまりの情報量の多さとヴァイオリンパートのムズカシさに毎回脂汗…それでもオケの皆さまと心を合わせて一定の成果は出たように思います桐朋の懐かしい方々に会えたり、新しい方々と知り合えたり、久しぶりに東京芸術劇場で演奏することができたり…お声掛け頂けたことに心から感謝です…！終演後は20年来の付き合いとなるカメラマンの方と呑みに行って、こちらも楽しいひと時を過ごすことができました🍺そして1日挟んで今度はセイジオザワ松本フェスティバルへ今年のプログラムは、バーンスタインのウェストサイドよりシンフォニックダンス、J.ウィリアムスのチューバ協奏曲、プーランクのスターバト・マーテル、そしてラヴェルのダフニスとクロエ第二組曲というものでしたウェストサイドでは一瞬ソロがあり、チューバ協奏曲は第一プルトでソリストの杉山さんの圧巻の演奏を堪能し、スターバト・マーテルから入ったコーラスの中に、いつもお世話になっている北海道出身のソプラノの中江さん、そしてフライブルク時代にいつも助けてもらっていたテノールの豊原奏さんを見つけて狂気乱舞し、ラヴェルでは和波先生の隣りで師弟プルトを楽しむという、なかなか充実した得難い経験をさせて頂きましたさらに今回同級生のイズハラもいて、何十年ぶりかのサシ飲みコンマスとして、同世代として、お互いに現在持っている様々な苦しみを共有することができました…！やっぱり持つべきものは…さぁ、ようやく次が最後の項目です9月に入り、歌志内、苫小牧、定期、ヒタル定期公演を経て、あいプランさん主催公演があり、ついにあの「英雄の生涯」を弾く機会を頂きました20年前にまゆみさんの内側で演奏したのが初めての経験で、その後ドイツのコンマスオーディションの度に演奏し続け、ベルリンで大進の神ってるソロに接し、1年前にやはり莉凡ちゃんの素晴らしいソロの内側で演奏してきましたが、今回が正真正銘初めてのソロ演奏でした実はこの曲を弾くことになったというお達しを頂いたのは3月24日にウィーンでのんびりしていた時だったのですが、その瞬間から緊張が始まっていましたやはりあの作品は自分の中ではキング・オブ・コンマス曲のひとつですから…クスマウル先生のレッスン譜や、20年前に安永先生から頂いたフィンガリングやボウイングを参考にしながら少しづつ準備を進めましたしかしこれまでtutti部分に関してあまり勉強してこなかったようで、今回初めて知る情報があまりにも多く、かなり個人的にへこみました…さてリハ初日、初めてソロ部分を弾きましたが、どうも指揮者の梅田さんと息を合わせることができない…焦りが焦りを生んでちょっとパニックになってしまいました彼曰く、少し自由すぎる、とのことリハ終了後に録音を聴いてみると、何かメリハリがない上に、とにかくイケてない…！大きくショックを受け、アリーナで弾きまくり、気づいたら夜の8時になっていましたそういや20年前はよく23時まで居残り練習してたっけ…リハ2日目、前日よりはだいぶ感触がマシになったものの、まだしっくりこない梅田さんの御指摘を受けて、自分の中で咀嚼する過程で気付いたこと「あ、シュトラウスが書いた通りに弾いてみよう」テンポ設定、音符、なるべくご都合主義のルバート（自由さ）を排してひたすら譜面通りに弾くとどうなるんだろう…すると自分の中に潜んでいた、これまで聴いてきた経験からくるクセのようなものが抜けていき、何だか頭の中がスッキリして逆にソロに集中できるようになりましたそういえばいつか聴いたシュトラウス自身が指揮をした「英雄の生涯」もこの方向性に近かったかも！そりゃそうですよね…おかげさまで、翌日のゲネプロ、本番と初めてのソロにしては一定の成果を上げることができたように思いますいくつかの前向きな感想も頂くことができたのも嬉しかったです実は曲全体として考えるとヴァイオリンソロの部分はほんの一部に過ぎませんが、されど自分にとってはとてつもなく大きなソロ大変貴重な経験をさせて頂きました！あいぷらんさん、梅田さん、札響の皆さまに心から感謝です！またこの曲ともご縁があるといいなぁ…というわけで、長々と失礼致しました！ここからは札響の演奏会に加えて、12月3日のベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲に向けて走り続けます🏃‍♂️🏃‍♂️🏃‍♂️🏃‍♂️

  Oct 27, 2023

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  光陰矢のごとし…

  札幌市内は秋真っ盛り！周辺の山々では既に冠雪しているところも…そんななか、久しぶりの1週間休み札響本隊と奥方は道東に向かい、土曜日までお留守番この家にひとりなんていつ以来だろう！たまたま今日はよく勉強できて、ご飯もしっかり作って充実した一日を過ごすことができましたが、明日以降はどうなりますか…しかしさっきの夕陽に照らされた雪虫の吹雪はちょっと恐怖をおぼえるほどだったな…タイヤもそろそろ替えないと…さぁ、ずっと更新できなかった「備忘録」を記していこう！5月20日、札幌フィルハーモニー（札フィル）の皆さま、そして指揮者の高井明さんとシェエラザード他をご一緒させて頂きました札フィルの皆さまとはちょうど1年前の5月にチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲をご一緒させて頂きましたし、高井さんには札響の元副首席オーボエ奏者として、そして現在はパーソナルマネージャーとして長きにわたってお世話になっている方で、思い入れを持って準備を進めました多くの困難もありましたが、最終的にはメンバー全員の素晴らしい集中力でとても良いコンサートになったように思います皆様に心から感謝です！続いての個人的な山は6月の名曲コンサートウィーン・フィルのフォルクハルト・シュトイデさんが、再び弾き振りで来て下さいました！札響には2回目の登場です前回はプログラムの前半にソリストとしてブルッフのヴァイオリン協奏曲を演奏して下さいましたが、今回はブラームス    のヴァイオリン協奏曲でしたそしてそこには当然指揮者がいない訳で、コンサートマスターとしてとても緊張しましたまたあろうことか、こういう本番の直前に、ステージでシュトイデさんと通訳無しでの10分間のプレトークを頼まれて大パニック…！あたしゃ通訳なんかやったことねーだよー！って感じでしたが、予めこちらで質問事項を決めておいて、それをインタビューすることにしましたフリートークになってしまうとドイツ語はもちろんのこと、時間の管理も難しくなってしまいます…舞台に出る直前、シュトイデさんに「何でも聞いてくれ」と力強いお言葉を頂き、いざステージへ…今回のやり取りで覚えている事を書き出すと…・札響の印象は？札響に対する印象はとてもポジティブである　とても勤勉で、一度言ったことをちゃんと覚えていてくれる・シュトイデさんにとってのブラームスのヴァイオリン協奏曲はどのようなものか実はブラームスのヴァイオリン協奏曲をオーケストラと弾くのはこの来日公演が初めてだった（！）　なおかつ指揮者無し、ということに少し不安があったが、同僚のコンサートマスターであるライナー・ホーネックさんに相談すると「日本のオケはあの曲を目をつぶっても弾けるから大丈夫だよ」と背中を押してくれた　果たして、札響やその前に弾いてきた広響でも何の問題も無かった・初めてのニューイヤーコンサート、およびウィンナワルツについて　ウィーン・フィルのコンマスになって初めてのニューイヤーコンサートは1998年でズビン・メータだった　ウィンナワルツの表現はいわゆる「訛り」である　自分自身はドイツ出身の「外国人」なのでそれに慣れるまでとても苦労した　ニューイヤーを振りに来る指揮者もまた、殆どが外国人だな… そんな中札響も苦労しながらもよく頑張っていると思う・シュトイデさんにとって指揮無しアンサンブルの魅力とは一人一人が自発的に音楽ができること！というようなやりとりを、まず質問内容をお客様に日本語で伝え、その直後にドイツ語で質問し、その答えにメモを取りながら相槌を打ち、簡潔に訳してお客様に伝えるという作業いやぁ、いま書いていても冷や汗モノですが、何とかやり切ったようです終演後、ドイツ語に堪能な奥方からも合格を頂けました💮よかった、よかった…と息つく間もなく、開演と同時にブラームスのヴァイオリン協奏曲幸いその半年前に和波先生のブラームスを伴奏させていただいた経験や、インタビューという「任務」を遂行できた開放感もあってか、楽しく演奏することができました後半のウィンナワルツもあっという間に過ぎていき、気づいたら舞台上でハグしてもらってました！また私たちに素晴らしい世界をもたらしに来ていただきたいものです！とここで眠くなってきたので続きはまた…おやすみなさい😴

  Oct 25, 2023

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  神降臨（ホリガー定期）

  ご無沙汰しておりますこの5月から試練の日々を走り続けてきましたが、先日10月7日、8日の定期をもって、ようやくひと呼吸12月に迫るベートーヴェンの協奏曲を前に、ここまでの素晴らしい経験の数々を、記憶から消え去る前にしっかりと記しておきたいと思い、久しぶりに書き込みます！今回はホリガーさんとの珠玉の日々について…まずは今回のプログラムフィリップ・ラシーヌ（1958-  ）: 愛ー大管弦楽のための（2012/2013）I   PréludeII   DésirIII  Plénitude-DéclinIV  Désamour ハインツ・ホリガー（1939-  ）: 薄明ーソプラノと大管弦楽のための5つの俳句（2014-2015）ヴェレシュ・シャーンドル（1907-1992）: バルトークの思い出に捧げる哀歌（1945）バルトーク・ベーラ（1881-1945）:  弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽（1936）個人的には今シーズン最も楽しみにしていたコンサートのひとつでしたホリガーさんが日本滞在中にその師匠であるヴェレシュの死を予感して書いたのが「薄明」、ヴェレシュがその師匠であるバルトークが亡くなったという知らせを受けて悲しみの中で書いた作品が「哀歌」、そしてその系譜の頂点にいるバルトークの「弦チェレ」そしてホリガーさんの音楽仲間の1人でもある、元フルート奏者で「目の病気」をきっかけに作曲家になったというフィリップ・ラシーヌの作品も取り上げられました自分にとって全て新しい作品です7〜8月頃にボウイングを付けるためにラシーヌとホリガーの譜面と初めて接したのですが、ラシーヌはともかくホリガーの作品に思わず体が固まりました何せドイツ語で細かく奏法が指示されているのですまず自分より遥かに多くの業務をこなしていらっしゃる団員さんが少しでも譜読みが進みやすいように、自分のドイツ語能力の精一杯を使って訳し、それをコピーして各パート譜に貼って頂き、答え合わせは彼が来てからという状態にして…さらに5人のヴァイオリン・ソロと歌の絡みに譜面上で悶絶し…微分音や普段使った事もないフラジオレットを楽器上で探し出し…さらに17シラブル、5つの題名（I カラスの目 II 薔薇 III 落陽  IV 朽ちた橋 V ひとかけの雲）を訳して曲と参照し…さてどうなりますか…リハ初日はまずバルトークから始まりましたが、3日間にわたって仰ったことを書き出すと、「バルトークは頭の音が大事。ただいちいちテヌートを書かないで。ワルツの時にも書かないでしょう？」第3楽章は「これは♪Sirató Ének（悲しい歌）なんだ」と歌う「ヴェーグカルテットが弾くバルトークの弦楽四重奏の第4、5、6番を聴くといいよ」「バルトークのピアノ演奏を聴くと良いよ。当時は4分ごとに録音が途切れていたのでいちいち機材を変えていたんだ…」アンドラーシュ・シフは言う「バルトークは全ての世紀の中で最も偉大なピアニストだった、ただ彼はシャイだったので多く録音を残さなかった」「僕はこれまでこの曲はアンドラーシュ・シフとしかやったことがないんだよ」「バルトークは優秀なピアニストだったので、弦の作品においても、彼がピアノを弾く感覚で、早めのテンポ設定で書いてしまっていたようだよ」「バルトークは学者から、自身の作品について、フィボナッチ数列や黄金比を用いているかと問われ、『そのつもりではないが、結果的にそうかもしれない』と答えた。無意識にそのように出来上がってしまったようだよ」余談ですが「バルトークが「弦セレ」を書いた時に滞在していたスイスのホテルのロビーにはピアノが置いてあり、その作曲中に奏でられた音に、付近の農夫たちは顔をしかめていた」そうですヴェレシュのリハ中には、「ヴェレシュのホームページには素晴らしい曲がたくさんあるよ。譜面を注文して手元に来るまでに3ヶ月はかかるけどね。ヴィオラとコントラバスの室内楽もあるし、彼のチェロ無伴奏はミクローシュ・ペレーニも録音しているよ」「彼もバルトークと同じようにとても内向きな人間だったので、自分で自分を追い込んで苦しむタイプだったしれない」そしていよいよホリガー作品のリハーサルいきなりソプラノのサラ・ヴェーゲナーさんが来て歌って下さいましたとにかく全ての楽器で特殊奏法の雨あられ！なかなか彼の納得する音が出せないでいると、休憩時間にその奏者のところに赴いて弾いてみせるとアラ不思議！それが彼の楽器であるオーボエのみならず、全ての楽器で証明できるんです！弦楽器もフラジオレットが出ないと、H「ここを押さえれば？」T「で、出ましたーーー！」普段から「自分の書いた音に出ない音はない！」と豪語しているようですが、それをまざまざと見せつけられました…ただピアノの内部奏法だけにはセンシティブで、ギターのピックであまり音が出なかった時に硬貨で試したらかなり効果があったので、彼に提案すると、「それはダメだ！硬いものと硬いものをぶつけてしまうとピアノを傷つけてしまうからね！」少し意外な反応でした…リハーサルを重ねていき、札響では24年ぶりとなる「弦チェレ」に苦しめられましたが、徐々に全体として方向が見えてきました…そして本番初日ラシーヌからホリガーさんはエンジン全開　少し空回るかな？という危険水域まで攻めてきます「薄明」は合図がだいぶ「音楽的」だったりして…それでも何とか弾き終えると何とピアノの元へ向かっていき、ヴェーゲナーさんとのアンコールで、彼が17、18才の頃に書いたという、「クリスティアン・モルゲンシュテルンの詩による6つの歌」より"秋"を披露して下さいました！ヴェーゲナーさんの素晴らしさは特筆ものだし、ホリガーさんのピアノも凄い！元々オーボエと作曲とピアノを専攻していて、オーボエでジュネーブを勝ち取ってからピアノから離れていったということでしたが、何やら神がかった音色でしたよ！休憩後のバルトークはそれまでの過程の中で一番良いものが出て一安心感謝のうちに一日目を終えました終演後、マネージャーさんのお計らいによってお食事をご一緒させて頂きましたそこでも録音しておきたいくらいのエピソードで溢れており…「指揮を始めた時は、『これはこうでなければならない！』とやっていたんだけど、だんだんオーケストラプレイヤーがどのように表現したら興味を持ってもらえるか工夫するようになったんだよ」「当時バーゼルやベルン、フライブルクから教授の話をもらっていて、自宅までお茶やコーヒー、ケーキを持って押しかけてきたのがフライブルクだったんだよね…」↑だからか…？「ワーグナーはfantastic composer だ」（嫌悪感を露わにして）た「今回の来日でも過密日程で大変そうですね？」H「音楽をしていてストレスが溜まるわけがないよ」「優秀な人はいくらでもいて、メルニコフ（ピアニスト）やハーディング（指揮者）はパイロットの資格を持っていて、実際エールフランスやルフトハンザで飛んでいるようだよ」た「お料理は何かしますか？」H「自分は2、3の料理しかできないんだよ。昔3つ上の兄とボーイスカウトのオーディションに出てね、そこでパンを作る事になり、石で火を起こし、生地をこねていよいよ焼こうとした時に、生地ごと砂地に落としてしまった。それをそのまま審査員に提出したら、デコレーションされたパンかと思いそのまま口にした彼らから悲鳴が上がったんだよ😆」「明日バルトークの“あの部分”はこのように弾いてもらえるかな？」（歌う）自分の出番後にキタラの奥で聴いてくださったというヴェーゲナーさんからは、「バルトークは初めて聴いたけど、ステレオ効果がよく効いて素晴らしい演奏だったわよ」と労いの言葉を頂き一安心そんなこんなで楽しい夜は更けていき…翌日、最後の本番です！初日よりも若干冷静にタクトを降ろされたマエストロ良い緊張感をもって弾ききり「薄明」へこちらも初日の反省を活かしつつ演奏ヴェーゲナーさんの細かい子音や特殊奏法、美しい歌声がホールを包み込みましたそしてこの日のアンコールは前日と同じ曲集の中から、"憂鬱な小鳥"実はこの日の開演前にホリガーさんから「今日のアンコールは2日前に亡くなった同い年で友人のオーボイスト、モーリス・ブルクの追悼のために"憂鬱な小鳥"という曲にしようと思うんだけど、彼とは同い年でね、彼の娘と自分の娘はバーゼルの同じ病院で1日違いで生まれてね、同じ日の新聞の出生欄にも掲載されたんだよ…」とのこと実は2021年の6月にその娘さんを亡くされたホリガーさん、ブルクさんの死と重ねて思い出してしまったのか、ヴェレシュのために指揮台にいらっしゃった時には心底哀しそうな雰囲気を纏っていましたまさに「哀歌」そこへ個人的な苦しみと曲への想いが重なって、何だか舞台上で渦のようなものができていたように思いますそして休憩を挟んでバルトーク前日の反省を他のパートの方々と共有しつつ、いざ演奏元々大好きで聴いていた曲を、今回初めて譜面を通して音にして感じた大きな違和感を乗り越えて、この曲を心から理解して演奏できる喜び、普段と全く違う楽器の並び方の中で聴こえてくる音の違いによる刺激、何よりホリガーさんの指摘によって新たに見えてきた景色の立体感、改めて札響という素晴らしいメンバーの中で弾かせて頂いていることに感謝の気持ちで一杯になりました終演後ロビーに挨拶に行くと、喜びの声がとても多く、また普段なかなかお会いできない札響の先輩方にもお声掛けいただき、頑張って良かった！と心から安堵しました帰り際、ホリガーさんをお見送りしようと楽屋口で待つも全く出てこない40分ほど経って「彼は楽屋で作曲してるみたいよ」とのこと！なんちゅうこっちゃ！それから20分ほどして出てきた彼にそのことを聞いてみると、「いやー、前日にホテルで書いていたコーラスのハーモニーをちょっとピアノで確認していたんだ」とのことた「またお待ちしています！」H「次は室内楽とかも面白いかもね」そしてひとしきり話して別れ際、「くれぐれも熊には気をつけてね😉」　ありがとうございました！どうぞお元気で！

  Oct 11, 2023

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• 奥方の名言（？）シリーズ

  昨日インターネットで一度だけご一緒させて頂いた事のある某有名指揮者、作曲家の訃報に接し、奥方に「〇〇さん亡くなったって！」と伝えたら…「♪ラ〜ララ〜 ララララ〜ララ〜…」（♪う〜みよ〜 おれのう〜みよ〜 のメロディで熱唱…）た「惜しい！一文字違い…！」奥「え、違うの？」〇〇先生、申し訳ございません謹んでご冥福をお祈りします

  Jul 14, 2023

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  深呼吸…

  4月7日に札幌に戻り、9日に仕事に復帰し、20年前からお世話になっているロジネット、札通のコンサート、キタラでの定期演奏会に出演その合間に北広島に新しく建設された日ハムの新しい本拠地、エスコンフィールド北海道を「仕事」で視察幸い試合にも勝利して、新球場の素晴らしい雰囲気を感じる事ができましたが、やはり次回はプライベートでじっくり観たいかな5月に入ると毎年恒例（？）のキタラ主催「きがるにオーケストラ」公演聴く方は楽しそう弾く方は…😆その上自分にはヴィヴァルディの「夏」のソロもありました指揮者は大尊敬する鈴木優人さん今回もスマートにオーケストラの難曲をまとめ、ヴィヴァルディでも多くの示唆に富むアドバイスを下さり、こちらはただただ自分のソロに集中することができました特に第2楽章の装飾音のアイデアはとても勉強になりました！なぜか彼といると自然体で力が発揮できるんだよなぁ…彼のチェンバロでヴィヴァルディを弾けるなんて、こんなに幸せなことはありません…中江さんのソロ、高校生のブラスバンドもコンサートに華を添えてくれて、会場一杯のお客様もとても喜んでくれていたようでしたよかった…😌フジコ・ヘミングさんの公演が行われたのが16日御とし90歳の彼女は超満員の観客を前に、モーツァルトのピアノ協奏曲、代名詞のラ・カンパネラ他を披露さらに後半のドヴォルザークの交響曲第8番を舞台上で聴くという大サービス終演後にご挨拶に行くと「良かったわよ」とねぎらいのお言葉独特のオーラはまだまだ健在です…ところで彼女の公演でいつも指揮者としていらっしゃるスロバキア人のマリオ・コシックさんと初めてお話しする事ができました彼は現在ハンガリーに住んでいるものの、ハンガリー語が難しくて大変…とのこと早速奥方の語学も含めての「ハンガリーラブ」っぷりを伝えると、「あんな難しい言語にハマっているなんて信じられない！」と大層感心しておられましたそんな彼のドヴォルザークは「お国もの」ということもあってか、細部に愛が感じられて、とても興味深いものでした終演後裏方さんや、栗山町から聴きに来た知り合いの方がわざわざ電話で喜びの声を届けて下さった辺り、とても良い演奏だったようです相変わらず数小節のヴァイオリンソロには苦しんでいますが、どんどん素晴らしくなっているオーケストラはとても頼もしいです本番で指揮者をお迎えした際、握手しながらJó estét! （こんばんは！）とハンガリー語でカマしてくれたコシックさん終演後の楽屋でも「素晴らしい演奏だったね！ハンガリー語に勤しむ奥方によろしく😉」とのことお茶目で素敵なマエストロでした職場でもマスクを任意で外すことができるようになり、苦しんだこの数年間を取り戻せるくらい悦びがどんどん増していくことを願いつつ…

  May 18, 2023

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  旅の試練は突然に（4月6日）

  楽しい時間はあっという間に過ぎ去りますヨーロッパで採れる野菜、ハンガリーパン「キフリ」、セゲドのピックサラミ、当地でも高かった卵、チボーのコーヒー…その全てが愛おしく感じた朝食旅支度を終え、出発前の30分だけでも楽器に触っておかないと…😅いよいよ家を出る時間大きな荷物と共にレトロなエレベーターに乗り込みます何度も行き来した坂を下りて、クラーク・アーダーム広場へそこからバスに乗ってくさり橋を渡り、ブダ側にさようなら👋デアーク・フェレンツ広場でバスを降り、地下鉄へここで街ともさようなら👋涙を禁じ得ません😢ここからⓂ️３番の終点、Kőbánya-Kispest ケーバーニャ・キシュペシュトまで行き、そこから200番のバスでリスト・フェレンツ空港へ✈️さて今回は奥方たっての希望で少しまとまった額のお土産を買った関係で、タックスリファンドのシステムを利用することにただこちとら生まれて初めての経験なのでついあたふたしてしまいます…空港に着き、とりあえず税関に向かってみるも、そこにいたハンガリー人のおばちゃんに一言、「まずチェックインしてきてちょうだい！」と早速チェックインして元に戻ると、自分たちの前で近隣アジアの観光客カップルが検閲のために世界的某高級バッグなどを複数提示こちらは「おぉすごいなぁ😎」と感心して見ていましたが、おばちゃんは先程よりもイライラしているご様子…こりゃウチらもどうなることか…😅さぁ来たよ…チェックインのチケット、パスポート、免税書類、レシート、そして購入品を見せると、つい先程まで険しかった彼女の表情が和らいでいる…そして「これはここでは出来ないから乗り継ぎ空港のフランクフルトで申請してね」とのことそれは理解したけど彼女の中で一体何があったのか…🤔奥方曰く、「ウチらはこの国の伝統品を買ったからかな…」なるほど…🧐この後久しぶりのルフトハンザでフランクフルトへドイツ人やドイツ語の中にいると、オーストリアにいた時とはまた別の、不思議と懐かしい感情が湧いてきます…何だかなぁ…上昇していく飛行機の中から、隣の窓側の乗客越しに消えていくハンガリーの景色を眺めていたら、いつの間にか意識が遠のいていました…😪1時間45分ほどでフランクフルト国際空港に到着🛬日本行きの飛行機は3時間半後広いターミナル内を余裕を持って移動しますしかし…！神さまは最後まで試練を与えて下さいます😭我々はリスト空港で言われた通り、まずここの税関に向かい必要書類を提示すると、やはりそれまでの対応で忙しすぎてイライラしているおじさんから、ぶっきらぼうに「ここじゃない！あっちだ！ハイ、次！」と追い出されてしまいましたイヤイヤ、あっちってどこよ？追い出されてしまいましたが、もう一度聞こうにもこうイライラされているとこちらも萎縮するし、何より列が長い…！誰か親切に説明してくれる方は…？と、辺りを見渡すと、ちょうど目の前にこれから乗るJALのカウンターが幸い日本人のスタッフの方もいらっしゃったので聞いてみることにた「…のように言われたんですけど」JAL「あ、それはパスポートチェックのすぐ後の右側の税関に行ったらスタンプがもらえますよ…」た「そうでしたか！ありがとうございます！早速行ってみます」J「ところでお客さま、ワクチン接種証明か陰性証明はお持ちですか？」た「へ？もう必要ないんじゃないんですか？」J「いや、いずれかを御提示頂かないと飛行機にお乗せ出来ないんです…」た「なんじゃと？日本から出る時は平気だったし、他の航空会社にそのことを聞いた時に『もう必要ない』と確認したんだけど」J「いや、こちらからお送りしたメールのリンク先にしっかり明示してあります…」…それはチェックしてなかった😖たまたまたぢおは携帯の中にデータが残っていたので事なきを得ましたが、奥方はどこを探してもない…J「それでは申し訳ございませんが、急いで空港の地下に行って頂いてPCR検査をお願いします」た「…しておいくらでしょうか？」J「今からですと、出発までに間に合うのが30分で結果が出るコースしかありませんので€289になります」た、奥方「😱😱😱😱😱😱😱😱😱😱」さぁここから奥方がカウンター越しに猛抗議のゴング🔔🥊久々の怒れるドイツ人モード発動です👹ただねぇ、まずはこれに乗らなきゃならんのですよしかも二人とも9日からのリハーサルに出る必要があるわけです誰が悪いとかそういうのは後から調べるとして、まずは言われた通りにしないと…奥方を必死になだめつつ、JALの職員さんにもストレスを与えないように間に入りつつ、少し落ち着いたところでドイツ人スタッフの方に伴われて地下の検査場へその男性スタッフの方も奥方の言い分に同情しながらプロフェッショナルな対応…PCRのカウンターは、いまや日本人と中国人のためだけ開いているらしく、我々以外誰もいませんでした…オンライン上で申し込みをして、ささっと検査を終えた奥方未だ🌋状態でしたが、こちらはいろいろ気を揉みますもし陽性だったらどうしよう…オケにピアニストの変更を申し出た方が良いかな…あ、日本はまだ深夜…ん、自分は濃厚接触者にならないの？そうなったら夫婦でドロップアウトか…？どこに泊まるんだろう…などなどその疑問をぶつけに再びJALカウンターに行くと、「もし奥様が陽性でいらっしゃってもご主人は帰国できますよ」なんじゃそりゃ…まぁ最悪別々の帰国も覚悟します…そして出た結果は…陰性でした‼️🎊🎉いや、ホントによかったー😮‍💨😮‍💨😮‍💨😮‍💨😮‍💨😮‍💨三たびカウンターに行き、飛行機のチケットにチェック済みのマークを頂き、パスポートチェックそしてそこでようやくスタンプをゲットし、何とか還付金を受け取れる見通しがつきましたさらに進むと乗り場近くでチケットと「コロナチェック」よく考えたら、もしフランクフルトの税関のおじさんがイライラせずにちゃんと説明してくれていたら、そのままパスポートチェックに入ってしまい、乗り場近くの「コロナチェック」に引っかかってその日に帰国できなかった可能性もあったわけです！考えようによっては様々な要因が重なってのスムーズな帰国　　　まぁとてつもなく高い授業料は払いましたが…😓乗り場では先程PCR検査場までエスコートしてくれたドイツ人スタッフと再会し「おめでとうございます」と祝福してもらいました機内ではフライブルクに何年か住んだ事があるというドイツ在住の女性と知り合いました何と札幌まで帰るとのこと！札響を宣伝したら、そのあとのhitaru定期に来てくださいましたこんなご縁にも感謝ですね🥲無事に成田、そして新千歳空港に無事着陸し、久しぶりの我が家へ到着しました願わくばそう遠くないうちにまたヨーロッパに行きたいです！しかもできれば演奏で！素晴らしい旅が出来たことに心から感謝します😊

  Apr 27, 2023

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  ブダペスト最後の1日（4月5日）

  3月25日にブダペストに来て早12日ついに最後の1日になってしまいました…朝起きて、近くの商店に90フォリント、約30円のパン🥐を買いに行く生活も今日、明日の帰国日で終わりですたなびくハンガリー国旗、高く聳えるマーチャーシュ教会の尖塔、そして雲ひとつない青空、その全てが愛おしい！という気分…😅本来なら、さぁ今日はどこへ出掛けよう？となる訳ですが、何せ3月19日の福岡・直方でのリサイタル以来、楽器ケースを開けたのはただの2回、いずれも開放弦を弾いただけ…4月7日の夜に札幌に着いて、9日からの仕事に復帰できるのか、さすがにヤヴァイ！というわけで慌てて広島レクイエム、ショスタコの5番の譜面を取り出して譜読み開始！まぁしかし左手の指先がフニャフニャでもう大変！読んだ音にすぐ指が行かないし…😅リハ前日の8日に詰めるべく、メトロノームをカチカチ言わせながらフィンガリングだけ確認して、最低限の譜読みが終わったのが15時過ぎ🕰️さぁいよいよ出掛けます🏃‍♂️中央市場から（お、この屋根もジョルナイタイル？）ブダペスト随一の繁華街であるVáci utca ヴァーチ通りへ最初の目的地はずっと狙っていたKürtőskalács キュルテーシュカラーチのお店！この奥方の表情で全てを読み取って下さいませ！シナモン味のキュルテーシュをペロっと胃袋へ放り込み、再びお散歩開始🚶‍♀️Vörösmarty広場では、たくさんの露天が並ぶ中、ハーディガーディの生演奏男の子が完全に引き込まれていたのが印象的でした☺️続いて10月6日通りをズンズン進み、Rétesház というレストランでチーズパイを購入甘くて美味しかったなまだまだ行きます！地下鉄のArany János utca駅にほど近いところにある、Retró Lángosというブダペスト1番人気のラーンゴシュ店へ！揚げパンの上に乗ったチーズがビヨヨヨ〜〜ン🧀ガーリックがプンプン🧄🧄🧄最高にジャンキーで美味かったっす😋さぁそんな幸福感とニンニク臭を身に纏いながら次に向かうはオペレッタ劇場🎭奥方たっての希望で、ペテーフィ原作の「勇者ヤーノシュ」が観たい！と言語は当然ハンガリー語でしょうから、少しでも理解できるように慌てて予習しましたさて劇場に着くと、平日の夕方だというのに多くの子どもたちが騒いでいるみんなお洒落して嬉しそう我々も中に入りますなかなか華やかですここのオケはオペレッタ劇場専属なのでしょうか？前後左右を完全に子供に囲まれ、音楽教室に入り込んでしまった怪しいアジア人夫婦の構図の中、オペレッタが始まりますいかにも「この道何十年」という雰囲気を漂わせたおじいちゃんが出てきてそのタクトを降ろすと、まぁ音楽から音色から空気感まで全て、ザ・ハンガリーが滲み出てきましたオペレッタの方もヤーノシュが上半身裸で出てくると会場中にため息が漏れたり、とってもユーモラスな意地悪ババアが出てくるとキャッキャと笑い転げたり、綺麗なイルスカには自分の乙女心を重ねて…みんなとっても楽しんでいますこちらも英語の字幕のお陰もあって何とか筋は追うことができましたあのセゲドに流れていたティサ川はハンガリー人の心の川なのね…やっぱりトルコ（オスマン帝国）はハンガリーにとって大敵なのね…ツィンバロンはハープの代わりというか、その役目を果たしているのね…2時間半を超えるお話でしたが、クライマックスでは子供たちと一緒になって感動の涙を流していました…やっぱ舞台って素晴らしいですね！歌も劇もバレエもオケも美術も照明も全てが融合してるんですもんね！やはりたまに視点を変えて見てみることはとても重要ですこの後最後の夜景を楽しみながら帰りました

  Apr 26, 2023

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  ブダペストでの奇跡の一日（4月4日）

  気付いたらあと3日、実質2日となってしまった今回の滞在ブダペストで観たいところはまだまだありますというわけで張り切って出発！まずはくさり橋を渡って、2番のトラムに乗ってドナウ川沿いを北上いつも対岸から眺めていた国会議事堂方面へ今回の最初の目的地…このモニュメントは、第二次世界大戦時にホロコーストによって多くのユダヤ人が射殺され、目の前のドナウ川に落ちていったという悲劇を伝えるために作られたもの当時は靴も貴重だったために銃で撃つ前に靴を脱ぐように命じられたそうです…涙無しには見れません…気を取り直して再び国会議事堂へちなみにこのパネルはハンガリー動乱の時の写真だそうです壁には銃弾の跡が…ハンガリーは昔からモンゴル、トルコ、オーストリア、ドイツ、ソ連に翻弄され続けたある意味悲劇の国であるけれど、逆にその中でマジャール魂を保ち続けた不屈の国とも言えるかもしれませんね…続いて聖イシュトヴァーン大聖堂へここでイシュトヴァーンの右手のミイラを見てみたかったのですが、いつの間にか拝観料がかかるようになっていて、次回へのお楽しみにすることに🤓一旦帰宅して今度は「裏山」の王宮の丘にある音楽史博物館へこれは6重奏用の譜面台だそうです！真ん中は燭台として使えるし、譜面台のパネルを閉じれば家具になるという…次の絵、どこかで見たことある建物だと思ったら、フェルトゥードのエルテルハーザでした！奥方好みの白いピアノ歪んだピアノ…ツィンバロン！ターロガトー！このピアノだけは演奏可能でした本来はバルトークの展示もあるということでしたが、その部屋がこの期間中何かのイベントで使われているとかで観ることができず… 久しぶりに行きたかったバルトーク博物館も閉館中で、ちとこの辺りはタイミングが外れてしまいました丘の上のお土産店を冷やかして、次に向かうはFarkasréti temető ファルカシュレート墓地ですここにはバルトークやコダーイ、大好きなショルティが埋葬されているとのこと城バスでSzéll Kármán tér セール・カールマーン広場まで行き、そこで59番のトラムに乗り換えれば、墓地の入り口に到着しますさすがに「歩き方」に墓地の地図はないので、墓地の入り口にある地図を頼りに探してみると、小さく'Bartók' と'Kodály'を見つけることができましたが、ショルティはなく、きっといくつかある 'Akadémiai' が「文化人」であると勝手に解釈して、そこに行けばいるのだろう、とまずはバルトークの墓地へ到着してみると、彼の墓所は周りのひしめき合ったそれとは一線を画す広々としたシックなものウィキによると、彼の遺体は「ナチスドイツや共産主義ソ連の名前が残っているうちは祖国に埋葬しない」との遺言に基づき、ニューヨーク州の墓地に埋葬されていたそうですが、ハンガリーの民主化が進んだことから、彼の息子たちとショルティの尽力によって彼の亡骸が1988年7月7日にここへ移送されたそうですそういえば彼は白血病で亡くなったんですよね…たまたまとはいえ一ヶ月前の骨髄バンクチャリティーコンサートが思い出されます次に向かうはコダーイ・ゾルターンしかしショルティが見つからない…いくつかあるAkadémiaiの辺りにも行ってみると、墓石の五輪マークによって素晴らしいスポーツマンの方々だったんだな、とわかるものもありましたが…日も傾いてきてどんどん寒くなってくるし、お腹もすいてきて…くそー、せっかくブダペストにいるのに…！心の中で神頼み…！ふとオフラインとはいえ、携帯でこの墓地について調べた時の検索履歴を開けてみると、なんとそのページが残っていて見ることができました！それによると何とショルティの墓地はバルトーク先生の真隣り…！「おいおい、よく読んどけよー！」と奥方からのブーイング👎30分は無駄歩きしてました…！ショルティのバルトーク・オケコンの解説は、日本にいた頃の自分にこの曲の成り立ち、ハンガリーの景色、そして歴史のイメージを大いに刺激してもらえるものでした一度でいいから彼の演奏を生で聴きたかったです…しっかり手を合わせてから出口へ歩を進めると、今度はゾルターン・コチシュ！　ハンガリーの偉大な芸術家の皆さまに最敬礼です…今日も充実した一日だったなぁと余韻に浸りながら帰路につくも、突然奥方が「あ、そういえばあそこのカフェはまだ開いてるかな？」と仰るあそこのカフェとは、マーチャーシュ教会に程近いRuszwurmのことお目当ては今回の滞在中にどうしても食べたい「スイーツリスト」の中に入っている「ドボシュトルタ」というケーキ…閉店の18時まであと30分ダメ元で行ってみると、まだ３つある！（真ん中の段の右から2番目）ただ閉店直前にも関わらず、店内で食べる人、テイクアウトする人でどんどんお客さんが入ってくる…焦る奥方…と、店内のどなたかが注文したのか、目の前でケーキが２つに…焦りを隠しきれない奥方…必死でこちらに鋭い視線を送るも、いやいや、順番だしね…と、目の前の親子がそれを注文し、ラスイチに！明らかに狼狽える奥方…目が血走っているのが横目でも感じられます…しかも後ろに並んでいるドイツ人のマダムたちもそれを狙っているご様子…このタイミングでもしも店内から誰かが注文してしまったら血を見るかも…と首筋が冷えてきたところで、「ご注文は？」…助かった！我々は悠々とそれを注文し、ゲットすることができたのでした！アパートに持ち帰ってありがたく頂きましたが、上のパリッとしたカラメル部分と下のふわっとしたスポンジ部分の融合が実に絶妙でとても上品な甘さ！この日以来この一品は奥方にとってこれまで食べた最も美味しいケーキにランクインされたそうですまぁ入手した経緯も含めてかとは思いますが…😅というわけで、この日も神様に感謝！な一日でした！😮‍💨

  Apr 25, 2023

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  Martonvásár マルトンヴァーシャール〜Székesfehérvár セーケシュフェヘールヴァール（4月3日）

  この日は早起きして遠足の日列車で30分ほどのところにあるマルトンヴァーシャールにベートーヴェンと関わりのあったブルンスヴィク伯爵の宮殿があり、その一部がベートーヴェン記念博物館になっているということで、観に行くことにしたのですまずはアパートから王宮の丘の反対側のBudapest Déli 南駅まで20分の朝散歩息を切らして階段を上りきると、まずはマーチャーシュ教会にご挨拶そういえばこの屋根瓦もジョルナイ製ですフフフ、ペーチ行ったもんね…😎少し進むとハディク・アンドラーシュの騎馬像が何でもこの馬の💰🎾に触れると幸運が舞い降りる、試験に落ちない、などという、まことしやかな噂があるとか無いとか…局所的に不自然に輝いてましたよ！✨「札幌のハンガリー人に見せるんだ！」と嬉々として（？）撮影なさる奥方さま南駅から近郊電車に乗って…約30分ほどでマルトンヴァーシャールに到着駅前から延びる一本道をひたすら歩きますちなみにこのBrunszvik-Dreher通りは、前者が伯爵のもの、そして後者はそのお屋敷を買い取った当時のビール王ドレアーの名前がとられているようです12分ほど歩くと…ここのベートーヴェン博物館、実はそれほど期待していなかったのですが、非常に多くの情報や豆知識を得ることができました！特にブルンスヴィック家の娘の1人、ヨゼフィーネとベートーヴェンの間に実は隠し子がいたという話があるらしく、その子にMynonaと名付けたのですが、逆から読むとAnonym...そのMynonaさんは生涯結婚もせず子孫も残さなかったとか…ベートーヴェンのDNAが未だに続いていたら…と想像すると少しゾクゾクします再び駅に戻り、次の目的地であるセーケシュフェヘールヴァールへこの街はハンガリー最古の町だそうで、9世紀末にハンガリー最初の王朝を開いた大首長アールパードが陣地を構え、イシュトヴァーン一世がアルバ・レギアと呼ばれる聖堂を建築したことから、歴代ハンガリー王の戴冠式が行われる地となったそうです（by歩き方）フランシスコ会教会街の仕掛け時計やっぱりここでもオスマントルコと戦っています朝10時からほぼ2時間に一回仕掛け時計が動きますふと上を見上げると、あれあれお久しぶりのティルさんじゃございませんか！ドイツのメルンからハンガリーまで出張ですか？ティルの街Mölln聖イシュトヴァーン大聖堂聖堂の横にかかっている十字架ハンガリー動乱の殉死者に捧げられたそうです…バロック調のフレスコ画だそうですが、本当に美しかった！人気も少なく寂しい街でしたが、それでも文化の薫る素敵なところでしたこの後ブダペストに戻って奥方は国際ゲーム仲間たちと飲み会こちらは店先で挨拶だけしてお家で久しぶりに楽器にご挨拶する、筈でしたが…途中スーパーで鶏レバーとビールを買ってひと息ついたらそのまま眠くなり…譜面にショスタコーヴィチのディヴィジを書き込んだだけでギブアップ…いよいよ職場復帰が危ぶまれます…帰国まであと3日…リハ初日まであと5日…⏳

  Apr 19, 2023

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  セゲド〜ブダペスト（4月1日〜2日）

  この日がセゲド最終日前日の疲れを癒すべく、まずはアンナ温泉へブダペストのセーチェニ温泉ほど大きくないものの、ここもサウナが充実していました何より観光客がほぼいないので、静かに入れたのが良かったですね！温泉から出ると、建物の近くには「アンナの泉」という胃腸に良いという鉱泉があり、早速試飲シナゴーグクラウザール広場屋根がジョルナイのタイルでできている市庁舎セゲドのアパートのオーナーさんオススメのスペシャルカッテージチーズケーキふと上を見上げると…この街で静かに過ごす事ができたことに感謝です…あくる日はブダペストに移動朝からしっかり食べないと！自炊バンザイです🙌セゲド駅に移動し奥方にポーズを取っていただき…帰りの列車には自転車専用車両が連結されていましたブダペスト西駅に着くと、スーパーで買い物をして、数日前に泊まっていたアパートメントに再びチェックインし、休む間もなくお出掛けまず近所にある格安メチャ旨クレープ店でお昼ごはんドナウ川を挟んで見える国会議事堂この後マルギット島へマルギット橋より長さ2.5キロ、幅500mという、ドナウに浮かぶ島へ入ります修道院跡にある聖マルギットの小屋13世紀のハンガリー王ベーラ4世は、一時は退いたモンゴルの襲来を恐れて、娘のマルギットを神に捧げるため、島に修道院を建てた。そこで彼女は生涯祈り続けたという。モンゴル軍が2度と襲来しなかったのはマルギットの犠牲によるものだとして、彼女は列聖された。その後オスマン帝国によって修道院は破壊された。（by歩き方）なおも歩いていると突然目の前の教会の鐘が鳴ります午後4時でしたが、ちょうどミサが始まったようです実はこの聖堂は12世紀に建てられ、その鐘は15世紀のものだということで、ハンガリーで1番古いものなんだそうです…！しかし何というタイミング❗️なおも奥へ進むと日本庭園がありましたこの後急激に天気が悪化したので、一旦帰宅して、今度はリスト音楽院へ2月に札幌にいらしていたピアニスト、ファルカシュ・ガーボルさんのリサイタルですこの日も多くの聴衆で賑わう大ホールテレビカメラも入って何やら華やかな雰囲気ですただガーボルさんが入ってこられてもガヤガヤが収まらず…彼が一音目を弾こうとした寸前で携帯音…気を取り直して演奏された一曲目は、バッハの「羊は安らかに草を食み」そして間を空けずに、シューベルトのB-durのソナタに突入します楽章を追うごとに音色に温もりが増してきますしかし後半がスゴかった…！リスト「エステ荘の噴水」、ラヴェル「水の戯れ」、ドビュッシー「水の反映」と「水」でまとめたプログラムリストがホントにスゴい！全く譜面が想像できないほどの美しい響き　硬さは全くなく、豊かさ、黄金色の輝き、潤いしかありませんそしてリスト「メフィスト・ワルツ」、ドビュッシー「ロマンティックなワルツ」、そしてグリュンフェルトという人が編曲したヨハン・シュトラウスの「こうもり」などのワルツ主題による「ウィーンの夜会」という「ワルツ縛り」で、もう会場は興奮の坩堝と化しました！そしてアンコールは、超激ムズ「子犬のワルツ」というか、左手のオクターブで子犬のワルツのメロディーを弾いちゃう、まるで「ディスり」のような編曲版でしたこれにはあきれてもう笑うしかありません！最後の音を外してしまって、正しい音を弾き直して終わってみせる茶目っけまでみせてくれましたいやぁ、でも最高のコンサートでしたよ！札幌でも是非リサイタルしてほしいです！

  Apr 18, 2023

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  三国国境へ🚴‍♂️（3月31日）

  セゲドに来て3日目この日は奥方は図書館に行って静かに過ごしたい、とのことで、それぞれ別行動の日特に観光スポットもないこの地で自分が1人でできることをずっと考えていましたが、地図を眺めていると、実はこの地がセルビア、ルーマニアと程近いことに注目あわよくば車を借りてセルビアやルーマニアを走ってみたかったのですが、あいにくガソリン代がリッター600フォリント、約200円近かったのでこの案は却下もう一度地図を見てみると、なんとハンガリー、セルビア、ハンガリーの三国国境を発見しかも10数キロほど自転車なら余裕じゃん！よしっ！思い立ったら即行動！まず街のインフォに行って1日4000フォリント（約1300円ほど）でシティサイクルを借りて、いざ出発！椅子の高さが調整出来ないなど、やや乗りにくかったですが、これから始まる冒険へのワクワク感がそれを大きく凌駕し、実に快適でしたここセゲドも他のヨーロッパの都市と同じく、自転車ルートや自転車信号が整備され、サイクリストに優しい街です程なくしてティサ川にかかる橋を渡ります走行中突如背後で「カツカツカツカツ！」と大きな音がしたので振り向いてみたら、大きなコウノトリと目が合いましたこの先、Tiszaszigetに向かってもKübekházaに向かってもセルビアの国境に着くのですが、目標はあくまで三国国境なので、左折してKübekháza方面へしばらく走るといつの間に畑の真っ只中そして向こうからやってきたのは…なんと馬車！以前ルーマニア人から「ウチの近くでは普通に馬車が走ってるわよ」なんて言っていましたが、まさか本当に会えるとは！思わず大声で挨拶して「写真を撮っていいですか」と聞いたら快く応じてくれ、わざわざ止まってくれました！おじさん、ありがとう！Googleマップが示した国境までの最短ルートがこちらザ・農道さんです！いやぁ、周りはひたすら農地！人参も作ってましたね人参といえばピーターラビット、やはり切っても切れない関係なのですね🥕🐇ほかにもシカやキジがゴーロゴロ時にはこんなぬかるみを通過し、、、TRIPLEXの看板そしてついに高いフェンスが張り巡らされた国境地帯に非EU加盟国のセルビアとの国境ですもんね…何だか突然とてつもない緊張感です…そして検問所に着いた途端にスピーカーからの大音量で「ハンガリーに入るにはちゃんとチェックを受けて下さい‼️」というような英語のアナウンスが…ん？ハンガリーに入るには…？おらハンガリーから来ただ…検問所にいる国境警備隊に「ハロー」と手を振ると皆様拍子抜け警備隊「何？あなたはハンガリーに入りたいの？」た「いや、ハンガリーから来て、セルビアとルーマニアの三国国境を観にきたんだけど、ちょっとセルビア、ちょっとルーマニアに入れないですかね？」警「はい？ちょっとパスポート見せなさい！」完全に不審者扱いですどうやら普通ハンガリーから来る人は車で当然車道を走ってくるのですが、自分は途中から農道を通ってきてしまった関係で、検問所の裏から到着してしまったのですいろいろ尋問されましたが、セゲドのシティサイクルで首にタオルを巻いた中年アジア人が密入国するハズもなく…何とか願いが聞き入れられ三国国境のモニュメントの撮影が許されました！こちら向こう側にセルビアを背景に…こちらルーマニアを背景に…なおも恐る恐るセルビアの国境線に再接近… そしてそろりそろりとルーマニア側に歩み寄ると…「ヘイ！それ以上はダメだ❗️戻れ❗️」と検問所よりお達し…結局正式に国境線を越えることはできず…残念…！セルビア警察の方の説明によると、「あなたのパスポートでは無理なのよ」とのこと後から聞いた事情通のセルビア人の方の話によると、どちらにしろこの小さな検問所はEUかセルビアのパスポートが無いと通過できず、大きなインターナショナルポイントでないとダメだとのことそういやセゲドのインフォの人には、「この自転車で国境を越えてはダメよ、シティ専用だから」と言われていたような…最後に「スタンプ貰えないですかね？」と聞いてみるも「ダメ！」🙅‍♂️そりゃそうや、何言ってんだ自分は…ひとしきり喋った後に、検問所のセルビア側からハンガリーに「入国」その場を離れ、農道でなく車道からセゲドに戻りますその途端ドッと疲れが出てきました　やっぱり国境の緊張感は半端ないですね…そういえばこのようにフェンスの張り巡らされた国境は生まれて初めての経験でした…アメリカとメキシコ、最近はロシアとフィンランドの間にも壁を建設が始まったようですが、厳然たる何かを感じました　　実はこの後、検問所の無い獣道を通ってルーマニアに入っちゃおうかと思いましたが…あの左側のバーを越える勇気が出ず…右奥のBeba Vecheというルーマニアの街を遠くに眺めながらその場を離れました…1時間半ほど走ってセゲドの街が見えてきた時はなぜかとてもホッとしました…ティサ川を挟んで望む誓約教会の景色3連発この後充実した1日を過ごした奥方と合流市内をお散歩してアパートのオーナーさんおすすめのレストランへ店内は満員、予約しておいて良かったーお魚のスープにビーフだったかな？いや、お魚のシチューwithパスタでした！この日の「歩数」は…あー、楽しかった❗️

  Apr 17, 2023

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  Pécsペーチへ（3月30日）

  セゲド2日目はいきなりの遠足西へ約190キロ、バスで約3時間10分かかりますそれでもどうしても奥方が行きたかった理由は、ペーチにはジョルナイという陶器の本社、工場がありまして、是非見たい！と朝5時に起きて、5時45分にバスターミナルに向けて出発、途中のパン屋さんで朝ごはんを買って、6時45分のバスを目指しますバスターミナルの裏手には市が立っていて、朝早くから買い物にくる多くの地元の人で賑わっていましたところが定刻になっても肝心のバスが来ない…みんなソワソワしだし、10分経過すると誰かが事情を聞きに行きますすると職員さんが来て、「バスが故障してしまってもう少し時間がかかります」とのこと結局20分遅れでバスが来たのですが、明らかに路線バス仕様の代車！うぉいうぉいマジかよ！と思いましたが、運休されると次の便は9時45分で到着が遅くなってしまうし、ここはグッと我慢…しかしシートベルトもないようなバスで田舎道を飛ばしに飛ばすモンだから、席で体が弾んでしょうがない！そんな中でも地元の方々はどこ吹く風、むしろ早く時間を取り戻せ！と背中が語ってらっしゃる方もチラホラ…そのまま2時間ほど経とうかという頃、バスはBajaという街に止まりましたやおら運転手さんが何か乗客に向けて何か言うと、みなさんゾロゾロと降りて行きますどうやら代車の代車が来るようで、ここで乗り換えろ！ということのようでしたそこからの1時間半は超快適そうそう、こうでなくっちゃ…乗り込んだ途端に睡魔が襲ってきました…ペーチに着くと、早速路線バスに乗り換えてジョルナイの工場へここ「ジョルナイ・クォーター」には、広大な敷地内に工場だけでなくジョルナイの黄金期のコレクションを集めたギュギ・コレクションや、初期の作品が展示されたピンク・ジョルナイ、さらに人形劇場、プラネタリウム、ショップにカフェやゲストハウスまであります結局私たちは工場内の「皿の絵付け」のコーナーが見れるチケットを購入しました残念ながら撮影NGだったので写真で紹介できないのですが、何重にも塗り重ねて魅力的な作品に昇華していく様は、何か音楽にも通じる何かを感じましたおいおい、そこから蜜は吸えないよー…この後、市内を見物この後ろの建物は昔モスクで今教会ジョルナイのタイルを使用した建造物もチラホラこれは県庁舎、屋根の部分ですねこれは郵便局、やはり屋根の部分世界遺産である初期キリスト教の礼拝堂跡の正面に建つ荘厳な大聖堂の隣りの司教館にて…またまたリストと遭遇！ここでもコンサートしたのかと思いきや、生誕200周年を記念して設置されただけなようです…この辺りでペーチはタイムアップカフェして…帰りの便は最初から快適な車両に乗り…アパートに戻って飲んだこのビールがハンガリーNo.1でした！翌日はハンガリー、セルビア、ルーマニア3国国境を自転車で攻めます🚴‍♂️

  Apr 15, 2023

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  Szeged セゲドでの1日（3月29日）

  この日からハンガリー南部の大学都市、セゲドに移動します　　　この都市での4日間は、「ブダペストじゃないところで図書館などに行きながら普通に過ごしたい」と奥様のたっての希望でしたこちらは「セゲドで間が保つだろうか」と多少不安でしたが、これまでにハンガリーで買い物したり、ご飯を作って「生活」しているうちに、「まぁ何とかなるだろう」と楽しみになっていきました基本的に英語が通じることがわかったことも大きかったかもしれませんさて移動開始ですブダペスト西駅から出るInter Cityに乗りますこの列車の一等車には、一等席と一等席＋というランクがあり、一等席はこんな感じですが、一等席＋はこんな感じ✨まるで飛行機のビジネスクラスのようです✈️そしてウチらの車両はこんな感じ…扉の付いているコンパートメントには最大8人座れますよー😎でも空いていたので、セゲドまでの約2時間半、ゆったり過ごせました農村地帯をひたすら走り続け、セゲドに向けて徐行を始めた頃、世界的サラミメーカーPick本社が見えてきました到着！天気も良く、歓迎されてる気分です☀️ホームにはこのようなレリーフがセゲドへの鉄道輸送は1854年3月4日から開始されましたー1854年のハンガリーの鉄道網ー一方でこんなレリーフも…よくは訳せませんが、ホロコースト60周年に当たって作られたもののようですこの駅からも運ばれてしまったのでしょうか…そういえばここには「駅ピアノ」が音を出してみましたが、ほとんど調子っぱずれ…まぁそんなもんやね…さて今回のアパートは駅から歩いて15分程のところここもエレベーターがないので、日本の3階までスーツケースを持ち運びます中に入ると…悪くない…洗濯機があるのも嬉しいですねひと休みして街へ繰り出しますセゲド大学この大聖堂、誓約教会のオルガンはパイプが9000本以上あり、ミラノのものに次いでヨーロッパ2番目の大きさだそうです（by 歩き方）上まで昇ってみましたが、遠くルーマニア、セルビアまで見えましたよこの後スーパーで買い物し、この素晴らしい八百屋さんを発見！安いし、新鮮だし、最高でした！この夜は奥方が腕を奮ってお得意のチキンパプリカーシュ美味しかったよ😚翌日はPécsペーチにいきました🚌

  Apr 14, 2023

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  ブダペスト、ホッロックー（3月27日、28日）

  この日は前日の予報通り冷たい雨☔️当初の取り決めに従って市内観光です「ブダペストでしたいこと」リストの中から、まだハンガリーで未体験の「温泉」をチョイス英雄広場近くのセーチェニ温泉に向かいます窓口でチケットを購入し、それぞれの更衣室で水着に着替え、シャワーで軽く身体をすすいだ後に、奥方と屋外プールで待ち合わせしかし寒い！予想通りとはいえ、こちらの温泉はとてもぬるく、肩まで浸かっていないと風邪をひきそうですそれでも多くの入浴客でにぎわっていました流れるプールや上、横、下からのジャグジーの辺りでは自分たちも含めた各国からの旅行者を中心に、写真を撮ったりビデオ通話をしたり愛しあったり…😚屋内にも温度の違うプール、様々なサウナがあり、とても楽しめます特にこの気温ではサウナが有り難かった…！2時間ほど堪能して温泉を出ます次に向かうは中央市場10年以上ぶりに来ましたが、相変わらずの賑わいでしたただ観光用のお店が増えたかな以前訪れた時には、水槽の鯉が芋洗い状態というおぞましい光景を見た記憶が…お昼はここの売店で食べようと思っていたのですが、あまりの混雑ぶりに断念夕食用にパプリカとパンとチーズを買って市場を出ますするととなりに漢字一文字でビャンビャン麺の「ビャン」の看板が掛かった中華料理店を発見ちょうど1ヶ月ほど前にBSの番組でこの麺について紹介していていつか食べたいと思っていましたが、まさかこんなに早く経験できるとは！太くて長ーーーい麺なのですが、フライドガーリック唐辛子油の味付けも含めて最高に感激しました！この滞在中最初で最後のアジア料理やっぱりいいですね！この後カフェに行きエステルハージ・トルタを堪能し、暴風の吹きすさぶ中、エルジェーベト橋を渡り、アパートでひと休みした後、裏手にある王宮の丘へ現在の首相官邸の建物内でベートーヴェンが演奏したようです王宮夕食はオープンサンド市場で買ってきたパプリカは今まで食べた中で1番瑞々しく新鮮な味でした！あくる日は世界遺産の村、Hollókő（ホッロックー）へ列車で行くには不便だということで、バスを選択シュタディオン長距離バスターミナルまで行きながらGoogle MAPで調べた時刻のバスが存在しないなど、若干の混乱がありましたが、チケット売り場の方から乗り継ぎでの行き方と、国内交通のためのより良いWebページを教わり、いざ出発バスは高速道路を北上し、途中のPásztóで下車して市街地まで徒歩移動この日も寒く小雪が舞う空模様鉄道駅で時間を潰し…いよいよ路線バスでホッロックーへこの初老の運転手さんにもだいぶ飛ばされましたね…対向からはみ出して走ってくるトラックに何度肝を冷やしたことか…😅村の入り口ではお人形カップルがお出迎え平日ということもあってか観光客はおろか人もまばら…寒いし心細くなってきます…それでも村のメインストリートを進みますまるでドイツのローテンブルクのような構図お土産屋さんを覗いたあと、村のてっぺんのホッロックー城へこのお城は13世紀頃に建てられたそうで、「Holló（カラス）が城のkő（岩）を持ち去って幽閉されていた美女を助けた」という言い伝えがあるとか（歩き方より）トイレかも…中の展示も充実していました城から見下ろす村なぜかドイツのザバブルク城を思い出しました…この後人形博物館でこの村の伝統的な暮らしぶりを勉強し、誰もいないことをいいことに夫婦ではしゃぎ、村で唯一開いていたレストランで食事して村の出口ではカラスHollóのモニュメントに見送られて、ブダペストへ戻りましたその足で廃墟バーを見学寝そべるスペースもあったりと、みんなとっても自由です！この後リスト音楽院へ大ホールでのペレーニの弾くリゲティのチェロ協奏曲のチケットを取りそびれたので、その隣のショルティーホールでの様々な編成でのコンサートへツィンバロンとアコーディオンを思う存分堪能しました！最後は多くの歌手が出てきてブラームスの愛の歌この日もご機嫌な客席でした👏👏👏👏翌日からはハンガリー南部セゲドSzegedに滞在します（奥はマーチャーシュ教会です）

  Apr 13, 2023

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  ハンガリー　タタ、パンノンハルマ編（3月26日）

  前の晩の興奮冷めやらぬ中、また遠足本当はもう少しゆっくり過ごそうかと思っていたのですが、この頃の週間天気予報はずっと曇りか雨で、朝起きて空を見て「今日は大丈夫」と判断したら遠出し、雨ならブダペストで、というサイクルでしたまずこの日は前日通った鉄道ルートを少し戻り、タタという美しい湖沼が点在する、ハンガリー人に人気の観光スポットへ南駅から近郊電車に揺られることこと約1時間タタのひとつ前の駅、Tóvároskert（トーヴァーロシュケルト）で降りて目的地へ向かいます駅前に何も無いようなところなのに、多くのハイキングルックのお客さんが降りてきました林の中を進むと大好きな貝殻マーク、こここそハンガリーのヤコブ巡礼路なのです何とこの道の起点はこの時に借りていたブダペストのアパートメントのすぐ近くいつかこのブダペスト〜ウィーンルートを歩いて踏破してみたいモノですそういえばドイツ時代にヘアフォルト近郊の巡礼路を歩いていた頃、オケの職員さんに「オマエ巡礼路を歩いてるんだってな、スタンプのおばちゃんから聞いたぞ。オマエは巡礼路を歩くために生きてるのか？」とイヤミを言われたっけな… でもこちらはなぜかその道を歩きたいのです、理由は何も無いのです…林を抜けると大きな公園に池が見えてきて、トルコのモスク跡や、第一次大戦の銅像がそういえばこの国はトルコ、オスマン帝国に長く支配されていたし、第一次大戦はサラエヴォ事件がきっかけでしたねこれらはハンガリーの歴史そのものということですか…もうしばらく進むと湖畔に見えてきたのは15世紀に建てられたというタタ城奥方得意の「我が家へようこそ」のポーズ😌そしてここにもエステルハージ家の宮殿が…さすがにここにはハイドンは来てないかなタタの街は16世紀にオスマン帝国との戦争によってすっかり破壊されてしまったものの、その後エステルハージ家の領地になったことで現在の美しい姿を取り戻したそうです（歩き方より）もう少しゆっくり見たかったのですが、この後にパンノンハルマという世界遺産の修道院に行く予定があったのでそのまま2.8キロ、35分近く歩いてタタの鉄道駅へ😅時間が合わず、1時間近く待って近郊電車でジェールに向かいますその途中、進行方向右手にドナウ川が見えてくるのですが、その対岸はスロヴァキア大陸の国境線はワクワクしますジェールでローカル線に乗り換えクラシカルなかわいい一両編成です車内にはマダム、保線員、ビジネスマン風の男性が2人、そして若者が2人のみ車両にはパンノンハルマの文字が無かったので一応ビジネスマン風の方に確認程なくしてゆーーーーっくり出発しますどのくらいゆっくりかって、となりの道路を走っている車にビュンッと抜かされるくらい😅そんなゆったりとした空気を突然破ったのが例の紳士 やおら立ち上がって腕章を振りかざして「はい、チケット見せて」 あービックリした！ その後車掌さんが来て検札しようとすると、その紳士が「あ、もうやっといたから」と社員証のようなものを見せて、もう1人のビジネスマン風の紳士としばし歓談 彼らはハンガリー国鉄本社の方々なのかな？ 廃線の検討とかしてなきゃいいけど… しかし走行中レールの継ぎ目ごとに必要以上に揺れてたから乗り心地がいいとは言えなかったかな… 15時過ぎにパンノンハルマ駅に到着 目指す修道院ははるか向こうの丘の上 駅前にはタクシーもバスも停まっていないので歩くしかない 閉館は17時 果たして間に合うか… 同じ駅で降りたマダムに修道院の辺りの情報や、目的地までの最短ルートを教えてもらい、全速力で向かいます親切なマダム曰く、「黄色のマークを目印に進むのよ」その結果16時10分ほど前に丘の上に到着し、駆け込むようにしてチケットオフィスへなんと日本語オーディオガイドもありました！早速見学開始！まず聖堂へ↓Porta Speciosa続いて図書館へ蔵書は40万冊以上…！そこここにハシゴがあったので未だに機能しているようです復活祭までの40日間に一冊読む、というのが伝統だとかとても美しいところでした！もう少しこの敷地内を味わいたかったのですが、ちょうどバス停を通りかかった時にジェール行きの便が出るところで、これを逃すと2時間待ちということで、またテクテク歩いて鉄道駅に戻るのも億劫だし、乗ってしまうことにジェールからブダペストまでの帰りの列車の行き先をみてビックリ！キエフって書いてない？そういえばウクライナはハンガリーの隣りでしたね国境を越えた向こう側では未だに戦争で悲しい想いをしている方がたくさんいるブダペスト駅でウクライナ車両に向かって「どうか無事に着きますように…」そして一刻も早く戦争が終わりますように…！

  Apr 13, 2023

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  ハンガリーへ〜リスト音楽院でのコンサート（3月25日）

  ウィーンフィルメンバーによる素敵な室内楽コンサートの余韻を楽しみつつ、中央駅へ移動次の目的地はブダペストですホームにrailjetというかっこいい車両が入ってきました出発して40分後にはもうハンガリーです彼女にとって今回の旅はハンガリーがメイン！予習に余念がありません本当は終点のKeleti（東）駅まで乗る筈でしたが、今回の宿に近いブダ側、ドナウ川を挟んで西側にあるKelenföldで降りてトラムで移動することにしました駅ではHegedű、ヴァイオリンでのお出迎えです19番のトラムに乗り込むと、早速検札が来ます。乗客を装って車両の前と後ろから私服で乗ってきて、突然腕章をつけて「チケット見せて！」もし持っていなかったり、チケットに印字がないととんでもない罰金が科せられるそうな…😖乗ったトラムはゲッレールト温泉、エルジェーベト橋、くさり橋を走り、Halász utcaで下車ドナウの対岸には国会議事堂が荘厳な姿を見せています重い荷物を引きずって王宮の丘の方へ上がって行ったところに今回私たちが取った、キッチン付きアパートメントがあります前後の対応も含めてオーナーさんが素晴らしく、とても快適に過ごせました窓越しには王宮の首相官邸が見えますオルバンさんはいたのかな？このあと近所のスーパーに買い出しに行って物価を確認ハンガリーはEUに加盟しているものの、通貨はユーロではなくフォリント15年ほど前に訪れた時はまだまだ安い印象がありましたところが、野菜も卵もとにかく高い！野菜の種類によってはウィーンの方が安いものもまぁそれでも外食よりも安くあがるし、何より胃腸を労わりたい帰宅後、また慌ただしく家を出て、この日2度目のコンサートを聴きにバスに乗ってリスト音楽院へ現在工事中のため、自転車、公共交通機関しか通ることのできないくさり橋を渡りますリスト音楽院はOktogonという停留所で降りて、歩いてすぐのところにありますここに来るのは今回で4回目初めて来たのは大学4年生の時にブラームスを巡る旅で、2回目は留学の先生探し、3度目はハンガリー放送響とブラームスのヴァイオリン協奏曲を弾かせて頂いた時でした大好きなショルティおじいちゃんもいますどこを撮っても美しいですねいざホールへ最高だー🥰この日からバルトークフェスティバルが始まるそうで、演目はバルトークのヴァイオリンソナタ第2番、15のハンガリーの農民の歌、コダーイのチェロソナチネ、バルトークのコントラスツ、そしてディヴェルティメントでした曲目に合わせて次々とイキのいい若い奏者が出てくるのですが、はっきり言って1組目から魅了されました！その一曲だけに全てを賭けられることもあるのでしょうが、それぞれ音楽の歓びに満ち満ちています！バルトークの響きの中にいるだけでじわっと涙が出てきますまたあの舞台はやたらと低弦が鳴るのでしょうか、とても良い響きでした後半は学生の中におじいちゃんが入ってのディヴェルティメントこの方、ヤーノシュ・ローラさんはフランツ・リスト室内管弦楽団の往年の名プレーヤーだったようで、実に味のあるソロを聴かせてくれましたカーテンコールはハンガリーではお馴染み、会場全体でリズムの揃った拍手👏👏👏👏素晴らしかった証です歓声に応えてのアンコールは再度第3楽章の大サービスおじいちゃんは先程よりさらに張り切ってソロを聴かせてくれました！ブラボー！最高に幸せでした！興奮冷めやらぬまま、奥方のガイドでオペラの裏手にあるレストランへ訳わからないで頼んだビールが真っ赤なチェリービール🍒🍺だったのには閉口しましたが、とにかく無事に初日を過ごす事ができました感謝感謝のウィーン〜ハンガリー初日…🪴

  Apr 12, 2023

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  ウィーンでの5日間②（3月23日〜25日）

  ウィーンに到着してからいきなりの濃厚な2日間3日目の朝もとても気持ちの良い空がお出迎えこの日はまずカールス教会へいつも遠くから眺めていましたが、中を見学したことが無かったので行ってみようとただ入場料が…なんで教会に入るのにお金が必要なんだろう…この旅の間ずっと思っていたことです結局入らず…工科大学の壁にあるシュトラウス兄弟の石碑とブラームスの住居跡、そしてブラームスの銅像にご挨拶いつも1人で来ていたので初めての2ショットは嬉しいですね…このあと「フィガロ」が書かれたというモーツァルト博物館に行く道すがら、楽友協会の横を通ったのですが、楽器屋さんが目に留まりましたそうか、ここではウィーンフィルの楽器を扱っているんだっけ…あ、弓の毛替えしてもらえないかな？中に入って聞いてみると、「月曜日までなら定価でできるけど、24時間だったらその10ユーロ増しでできるよ」とのことこの日は木曜日の午前中、ウィーンを発つのが土曜日なので今なら何とかなる！奥方に頭を下げ倒して楽器を取りに家に戻り、弓を預けましたさてどんな出来になるのやら…もう午後1時すぎ博物館は後回しにして予約していたレストランへこの「プラフッタ」というお店は今回の家主さんオススメの一軒で、「ターフェルシュピッツ」が美味しいとのことホームページを見たら何だか高そうだし、予約時間の少し前に店の前まで来て様子を伺うと、セレブが多くいそうな雰囲気…若干たじろぎましたが、逆にここまで来ると度胸が座っているのはやはり奥方「行くよ」とズンズン入って行かれました席についてターフェルシュピッツを2人分注文ほどなくしてこんなのが出てきました！3段階で食べるようで、まず鍋からスープをいただきます次に骨のトロトロの髄の部分をパンに塗って…食べかけですみません…最後に肉を取り出し、付け合わせのポテト、ほうれん草のソース、アップル西洋わさび、タルタルソースなどと共に…とんでもないボリュームでしたが、とても美味でございました！ウィキによるとターフェルシュピッツとは牛の希少部位で、いわゆるイチボというとこらしいです…かの皇帝フランツ＝ヨーゼフ1世のお気に入りだったそうで、それを真似てランチにウィーン市民もよく食べたとか図らずも由緒正しい昼食を経験した訳ですねありがたや…？そのまま重いお腹を引きずって今度こそモーツァルト博物館へ晩年彼は一般市民の約9倍の年収を得ていたにも関わらず、賭け事にのめり込んでお金の無心に方々奔走していたようですね…😅続いてリング内のベートーヴェン博物館へ少なくともヴァイオリン協奏曲はここで書かれたようです続いてこの旅初めてのコンサートへまずは楽友協会のブラームスホールでの優秀な若手奏者が出演する室内楽コンサート美しいホールにオーボエ、ヴィオラ、ピアノの響きが溶け合います…そして翌日は数年ぶりにハイドン＝ブラームス博物館に行こうと思っていたのですが…実はこの日あたりからお借りしていた家の排水が溜まり始めてしまって、キッチン、洗面台で流した水がシャワー室から溢れてきてしまったんです幸運なことにトイレの水は戻ってこなかったので、溢れた水をすくっては便器に流し、の繰り返し（すみません）日本に電話して謝り倒すも、すぐに何とかなる問題でもないし、今できるベストを尽くそうとあちこち歩いて「パイプユニッシュ」のような薬品や「スッポン」を買ってきて、必死に善処します…お借りした身分ですっかり迷惑をかけてしまいました🙇🏻というわけでこの日の始動は午後3時楽器屋さんに弓を取りに行き、ステファン大聖堂の中を初めて見学し、　現地在住の音楽家としばし歓談し、前日に続いて楽友協会へ　この日はウィーンフィル、ブロムシュテットで、ブラームスのヴァイオリン協奏曲をカヴァコスで、後半はニールセンの交響曲第5番、コンマスはシュトイデさんでした！今回は大奮発して前から4列目しっかり勉強させていただきます…！開演のベルが鳴り、チューニングがすむと、カヴァコスさんと係の方に伴われたブロムシュテットさんが登場し、壇上の椅子に着席その棒が下ろされた瞬間から、この会場でのウィーンフィルの音色に一気に引き込まれましたカヴァコスさんは以前の印象のようなギラギラ感が少なくなり、新たな境地を迎え始めているように見えました素晴らしい演奏でお客さまも大喜び後半のニールセンは自分にはお初の曲でしたが、まだ見ぬ北欧の雰囲気が感じられていいねぇ…なんて思っていたら結構エグいし…！シュトイデさん大活躍でした　ブロムシュテットさんは数年前に札幌でブルックナーを聴いて以来でしたが、やはり作品に対する愛情と真摯な姿勢が滲み出て聴き終わるととても清々しい気持ちになりますあと何回彼の実演に接する事ができますか…明くる日、ウィーン最終日です出発する時間ギリギリまで排水対策をして家を出ます立つ鳥少し跡を濁してしまいましたが、この家が無ければ多くの素晴らしい経験ができませんでした日本の家主さんに心から感謝ですさてこの日の午前中もコンサートウィーンフィルメンバーによる室内楽です全ての荷物を持ってウィーン国立歌劇場へクラリネット、ホルン、ピアノという編成で、グスタフ・イェンナー、フリードリヒ・ヴィルヘルム・フォイクト、カール・ライネッケの作品が演奏されました（ライネッケしか知らん😅）それぞれの作品の性格と3人のお人柄からか、ひたすら気持ちの良い音色土曜日の午前から幸福感で満たされました　細長ーいマーラー・ホール客席のすぐ横に美味しそうなケーキやお菓子が並んでいて、休憩時間になるとカフェが開店しますなかなか素敵ですねさぁウィーンはこれにて終了中央駅からブダペストに向かって移動します🚅ありがとう

  Apr 10, 2023

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  ウィーンでの5日間① ウィーン、ショプロン、フェルトゥード編　（3月21日〜22日）

  台北から飛び立ち、気づいただけでも中国、ネパール、インド、アゼルバイジャン、黒海辺りを通って、午前6時過ぎにウィーン・シュヴェヒャト空港に無事着陸 「歩き方」オーストリア編は無いので、まずインフォに行ってウィーンの大まかな地図と路線図をいただき宿泊地へ 実は今回の旅の一番のきっかけはこの宿 以前からある日本在住の音楽家の方が、「ウィーンの家借りっぱなしで全然行けてないんだけど、いつでも使っていいよ！」と仰っていて、たまたまこの時期にまとまった休みが取れそうだったので、奥方がコロナごろからその言語や料理、人的交流まで、絶賛激推し中のハンガリーとコンビネーションして行っちゃおう！と相成りました電車を乗り継いで着いた住居は、幹線道路から5分ほど歩いた閑静な住宅街にありました なにぶん歴史のある建物のためエレベーターなどは当然なく、、、3階まで20キロ近い旅行カバンを階段で一往復半😌    なんのこれしき、これぞ「ヨーロッパ」です 部屋に入ると多くの楽譜がご主人様の帰りを待っていました… 早く会えるといいね… そこから2年分のお掃除、洗濯をして、さらに散策も兼ねて近くのスーパーへ買い出し、どこでWiFiが繋がるかのチェック… 幸い天気も良く、日本と違う鳥のさえずりも楽しみながらの時差調整 家事がひと段落すると、ハイリゲンシュタットへベートーヴェンも住んだことがあるというホイリゲで昼から一杯やって、一度訪問した事のあるベートーヴェン博物館へ 中には入らず、職員さんにベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲について聞くと、あまり期待した答えは返ってきませんでしたが、「そういえばテンペストの第3楽章はこの家の前の通りを走る馬車のリズムから取られたんだよ」とのこと お金も払ってないのに貴重な情報をありがとうございます… その後ヤマ勘で乗った市電で街の中心まで行くことができ、シュテファン大聖堂にご挨拶して帰路につきます ところが家に入ると電気がつかない…よく見るとブレーカーが落ちてしまっていました 主電源を持ち上げてもすぐ下がる… ただ家主さんに連絡しようにも手段がない… というわけで10分ほど歩いて先程の散策で探し当てたWi-Fiの出ているdmという店の前に行き、メッセージを送るも、「あ、日本は深夜だった！」  幸い起きることは無かったようですがとんだ迷惑をかけたものです と、「日本のやり方はどうだろう？」と検索し、帰ってダメもとで試すと「点いたー🛋」 ま、こんなトラブルはほんの序章に過ぎなかったのですが…😏 おかげでよく眠れました 2日目は早速遠出  奥方激推しのハンガリーはショプロンへ向かいますウィーン・ハウプトバーンホフからInterCityに乗って、Wiener Neustadtでローカル線に乗り換えSopronに到着 奥方さまにとって、語学を学んでから初めてのハンガリーということで、目に入ってくる文字という文字が意味を持って見え、駅から街に向かう道すがら、嬉々として一語一語レクチャーしてくれますあまりショプロンに期待していなかった自分も徐々にテンションアップ…やがてたどり着いた広場では、地元出身で「最も偉大なハンガリー人」と名高いSzéchenyi István（セーチェニ イシュトヴァーン）の銅像がお出迎えそして「ブルゲンラント州の偉大なる息子」フランツ リストの足跡もこの街で追うことができましたこの地の「ご近所」アイゼンシュタット、フェルトゥードにあるエステルハージの宮殿に仕えていたハイドンも来たことがあるようですね「優れた作曲家（ヨーゼフ ハイドン）は、エステルハージ家の宮廷指揮者としてこの家に数回滞在しました」改めてヨーロッパはこのような文化的なレリーフがとても多いですね市庁舎と火の見塔お昼は地元のビール「ショプローニ」（実はハイネケン系らしい…）とハンガリーの伝統的なお魚スープ「ハラースレー」次の目的地フェルトゥードへ向かうべくバスターミナルへこの右に写っているかなり「クラシック」なバスが私たちを運んでくれましたしっかし多くの生徒やお年寄りを乗せているにも関わらず、車体をギシギシ言わせながら狭くてカーブの続く道を飛ばす飛ばす！かなり冷や汗モノでした💦それでも乗客は涼しい顔いろいろとスタンダードが違います…50分ほど走って運転手さんから、「エステルハーザはここだよ！」と教えてもらい下車ハンガリーの田舎のバスは、停留所の画面表示はおろか、アナウンスも無いので、あらかじめ運転手さんに頼んでおくのが1番です通りを挟んで宮殿の反対側でチケットを購入して、いよいよエステルハーザへ！エステルハージ侯が「どこの王族に見せても恥ずかしくない宮殿を」とベルサイユ宮殿も参考にしながら苦労して湿地帯に作らせた夏の離宮、通称「エステルハーザ」あの有名なハイドンの「告別」はここで書かれたそうですね見学はガイド付きのみこの日はあいにく「ハンガリー語のみ」とのことでしたが、この時間のゲストが我々だけだったこともあってか、ガイドのお姉さんが一生懸命ドイツ語で説明してくれて、たまに奥方が片言のハンガリー語で手助けして通じてしまう、という不思議な構図で進んでいきましたそれにしても美しいところでした！天使ちゃんたちもぴちぴちしてます2階に昇る道すがら、、、実はこの建物が第二次大戦中に旧ソ連軍の野戦病院として使われていた歴史があったということで、オリジナルの家具はそのほとんどが燃料として使われてしまったことこの壁の飛行機の落書きは、負傷して暇を持て余した兵士が描いたものだ　との説明を受けました…うーん…宮殿の裏も写真に収まらないほど広大な敷地！元々猟場だったようです宮殿内のチャペルなんでもまだこの広い宮殿のどこかにはエステルハージ家の末裔が住んでいるとかいつかここでも弾かせてほしいですねぇ…1時間15分ほどたっぷり説明してくれた素晴らしいガイドさんにお礼を言って宮殿を離れます一日中歩き回って疲れたので裏の広大な庭には廻らず、教えてもらったハイドンの棲家方面へ少し彷徨った末、開いた窓から聞こえてくる笛の音に導かれるようにして着いた建物が旧ハイドンの住居、現在は図書館だったり街の音楽教室のようでした何かハイドンの展示がないかと建物に入っていくと…あった！けど、鍵が閉まっている…図々しくも音楽教室に入って行って先生に何とか観ることができないかお伺いするも叶わず…また次回ですね…時差ボケと疲れで昇天なさった奥方を乗せたバスはまたショプロンへ戻り駅前にあるいつの間にか日本から無くなった「SPAR」でお買い物して、ウィーンに戻りました（いやぁ書き始めると細かくなっちゃって全然進まない…😅）

  Apr 9, 2023

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  台湾経由ウィーン行き（3月20日）

  直方でのコンサートを終えて、翌朝福岡空港国際線ターミナルへ6年ぶりの休暇で海外旅行です昨今の燃料費高騰のため、往路は台北での約10時間のトランジットを含めて移動に約24時間かかる中華航空を選択札幌から飛んでくる奥方さまとは台北の空港で待ち合わせですしかし10時間のトランジットで何をしよう…台湾へは2度来たことがあるものの、いずれもホームステイや団体旅行だったので、イマイチ街の様子がわかりません演奏会のドタバタの中でかろうじて「歩き方」は持ってきましたが…まぁ着いてから考えよう…乗り込んだ機内は福岡での観光帰りか、台湾の方で溢れかえっていましたしかし乗客、乗務員一人一人の声が大きい…！着陸時もまだ飛行機が駐機場に到着する前から立ち上がって頭上の荷物を取ろうとする人がいて、めっちゃ大声で叱られてるし…とっても大らかな空気感…空港に着いたら着いたで、乗り換えの10時間を街で過ごそうとパスポートチェックの列に並び始めると、韓国からの団体様御一行と遭遇団体そのものの人数が多いため、どうしてもいろいろなペースの方がいて、そこから遅れた何人かがグループに戻ろうとロープを跨ごうとする最初それを見ていた空港係員が「ハロー、ハロー」と優しく注意するも、それでも跨いで列に戻ってしまった方々に対して今度は「ヘイ‼️ヘイ‼️」とガチ怒りモード発動目的地に着く前から異文化のシャワーをたっぷりと浴びたところで無事出国インフォメーションに直行して事情を話し、10時間で出来ること、街への移動手段、いくらお金を替えればいいかを質問「だいたい移動して観て食べて買ってだいたい6000台湾ドルくらいかしらね」ということで一万三千円ほど両替します台北最初の目的地は故宮博物館「歩き方」もインフォの方も親戚のおばさんもイチオシでした台北の中心から赤いメトロに乗り換えて、士林でバスに乗り換えて…そういえば台北駅で買った地下鉄乗り放題チケットはバスは使えないらしく、小銭を払うことにたまたまその時はその額をちょうど持っていてブリキの箱に投げ入れましたが、その運転手さんが裸足でアクセルを踏んでいらっしゃったのは「アジア」っぽくて良かったなぁ😄乗車したバス…そしてついに目的地に到達…！蒸し蒸しした気候、日本では考えられないほどの声量で鳴く鳥たちの声を肌で感じながら圧倒的な敷地内を進んでいきます…ところが！何と月曜定休日…❗️😭😭😭おいおいおいーー、空港のインフォのお姉様ー、それならそうと教えて下さいよーーー😱😱😱というわけで、もと来た道を戻りますしかも帰りのバスでは小銭がなく、両替もできないという…困り果てた姿を見かねてか、「今いくらある？」と手持ちの小銭をあるだけ出して、足りない分は免除して頂きました🥲やっぱおおらか！っつか親切😍感謝の想いを胸に士林の駅に到着さて、これからどうしよう…超高層ビルの101は行ったことあるし、楽器持っての市場は少し怖いし…なんて迷っておりましたが、ふとインフォでもらったパンフレットの赤い地下鉄の士林の上を見ると支線があり、新北投、温泉地、とあるこれはこれまでの疲れを癒し、来るウィーンまでの14時間半のフライトに備えて、しっかり英気を養いつつ、ネタにしよう！と勇んで出掛けます北投からの支線には名物なのか、くまモンみたいな子が乗ってました…到着次第、インフォへ直行「水着が無くて安く入れる日帰り温泉」を聞いてみたらいくつか候補を教えてくれたので、とりあえず散歩しながら考えます歩いて行ける1番奥の地獄谷温泉は時間の関係で見れなかったものの、再び駅へ戻る道すがら、瀧の湯温泉というところを発見ここなら水着無しで行けそうだったので18時の再開まで少し待っていざ突入以前昭和天皇が皇太子だった時代にここにこられたという石碑がありましたまずシャワーで汚れを落として浴槽へ2種類ある浴槽の一つは42℃ほどもうひとつは46℃とかなり熱めですこちらは入っていると足あたりからビリビリしてきますサウナの要領で出たり入ったりを30分ほど続けていたらすっかり気持ちよくなりました！帰り際、「とても気持ちよかった！」と伝えたら、「次は楽器を持ってこないで下さいね！」そりゃそうだよね…😅その後、他にも多く残る日本統治時代の遺構を見て、空港へ戻り、何とか奥方さまと合流し、一路ウィーンへと飛び立ちました✈️

  Apr 5, 2023

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  骨髄バンクチャリティーコンサート・直方谷尾美術館室内楽定期演奏会②

  チャリティーコンサートの翌日は福岡に移動ピアニストでパリ在住の「あっこ」こと山本亜希子の御実家にて、5泊5日の日程で合宿練習しながらコンサートに備えます実は直方での企画は、2020年にベートーヴェン生誕250年を迎えた際、ベートーヴェンのソナタ10番を中心としたプログラムを組んでいましたが、あれからコロナで2回流れてしまい、2023年は往年の名チェリスト、パブロ・カザルスの没後50年ということで、彼の人生に焦点を当てた上で全く違うプログラムを組んでみましたその経緯については昨年11月の日記のかなり後半の方に書いた通りです…3月15日にはもう桜が開き始めていてとても驚きました16日にリハーサルをスタートさせ、17日にあっこの出身幼稚園で今回のプログラムの抜粋と小品を組み合わせたミニコンサートをさせて頂き、18日、19日とグッと濃密に仕上げていきますしかしそのリハーサルがとても勉強になりましたこちらは奥方さまの協力で、かなり前からこのプログラムで複数回本番を重ねてきてようやく見えてきたものがやっとこさある、という状態なのに、彼女はバッハ、グラナドスが初めてだったそうですが、そのコンサートに向けての集中力と吸収力とまとめていく能力がスゴい！逆に彼女からドビュッシーやグラナドスのようなラテン系の音楽で少し止まってしまう箇所が多いことを指摘されるなど、心の目が開かされることしきり！お互い心から愛してやまないブラームスは、書かれているアーティキュレーションについて細かくチェックするだけでなく、なぜそう書かれたか、何を欲されているのか、まで自分たちなりの解釈を深めていくことができました最初は高校からの同級生でありながらも国際コンクールやヨーロッパでのキャリアも豊富な彼女に多少の引け目を感じていましたが、とてもおおらかに包み込んでくれて、こちらも安心して自分自身を表現できるようになっていきましたそしていよいよ本番の日直方市に車で移動して、会場である谷尾美術館に到着住宅街にひっそりと佇む建物で、内部は大正時代からのアンティークなお部屋もありました会場内は余裕がなくて撮るのを忘れてしまいましたが、素晴らしい絵画に囲まれた横長のスペースの真ん中に舞台が置かれ、とても響く環境でしたしっかりゲネプロをしていざコンサート予想より多く、熱気のあるお客さまに囲まれたせいか、一曲目のグラナドスはかなり緊張しましたが、大学卒業直後にこのコンビで皇居内・桃華楽堂で演奏させて頂いたドビュッシーから少しずつ音楽が流れ始め、休憩後のトークからのバッハはかなり楽しめたし、何よりメインのブラームスは心のひだや呻き、嘆きまで表現できた気がしますアンコールとして大変僭越ながら演奏してしまったカザルスの「鳥の歌」に至るまで、決して広くは無い会場に来られた200人近いお客さまと濃密な時間を作り上げることができましたこれまでこの地で音楽を愛する多くの素晴らしい定期会員さんを「育ててこられた」主催者の渡辺伸治さんには本当に頭が下がる思いです茨城から来てくれた両親、「素晴らしかったです！今から熊本に帰ります！」と颯爽と車を走らせていった男性のほか多くのボランティアの方々、昨年末お世話になったムジカダルキの方々、そして何よりもこの期間中とても親切にして頂いた山本家のご両親に大変お世話になり、心から感謝します！打ち上げであっこが「私たちは作曲家が何を伝えたかったかを伝えたいという共通認識があり…」と言っていましたが、実際お互いにそんな話はしていないんですでも今回の期間を通じて、もちろんこれまでの共演を経て自然に感じ合い、それがお客さまに届いていたとすればそれは最高ですねまた数年後に一緒に演奏できる事を信じて、お互いにそれぞれの環境で高め合っていこうと思いますあっこ、本当にありがとう！そして多くの学びを頂いたカザルス、この演奏会に向けて長期間準備を手伝ってくれた奥方様に感謝！

  Apr 4, 2023

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• 骨髄バンクチャリティーコンサート・直方谷尾美術館室内楽定期演奏会①

  3月にはほぼ同じプログラムで２つのデュオリサイタルを経験しました11月初旬にキタラ小ホールで骨髄バンクの活動を支援するためのチャリティーコンサートの出演依頼があり、その1週間後に福岡県直方市で同じ編成でのコンサートが決まっていたので、プログラムも全く同じにしようと思ったのですが、年末年始のテレビで、昨年長い闘病生活の後に亡くなったアントニオ猪木のその生涯を賭して挑戦し続ける生き様を観ていてふと「閃き」を感じ、さらに販促の段階でいつもお世話になっている方のお子さんも来るということで「これはエンタメも入れないと！」と勝手に盛り上がり、福岡のグラナドス・ドビュッシー・バッハ・ブラームスの中のグラナドスが何故かサラサーテの「カルメン幻想曲」となりました…（↑ワケわかんないでしょ？）しかしこれが苦しみの始まりでして…この曲は学生時代にコンクールの予選を通ったことがあったので丁寧に練習すれば弾ける気になっていたのですが、ドイツから帰ってきてすぐに、ある方のパーティーで弾いてズタボロになって以来、トラウマの一つになっていましたそして今回も暗譜はおろか、なかなか体に入ってこない…2月にあった温泉での「練習本番」でもまだ気持ち良くいきません録音しながら、奥方さまのお知恵も借りながら、準備を進めますしかし「妄想」は時として「暴走」を呼ぶもので、本番前日にカルメンのオペラを観ていたところ、最後の「ジプシーの歌」がオリジナルよりもワンフレーズ足りないことに物足りなさを感じ、急遽サラサーテに無い「差し込み」を入れるという決定を下してしまいました…アホやね…さて本番の日…ゲネプロでは予想通りというか、新しい「差し込み」のせいでその前の難しい箇所が犠牲になって、もう半分パニックですそれでも一度決めたことだし、奥方さまにもピアノの譜面を付け足してもらったので、ハラをくくります…そしてコンサート…この日は「オモテ」の大ホールが完売だったし、非常に集客が危ぶまれましたが、皆様のご協力のお陰で200人を超えるお客さまに来ていただきました心から御礼申し上げます！バッハ→ブラームス→ドビュッシー→カルメンの順に、曲間でお話を挟みながら進めていきました前半、特にブラームスは心から作品に入って弾くことができました後半になり、何故かドビュッシーの時点でカルメンが頭をチラつき始め…カルメンでは…ご想像にお任せします…！終演後挨拶に出ると、知り合いの方々を中心に多くの喜びの声を頂き、主催者の方々からも労いの言葉をかけて頂きひと安心そして骨髄バンクの活動に参加できたこと、その内容を知ることができたことが何よりの喜びです打ち上げも久しぶりに楽しかったかなぁ！皆様本当にありがとうございました！次回は福岡編です

  Apr 3, 2023

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  ハイドン 朝・昼・晩

  2月もいろいろありました札響東京公演に伴って久々に同級生と会ったり…実家にいるもう19歳の猫、カイの介くんに癒してもらったり…その後札幌に戻って、ハイドン、モーツァルトの「フィガロの結婚」と続きましたその中で久しぶりに頑張ったハイドンについて記録しておこうと思います今回演奏した交響曲第6番「朝」、第7番「昼」、第8番「晩」とは「初めまして」の関係でしたが、年末頃に「この曲はヴァイオリンのソロだらけだよ」と団員さんから情報を得て譜面を開いてみると、まぁお見事！ヴァイオリン協奏曲？コンチェルト・グロッソ？レチタティーヴォ？オペラ？チェロと2人でカデンツ？と大目立ちそれどころか全ての楽器、その当時そこまで多くなかったであろう2ndヴァイオリンやヴィオラ、コントラバスにさえソロが充てられていました！それもその筈、ハイドンはエステルハージの宮廷副学長に就任するにあたり、その宮廷楽団一人ひとりの素晴らしい能力を雇い主であるパウル・アントン侯に再確認してもらうため、そして団員さんとの信頼度を高まるためにそのようにした、という説もあるとか例によっていろいろ調べてみると、まず「朝」・「昼」・「晩」はハイドンのものではなく、ご主人様からの「お題」だったようですね…他にも様々な情報があるなか、自分にとって新鮮だったのが、「晩」の第1楽章はグルックの「馬鹿騒ぎ」というオペラの中から「私はあまりタバコが好きではなかった」というアリアのメロディをそのまま使用したというもので、そのきっかけは宮廷の料理人が鼻歌として歌っていた、すなわちそのメロディは社会の底辺にまで広まっていたそうです「馬鹿騒ぎ」50ページくらいからかなそういえばサン=サーンスの「動物の謝肉祭」にも「タバコネタ」が出てきてたな…オーストリアの決して裕福でない家庭に生まれたこと、家族のもとを離れてウィーン少年合唱団にいたこと、悪戯好きだったこと、変声期を迎えて突然社会に放り出され不遇の時期を過ごしたことなど、エステルハージ家に仕えるまでの彼の人生を知れたことも良かった以前ウィーンやバーデン、アイゼンシュタットのハイドンゆかりの場所をまわったこともありましたが、また少しお近づきになれたかな…その時の日記本番も小編成ならではの緊張感と音楽的対話を楽しみながら思い出に残るものとなりました果たして生きている間に100曲以上ある彼の交響曲をあとどのくらい演奏する機会があるんでしょうね…またの出会いに想いを馳せながら…

  Apr 2, 2023

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  まさきさん

  　まだまだその辺りにいそうな正樹さん入団以来、常に支えて下さり、心から感謝しますたまに遊びに来てくださいどうぞ安らかに…

  Apr 1, 2023

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  雪かき、譜読み、豚スネ肉🍖

  毎日寒いですね❄️ベッドから出るのが辛い…😅それでも強引に身を起こすと、まずカーテンを開けて雪の積もり具合を確認し、必要であれば雪かきへ常にペチカの前に置いてある雪かきブーツを履いていざ出陣玄関の吹き溜りを竹箒で道路へ掃き出して、ママさんダンプで隣の雪山へ今朝は−8℃だったようですが、たまたま同じタイミングで出てきたご近所さんと作業していると、寒さもそれほど感じず、あっという間に時間が過ぎていきます　家の前が終わると、次は裏の小さな庭へまず鳥ちゃんスペースのベランダをキレイにして、松に積もった雪を払い落として、ようやく完了今日はそれほど雪も多くなく20分ほどで終わりましたシャワーで汗を流して、朝食を作って、朝ヨガをして、ヴァイオリンにご挨拶昨日まではフィガロのリハーサル、今日からは日演練の譜読みでメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、マスネの「ル・シッド」、グラズノフのサックス協奏曲、イベールのフルート協奏曲、サン=サーンスのピアノ協奏曲第2番マスネ、グラズノフ、サン=サーンスはお初ですグラズノフは譜面が手書きで読みにくい…マスネは音符がなかなか体に入ってこない…イベールは何回やっても難しい…明日以降の自分に期待して、お買い物へ車の温度計は−11℃！うへぇ、朝より凍れてるよ❗️帰宅して昨日のスネ肉とその煮汁の中にジャガイモ、にんじん、セロリ、ザウアークラウト、マカロニをぶち込んで、雑多ポトフの完成😎ちょいとスープが重かったけど奥方が狂喜していたのでヨシとします🪴さぁ、明日は残りの協奏曲の譜読みとカルメンの練習だぁ💃大寒波を吹っ飛ばせー🌬☃️

  Jan 24, 2023

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  アイスバイン🐷🍴

  コープでのお買い物中に目が合った豚のスネ肉その場で調理の可能性を検索して、思い切って購入帰宅後すぐに水洗いして冷蔵庫へ3時間程で取り出し、ニンニク、タマネギ、セロリ、様々なスパイス等をソミュール液に漬けて、再び冷蔵庫で安置以後毎日揉み込んで…仕事がひと段落する23日に合わせて、前日の夜に袋から取り出し、水洗いして塩分を落とし、3時間ほど真水に放置してさらに塩分を抜き、いよいよ2時間ほどとろ火にかけます今朝もやはり2時間ほど鍋の中で温まってもらい…仕事から帰って肉を味見してみると「おー、ウマイ❗️」様々な食べ方の可能性がありましたが、まずは純粋にアイスバインとして頂くことに🍖いやぁ、我ながらなかなかのクオリティ😆お肉はお箸でもほぐせるほどホロホロ、トロトロ！奥方も「こりゃレストランの味じゃ！絶品じゃの！」とのこと☺️実は今日1月23日は、今から15年前に初めてドイツのオーケストラに受かって、一年半にも及んだ浪人生活から脱却し、晴れてドイツのヴィザを取得する事となった、個人的な記念日なのですこの15年で自分は成長できているんだろうか？あと15年後は59歳…まぁいいや残った肉で、明日はポトフかな…そして大寒波を乗り越えよう！

  Jan 23, 2023

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  ゆるりと…

  2023年はとても緩やかにスタートしています…ちなみに今年の「たなくじ」は…だそうなどうなりますかねー😌お正月もゆったりのんびり🎍あんまりまったりし過ぎて調子が狂いそうだったので、天気の良い日に外出することに目的地は初めての滝野スノーワールド⛄️自宅から車で20分くらいのところです到着してまずは雪中散歩　インフォメーションで無料の双眼鏡をお借りする際、「この時間はシマエナガが見れますよ」とのこと🐤期待を胸に、氷瀑となっている厚別（あしりべつ）の滝を目指して出発します🥾いくら天気が良いと言っても気温は−6℃正月三が日をほぼコタツの中で過ごしていた我々にはチト厳しい寒さ🌬すぐにハナが垂れてきます🤧15分ほど歩くと…　出たー❗️全てカチンコチン…🧊なかなかダイナミックな世界ですな…インフォメーションへ戻る道すがら、何度か鳥の声を耳にしましたが、結局シマエナガちゃんには会えず…次回へ持ち越しとなりましたところでこのスノーワールドではソリもできるらしく、早速コースへそこにはチューブタイプのソリがいくつか置いてあり、誰でも自由に滑ることができるようになっていました子どもたちが威勢よく次から次へと滑り降りていく中、何やら自重している奥方さまどうやらシティーでお育ちの彼女はこれまでソリもスキーもご経験が無いとのこと軽くレクチャーして、半ば強引に背中を押してあげました😎とぉ〜くの方からポーズを送って下さるあたり、どうやらご満悦なご様子😁真冬の冷たくも美味しい空気を堪能しました次はいつ行けるかな？ところで今晩のお買い物で肉コーナーに差し掛かった際、ある商品と目が合いました豚のスネ肉🍖牛のスネ肉はグヤーシュ等で調理したことがありますが、豚のそれはその存在すら意識した事がありませんでしたその場でレシピを検索して購入決定新たな世界に飛び込みます先程下準備も完了して…出来上がったらまた報告しますね🧑‍🍳

  Jan 15, 2023

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  動物たちの夜曲（セレナーデ）

  新年明けの1月5日キタラ小ホールにて動物たちの夜曲（セレナーデ）と題した音楽劇が催されましたこれは「JAPAN LIVE YELL project」ーコロナ禍から立ち直るべく、文化庁の支援のもと、日本全国の音楽、演劇、ダンスパフォーマンス等の文化活動を応援するプロジェクトーの一環として行われ、札響としては3回目の参加今回の企画は、サン=サーンス作曲の「動物の謝肉祭」をベースに、札幌座の斎藤歩さんが脚本、演出、進行を手掛け、あの「我らがリーダー」森崎博之さんと、ラジオやテレビで変幻自在に幅広い才能をお茶の間に届け続けて30年以上という小橋亜樹さんがお客さまに語りかけ、曲の合間に円山動物園の本物の飼育員である野村友美さんが、実際の動物についての解説を入れてくださるというバラエティに富んだものさらに演奏中には、アートで子どもの療育をサポートする児童デイサービス「ペングアート」の児童たちが、夜の動物園を見学して描いた、様々な動物の絵が舞台を彩りました初リハーサルは12月中旬音楽のリハーサルもそこそこに、いきなり台本と合わせて進行の確認斎藤さんの脚本とサン=サーンスが書いたオリジナルの動物の違いに多少戸惑いながらも、スタッフ全員でイメージを共有しますその後大晦日まで諸々の演奏会があり、ようやく曲についてのお勉強が出来たのが新年明け子供の頃から慣れ親しんできた作品ではありますが、実は背景については考えた事がありませんでした例えば、、、この曲に「動物学的大幻想曲」という副題がついていたんだ！だから「ピアニスト」とか「耳の長い登場人物」とかでてきたのね！「化石」は自作の「死の舞踏」よりも、古くからあるフランス民謡（しかもあの短いフレーズの中に何曲も入っていた！）の方が多くの人々に知れ渡っている、という自虐ネタである、という説そして評論家を皮肉ったと言われる、「耳の長い登場人物」＝ロバの鳴き声をYouTubeで聞いてみたら、ホントにあんな感じだった！そしてあんなに難しく外しやすい音を書いているのは、評論家、あるいはサン=サーンスからの挑戦状なのか…と、これは完全に自分の至らなさから来る解釈ですが…😅なんだかんだ色々とイマジネーションも膨らませ…これでようやく土俵に上がれます…さてさて本番前日のセッションでは、まず出来る限り丁寧に音楽のリハーサルをした後に、演者さんが加わって進行の確認斎藤さんの脚本にも若干の手直しがあり…そして翌5日も午前中にゲネプロで最終チェックをして、いざ本番いやしかし、森崎さん、小橋さん、斎藤さんはホントに面白い！リハーサル、ゲネプロ、本番を含めて計5回通しましたが、台本の部分はもちろんのこと、アドリブトークが天才的！何度腹を抱えて笑ったことか🤣しかも語りに入れば、しっかりとその世界に連れて行ってくれますリハーサル中も常に明るい雰囲気を醸し出して下さるし、改めて人としての器の大きさに脱帽です😌飼育員の野村さんのお話も勉強になったし、ペングアートも素敵だったし…そして素晴らしいと言えば、今回の演奏陣こちらからのアイデアを次々と実現して下さったピアニストのお二人や、急な代役だったにも関わらずナターリャ・グートマンばりのいぶし銀の「白鳥」を聴かせてくれた武田芽衣さんを始めとするオケの皆さま、最高でした！お客さまにもとても喜ばれた様子様々な分野の力が結集された今回の企画、また機会があったら参加させて頂きたいものですありがたや、ありがたや😌

  Jan 12, 2023

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  ティト〜グランディ〜77プロジェクト〜年末まで

  皆さま、あけましておめでとうございます🎍今年も個人的な備忘録と心の整理のために細々と記していきますどうぞこれまで同様、見て見ぬふりをお願いします…さて昨年末は有難いことにとても充実した期間を過ごすことができました（あ、今回のは長編ですよ…😅）まず11月、遠軽町で公演がありましたオケリハ1コマ半でドヴォルザークの弦楽セレナーデを準備しなければならない、というなかなか厳しい日程でしたちなみにドイツ在住の妹によると、遠軽公演と全く同じ日に当地プフォルツハイムの室内オーケストラに指揮者の広上さんが客演したそうで、ホームページを開いてみたら、やはりドヴォルザークの弦セレが演奏された模様、その奇妙なつながりと偶然に驚いてしまいました遠軽町は以前チラシ行脚の時に、道の駅の職員さんに大変親切にして頂いたこともあって、ある種の思い入れを持って会場に向かいましたが、駐車場にとめるやいなや、地元のマダムから、「今日チケット取れなかったんだけど、11月末の定期を聴きに行くから楽しみにしてまーす」と声をかけられて、とても嬉しかったですね…とても美しい遠軽町芸術文化交流プラザのホール続いて北海道二期会さんとのオペラ、モーツァルト作曲の「皇帝ティトの慈悲」今回はダブルキャストで2日連続公演という形でしたが、まだまだ流行り病の脅威が収まらず、多くのソリストが罹ってしまい、最終的に罹らなかったキャストさんが２日連続で役をこなすという、通常ではなかなかあり得ないであろう状況での本番となりましたある責任者の方も、「せっかくダブルキャスト分の衣装を用意したのに…」と嘆いておられましたが…ただその切迫感がいい緊張感を生み出したのか、2日間ともリハーサルからの流れで1番素晴らしい演奏になっていたように思いますまた指揮者の園田隆一郎さんがとても素晴らしくまとめて下さり、ピット内でほぼ立ったままチェンバロを前に弾き振り、レチタティーヴォの合いの手もこれまた絶妙と、イタリアを始め、世界各地で積んでこられた経験を遺憾なく発揮されていました！また共演させて頂きたいですね！個人的には、スコアと歌詞を読んでいく中、No.18において、裏切ってしまった元親友のティトに呼び出された際のセストのセリフ、「体に汗がにじんでくる…」の際の両ヴァイオリンパートの音形がまさに脂汗…という部分を発見して以来、そこを弾くのが密かな楽しみでしたやっぱりオペラはやり甲斐があります続いて今シーズン札響定期の目玉の一つとも言える、指揮者にエリアス・グランディさん、ソリストに「あの」ヴィクトリア・ムローヴァさんを迎えた11月定期グランディさんは数年前にオペラ「カルメン」で初めてご一緒させて頂いて以来、ずっと再演を望んでいた方でしたし、ムローヴァさんは言わずもがな、幼少期から世界的ソリストのお一人として認識していた方でしたから、とてもテンションが上がりました今回彼女が演奏して下さったのが、ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第一番これまで「大マエストロ」樫本大進や、フランク・ペーター・ツィンマーマンさんで複数回実演に接し、とても思い入れのある曲ですさらにYouTubeにはムローヴァさんご自身がパーヴォ・ヤルヴィさんと10年前にドイツカンマーフィルで共演された際のインタビューと演奏があり、実際今回どのような音楽になるのか、とても楽しみにしていましたリハーサルでお見かけした彼女の最初の印象は、「腰の位置が高い、もの静か、骨が丈夫そう」そしてその紡ぎ出される音楽からは、彼女のこれまでの人生の歩みが朴訥と語られてくるようで、こちらはただただ耳を傾けたくなってしまいますいくつかやり取りをしていく中で、ボウイングのアイデアを頂いたり、こちらからアンサンブルの手助けをお願いしたり…全編に亘って緊張感のある作品ですが、だんだんお互いに心が通っていくのが感じられましたある休憩時間に彼女から「カウンターがあって、職人さんの手から直接ネタを頂けるような、札幌で一番美味しいお鮨屋さんを教えて」と尋ねられたので、以前大進先生やインキネンもお連れした店を紹介しました彼女はその店をいたく気に入ってくれたようで、「本当に最高だったわ、ありがとう！やっぱりその土地の美味しいものは、その土地に住んでいる人に聞くに限るわ」なんとその次の日も、今度は一人で食べに行かれたそうです…！喜んで頂けて良かったﾅ…その他の演目は、ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」より「前奏曲と愛の死」「トリスタン」と言えば、ヘアフォルトのオケが経営危機に陥っている時に命懸けで演奏して、その公演がドイツのオペラ雑誌や全国紙で高く評価され、お金を出し渋っていた自治体から再びご支援頂けることになったという、涙無しには語れない「因縁」の作品その時の日記ドビュッシーの「海」と合わせて、このプログラムの後半に据えられましたが、グランディさんの指揮の下、久しぶりに心を解放して音楽することができました！今回彼と話していて一番印象に残った話が、「結局演奏はその人の心が表れる」ということ仕事でどんなに疲れていても、何度も弾いて辟易としてしまっている作品でも、とにかく心の持ちようでガラッと変わるいみじくも年末にご一緒した指揮者の広上さんも同じことを仰っていました頭では理解している事柄なんですけどね…ムローヴァさんのショスタコーヴィチも素晴らしかったなぁ…オーケストラもゲネプロまで苦戦していたところが、2回の本番でことごとくハマり、いい緊張感と喜びの中で音楽を味わうことができたかな２日目の本番は何と彼女のバースデー🎂カーテンコール時、グランディさんが彼女に花束を手渡すサプライズ💐舞台上はとてつもなく幸せな空間となりましたムローヴァさんもグランディさんも今回のコンサートをとても喜んで下さっていたようだし、ぜひまたご一緒できたら嬉しいですね…コンサートから一夜明けて、久しぶりに上京✈️12月4日に中学2年生からお世話になっている我が師匠、和波先生のコンサートが紀尾井ホールで行われました今回の企画は、和波先生の喜寿、77歳にちなんで、ブラームスのヴァイオリン協奏曲作品77をメインに、ヴィヴァルディの4台のヴァイオリンのための協奏曲と、ベートーヴェンの２つのロマンスを演奏しよう、というもの指揮に松本宗利音さん、ヴィヴァルディのソリストとして、玉井菜採さん、古澤香理さん、たぢお、オーケストラはこれまで和波先生に関わりがある方を中心に集められました翌日にまずはヴィヴァルディのリハーサル和波先生、ソロでは初めてご一緒させて頂く玉井さん、そして和波門下の最終兵器であり、数年前からベルリンに留学中の古澤さんという素晴らしすぎる皆様と共に、楽しくも緊張感のある時間古澤さんの「装飾を入れてみてもいいですか？」の一言を合図に音楽の立体感が増していきます…こちらはついて行くのがやっとでしたよ…😮‍💨1日挟んで、12月1日からオーケストラのリハがスタート大久保のスタジオで、懐かしいメンバーと旧交を温めつつ、初めましての管打楽器の皆さまにご挨拶和波先生を中心に、松本さん、メンバーの皆さんと意見を交換しながらの音楽作りこちらはベートーヴェン、ブラームスのコンマスとして、そしてオケメンバーの誰よりも各奏者と繋がりがあることを活かして、とにかく雰囲気作りを大切にしながら進めていきました3日間、10時から16時頃までみっちりとアンサンブルその間和波先生はほとんど座ることなく、美しいソロを奏でつつ、オケにも指示を出します控えめに言っても驚異的な77歳！玉井さんや佐份利さん他、諸先輩方のお力添えもとても頼もしく、とても良い状態で本番の日を迎えましたその朝、、、10時15分からのゲネプロに備えて7時20分頃に家を出ようとしたその瞬間、和波先生からお電話が…「コロナじゃありませんように！」と念じながら電話を取ると、「昨日の録音を聴いたらココとココとココが気に入らなくて…」「先生、いま家を出るところなので後でお願いします！」自分も毎回録音して聴いていたのですが、チェックが甘かったか…そこからバス、電車の中でもう一度聴き直しますそして秋葉原の改札を出ようとした時、「Suicaが無い！」改札は入れたので、恐らく出発した駅構内か乗り込んだ電車内で、Suicaと同じポケットに入っていた、普段録音機材としても使用しているiPhoneを取り出す時に落ちたのでしょう事情を説明して、出発した駅に問い合わせてもらうと、あっさり「ありましたよ」いやはや、、、記名式だったのが功を奏したのか、まだまだ世の中捨てたもんじゃありませんな…その後なんとか紀尾井ホールに到着し、リハが始まる1分前まで打ち合わせをし、久しぶりの紀尾井ホールの響きを玉井さん、和波先生にアドバイス頂きながら自分なりに調整し、録音を聴いて最終チェックし、いよいよ本番です最初のヴィヴァルディは前日の夜に「決めたアドリブ」を駆使して楽しく演奏し、ロマンスは和波先生をサポートしつつも典雅な音楽を追求し、ブラームスは精魂込めて弾きました！高校生の時に和波先生のブラームスのコンチェルトを聴いて、心から「和波先生に師事することができて本当に良かった！」と思いましたが、今この日のことを思い出すと「あの和波先生とこんなに素晴らしい方々と一緒の舞台で演奏できたことは何と幸せなことだろう！」という気持ちで一杯になります今回はサポート役に回った奥様の土屋美寧子先生、ライブラリアンを務めて下さった川津さん、アマティの方々、ステマネのいがりさん、あんざいさん、全てのスタッフの力が結集した生涯忘れ得ないコンサートになりましたこのコンサートには美智子上皇后も来られ、花を添えて下さいました…その後3日間、サッカーW杯クロアチア戦翌日に、まずクロアチア料理店、そしてハンガリーレストランをはしごするなど、久しぶりのお江戸を堪能し、札幌に戻ってから、またしてもSuicaを失くしたことに気付き、羽田空港でまたしても発見されるなど、ドタバタが続き、札響正指揮者の「川瀬さん祭り」コンサート3連チャンでは、hitaru定期での吉松隆さん作曲のサイバーバード協奏曲に心打たれ、続く岩見沢のコンサートでは相変わらずドヴォルザークの「謝肉祭」の数小節のソロに打ちのめされ、それでもめげずにキタラでのコンサートでは久しぶりにくるみ割り序曲がハマり、まずひと息中1日あって、今度はキタラのクリスマスコンサート指揮者に初めましての三ツ橋敬子さんをお迎えし、ソプラノの伊藤晴さん、テノールの城宏憲さんとイタリアをテーマにしたプログラムオペラ「マノン・レスコー」や「ラ・ボエーム」の世界を苦しみながらも堪能しました「ガブリエルのオーボエ」を吹いた関さんも素晴らしかったなぁ！やっぱり同僚の活躍は嬉しいですさてその翌日は広上さん、そしてソリストに石川祐支さんを迎えてのリハーサル「ベト7」をメインに、ハイドンのチェロ協奏曲第一番です翌日からの本番は、道南の七飯町と江差町祐支さん、本当に素晴らしかった！特に第2楽章はオペラアリアかのように、音楽が溢れ出ていました！やはり彼は札響の大黒柱です…七飯町のコンサートの後は昨年の夏から函館勤務となったF井カメラマンのお宅でサシ呑み会🍶束の間の心の休息でした🪴そうそう、江差町に一晩泊まってからの帰り道、道央自動車道を車で走っていたのですが、長万部IC辺りはその直前まで荒天だったせいか、普段制限速度が70キロのところが50キロだったんですよ「は？なんで？」と思いつつも、そのくらいのスピードで走行中、300メートルほど後方に1台の乗用車とパトカーがバックミラーに映ったんですよね「おー、きたきた」と思いながら、変わらずゆっくり走っていたのですが、その2台が静狩PAに入っていったんですよ「ふーん」と思いながらも、しばらく同じペースで進み、坂を上り切って降り始めた次の瞬間、パトカーがサイレンこそ鳴らさないものの、パトランプを爛々と輝かせながら猛スピードで追いかけてきて、自分の後ろにピタッとつきました一瞬怯んでアクセルをさらに踏み込みそうになるも、何とか自重…数秒ほどの間があってから、また猛スピードで追い抜いて行きました…🚔あぶねーあぶねー…っつか何という卑劣な手口なんでしょうか…😤数分後、前方で他の獲物を捕まえたらしく、見張りの警官が立っていましたが、さすがに彼らを睨まずにはいられませんでしたよ…☹️さぁ、年の最後はジルベスターコンサート🎻指揮者に現田さん、ソリストにヴァイオリンの堀内優里さん、ヴォーカルのRihwaさん、ギターの押尾コータローさんをお迎えしましたいつもお世話になっている直江香世子さんの素晴らしい編曲もあり、多少の事故が発生しながらも、大晦日らしい楽しいコンサートとなりました！毎年気分が沈みがちな年末年始は、例年よりも日照率が高いせいか、これまでのところ順調に過ごしております新年早々行われたサン=サーンスの「動物の謝肉祭」についてはまた後日書きますそれでは本年もどうぞよろしくお願い致します

  Jan 6, 2023

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  大阪・京都、シフ、豊浦、ニセコ、北広島…

  元気です生きてます今回も自分の備忘録として10月末から振り返ります（すなわち長いです👻）✈️✈️✈️✈️✈️以前住んでいたドイツ・ヘアフォルトには、当時11人しか日本人がおらず、ある3人家族のお母さんが帰国して数年前から大阪の音楽高校で教師を始めたそうで、ミニコンサートと合奏指導をお願いできないか、という嬉しいお話を頂き、奥方と1泊2日で行ってきました千歳から伊丹に飛び、一旦ホテルに入ってからランチタイムホテルから近いところでグーグルマップで検索していると、やたらとお勧めしてきたのが、「きっちんもとや」まさしく「大人の学食」価格！美味しかったし、サービスも良くて本当に大満足でした…！しかし完全に携帯の「アルゴリズム」に嗜好がバレてるのもいかがなものかと…😅さて、いよいよ高校へ向かい、若干響きの難しい会場でリハーサルをして、いざ本番ブラームスの3番のソナタとバルトークのルーマニア民俗舞曲を演奏して、休憩を挟んでから、生徒の皆さまとモーツァルトのディヴェルティメントの第１楽章を一緒に弾きました50分という短い時間でしたが、こちらからの指示を素直に受け取り、最後に途中から通した時にはだいぶ変わってくれたように思いますありがとうございましたその夜はドイツでマイスターの資格を取って、大阪で自身のホルン工房を開いているご主人と、先程高校でお世話になった奥さまと合流話していると、そこがヘアフォルトか大阪かわからなくなってきますとても楽しい時間でした！その翌日は夜の帰札便まで観光奥方のたっての希望で京都を巡りましたまずは龍安寺これは細川護熙さんが寄進なさった襖だそうで…これはかの徳川光圀公が寄進という「つくばい」（手水鉢）のコピー「吾唯足知」好きな言葉の一つです続いてこのかわらしい電車に乗って嵐山へ向かった先は天龍寺こちらも龍安寺と同じく庭園の美しいお寺です　有名な竹林を散策…このあと以前テレビで観た、その職員さんたちの熱き思いで存続しているという嵯峨野観光鉄道に乗るべく、トロッコ嵯峨駅へその出発時間を待つ間、20年以上ぶりの電車でGO‼︎.以前のものとマスコン操作が違うとは言え、だいぶ腕が錆びついてました😌さて、入線してきた嵯峨野号ゆったりと走るトロッコ列車は嵐山を過ぎるとトンネルに入ります窓が開放されているので空気がヒンヤリします最終的にはほぼ満席状態タヌキが迎えてくれたり保津峡下りの舟と行き違ったりしながら最後はガイドさんの「生歌サービス」を堪能し終着のトロッコ亀岡駅に到着これで今回の「観光リスト」はコンプリート京都市内に戻って彩り豊かな「おばんざい」を頂き、大阪市内まで戻って旅行割のチケットでショッピングして、伊丹空港でしっかり551の肉まんとたこ焼きを堪能して北海道へ戻りましたしかし支笏湖経由で戻ったその道すがら、何頭の鹿に出会ったことか！🦌🦌🦌🦌🦌🦌🦌🦌🦌自宅から5分のところで立派なツノの生えた鹿に突っ込まれた時はどうしようかと思いましたよ😮‍💨🎹🎹🎹🎹🎹続いてキタラで行われた世界的ピアニスト、アンドラーシュ・シフのコンサートについて…事前にプログラムが何も発表されず、バッハ、ハイドン、モーツァルト、シューベルト辺りが弾かれるかもしれないという情報のみそれでも「何が聴きたい」ではなく「シフが聴きたい！」ということで会場は満席ホールが暗転すると、出てきたのはシフだけでなく奥様でヴァイオリニストの塩川悠子さん彼女がシフの背中越しにポツンと設置された椅子に腰掛けると、まずバッハのゴールドベルクのアリアからスタート繊細で優しい音色！それ以降一曲毎にシフが奥様の通訳で解説してくれましたバッハとモーツァルトは神の域まで達した作曲家である調性には色があり、ト長調は青、ロ短調は白黒、死の色だと思っているコンサートの始まる1時間半前までオケのリハーサルだったので少しうつらうつらしながらも素晴らしい世界に浸ります結局前半だけで1時間45分！それでも彼はクールにそれぞれの作品を見事に弾き分けていらっしゃいました！後半はハイドンで始まりましたが、自分は「ハイドンを世界一の作曲家に推したい」代表である、とのことベートーヴェンの最後のピアノ作品にして、一番美しい作品と言って演奏されたのが、11のバガテル op.119そして最後にベートーヴェンのピアノソナタ 変イ長調 op.110何回か聴いたことのあったこの作品も、事前の彼の解説と明晰な演奏のおかげで、線で感じることができましたその音色の多彩なこと！最後は前半の時点で既に「今日は弾かない！」と宣言していたアンコールとしてバッハまでサービスして下さり、3時間越えのコンサートに心から満たされきって帰路につきましたしかしグランドピアノの突き上げ棒の先に付いていた部品は何だったんだろう…？🌟🌟🌟🌟🌟その翌日は豊浦町でのコンサートオールモーツァルトプログラムです10月はトコトンtazy_trainということで、車ではなく電車で移動到着駅は無人駅でしたドン・ジョヴァンニ序曲、音楽の冗談、そして39番の交響曲音楽の冗談は初めてでした長いソロもあって楽しかったけど、もう少し冗談の部分を強調できれば良かったかな…😌帰札は廃線前に乗れるうちに乗っておこうと、初の「山線」経由🛤洞爺駅から長万部まで移動し、そこからいざ出発乗客は自分を含めてたった5名それも二股でひとり降り、熱郛でふたり降り、ニセコでひとり降り…ついにひとりきりかと思いきや、そこから小樽までは7人くらいになっていきました…しかし当然ながら車窓は何も見え〜ず…ひたすら読書してました😅🎻🎻🎻🎻🎻11月5日には奥方とニセコの有島記念館でコンサートをさせていただきましたプログラムは、バッハ、ブラームスの他に、グラナドス、ドビュッシーのソナタでしたこれは来年福岡で同級生のあっこと弾くものでもあり、少しでも曲に親しんでおこうと、奥方に協力してもらいました実は2023年は偉大なチェリストであったパブロ・カザルスの没後50年ということで、福岡の主催者さんの方から、彼に因んだプログラムを組んでほしい、とのことで、とにかくカザルスについての本を読みまくり、彼が世に広めたチェロ組曲にちなんでバッハを、「最も偉大な作曲家のひとり」というブラームスを、彼と共演経験もあり「彼は我々のシューベルト、我々の偉大な詩人だ」とまで言わしめたグラナドスを、そしてカザルスが演奏拒否したために起こった騒動の中で出会ったというドビュッシーを選びましたしかし準備が楽しかったドビュッシーでは初演したガストン・プーレの息子であるジェラール・プーレさんが校訂した譜面や、青柳いづみこさんの執筆を参考にしながら、以前シエナで受けたトリオ・デ・トリエステのレッスンを思い出したり、グラナドスやドビュッシーが自身の作品をピアノで弾いている録音を聴いたりしてイメージを膨らませたり…しかし今回のバッハ以外の作曲家とカザルスの生きていた時代が被っているということは、実に興味深いことでした！ブラームス 1833〜1897ドビュッシー 1862〜1918グラナドス 1867〜1916カザルス 1876〜1973「カザルスとの対話」はそういった意味でも貴重な証言がたくさん出てきて、とても良い本です✨いろいろ調べていくうちに、行き当たったひとつの事実戦争に翻弄されるということドビュッシーは、第一次大戦下の厳しい状況の中で炭火を求めて彷徨い歩き、その炭屋さんに「燃える炭火に照らされた夕べ」という曲を贈って何とか炭火を調達した、とかグラナドスはアメリカから帰国する直行便を変更して、乗っていた船がドイツの潜水艦の魚雷攻撃で亡くなってしまった、とかカザルスはすでに国際的な音楽家であった時点で、各国の政府がフランコ政権を容認したということで、演奏活動を停止してしまった、とかその後、国連で鳥の歌を弾いて「私の生まれ故郷カタルーニャの鳥は、ピース、ピース（平和）と鳴くのです」という逸話も有名ですよねそういえば、たまたまとはいえ、先月の定期演奏会で演奏したハイドンの「戦時のミサ」は最後の歌詞がDona nobis pacem 私たちに平和を与えてくださいだったな…ん？たしかシフのリサイタルでも、何かの作品の中にDona nobis pacemが入っているって言ってたっけ…自分は平和を祈ることしかできないけど、祈ることならできるな…と、様々な思いを巡らせながら演奏会当日素晴らしい会場でリハーサルをさせて頂き、昼ご飯を食べてトイレに行くと、遠く函館から来て下さったF井カメラマンにバッタリ遭遇何気ない会話の中で、「アレ？そういえば今回バッハはBWV1021をやるんだねー。確か福岡の方は1015じゃなかった？」「ぇ！」😱😱😱😱😱そうなんです！今回は福岡のプログラムに慣れ親しむために組んだものなのに、バッハだけ違う曲を準備していたのです…！あぶねー！彼に指摘されていなかったら、そのまま福岡に1021を持って行くとこだった…😅😅😅😅真の友に感謝🥲🥲🥲🥲演奏の方は、まだまだ課題は多いものの、お客様とステキな時間を過ごすことができました担当の伊藤さん素晴らしい調律をして下さった畠さんに心から御礼申し上げます🚴🚴🚴🚴🚴さて、最後ですよ！ここから遠軽、室内楽、オペラ、定期、東京と続いていくところで、ひと息つくなら今日しかない！と、思い切ってNO ヴァイオリンデーに設定して外をぶらつくことにしました登山かサイクリングか…🐻が怖いので🚴に決定！コースは自宅から北広島まで行き、そこから滝野霊園まで上って一気に下ろう！勇んで出かけます天気も良く、絶好のサイクリング日和☀️豊平川を下って、白石区のコンベンションセンターへ北広島まで約20キロ落ち葉が輝く黄金の道をひた走り…ついに北広島に入り、建設中のファイターズ新球場、エスコンフィールドの出迎えを受け、ついに北広島駅に到着ここで地味にリベンジ達成実は何年か前にサイクリングで芸森から支笏湖を廻って千歳、恵庭、そしてこの北広島まで来たのですが、膝を痛めて敢えなくギブアップして、厚別のおばに車で迎えに来てもらったことがあったのですこれであの時の未踏部分がようやく走破されました…😂ただ、この後やはりヒザの外側が痛みだし、滝野霊園は諦めて最短ルートで戻ることに札幌ドームと燃えるような紅葉を堪能して無事に帰宅しました我が家で「自転車　ヒザ外側　痛い」と検索すると、「腸脛靭帯炎」（ちょうけいじんたいえん）という症状で、骨盤（腸骨）から脛（すね）の骨まで太ももの外側に張っている腸脛靭帯という靭帯が膝の外側で骨の出っ張りで擦れてしまい炎症を起こし、痛みを出すものだそうな…普段ロングライドしない人が急な頑張るとこんなことになるとか…😭もう若くないってことですな😂😂😂さ、明日からまた丁寧に準備を始めます🎻

  Nov 6, 2022

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  ひさびさのtazy_train

  ご無沙汰してます生きてますめちゃ忙しいですほぼ休みがありません身体はボロボロです移動も多いこの2ヶ月だけでも留萌、釧路、室蘭、旭川、音更、帯広、再び釧路、富良野そして今週末以降、これまた再び室蘭、大阪、豊浦、ニセコ、遠軽、東京と続いていきます移動手段としては、先月の留萌こそ車でしたが、4月にスピード違反で初めて切符を切られて以来、必要以上に気をつけて運転しているのでとても疲れるし、ガソリン代もバカにならないそんな折、目に飛び込んできたのがJR北海道の「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」JR北海道内の特急を含めた全線に乗り放題の他、指定席も4回まで予約できるという優れものしかもお値段12000円！3日間で5本番という強行軍だった音更、帯広、釧路ツアーの交通手段を検討中に出会ってしまったこのチケットに一瞬で食いついてしまいましたさらに、次の富良野公演も周遊パス使用開始から6日目にギリギリハマるということで即決さぁ出発しましょう🛤まずは特急おおぞらで帯広へ車内ではやはりこのチケットを利用して移動している団員さんもチラホラ到着までの約2時間半、このツアー中に3回行われる音楽教室の楽器紹介の為に、ファイターズガールが試合中に踊る「キツネダンス」を聴音して2台ヴァイオリン用に編曲こういうことは車移動ではできないことかな…（その前にやっとけよってのはナシね）帯広に着くと、駅で会った何人かの団員さんたちとタクシーに分乗して音更町文化センターへこの日は音楽教室とほくでんファミリーコンサートの2回本番指揮者の広上淳一さんと共に、楽しい時間が流れていきますところで今回全ての本番で伊福部昭さんの交響譚詩という作品を演奏したのですが、彼は釧路出身、音更育ちだそうで、会場の隣に彼の記念館がありました札幌にも住んでいたのですね広上さんは学生時代に彼と交流があったそうで、毎回懐かしそうに思い出を語っていらっしゃいました翌日は帯広市民文化ホールで音楽教室のダブルヘッダー楽器紹介コーナーでは、桐原宗生くんに手伝ってもらって、以前彼と札幌ドームで演奏した「Fighters fantazy」より前半のバッハと北の国からの融合部分を午前中に、午後は前日に特急内で編曲したキツネダンス「The fox」を練り直して本邦初公開😂一緒に踊ってくれた生徒もいて、楽しんでくれたことにひと安心😮‍💨終演後に少し残って富良野の準備をして、ホテルで休養翌日は朝食後にお散歩がてら教会へすると掲示板のところに札響のポスターが！なんということでしょう！信者さんの中に定期会員さんがいらっしゃるのかな？いずれにせよ感動してしまいました…こりゃ次の定期も頑張らないと…🎻少しお祈りしてから宿舎に戻り、今度は釧路へ移動当初は釧路公演から演奏する奥方と札幌から来る特急で落ち合う予定でしたが、時刻表を見たらその1時間ほど前に各停が出ているのを発見して急遽のんびり旅に変更いま思えばここが間違いの始まりだったかもしれません…😇公式な改札開始時間よりもだいぶ前にホームに入り、初めて乗る新型の気動車をワクワクしながら写真に収め、空いていることをいいことにボックスシートに足を伸ばし、厚内駅での列車行き違いの待ち時間でホームでストレッチし、時折車窓に現れる鶴に心遊ばせ…天気も良く気分も上々☀️そんな夢のような2時間半が釧路駅で悪夢に変わりました…足取り軽く地下通路を歩きながらチケットを取り出そうと、、、無い…ポケットにも財布にも楽器ケースにも…慌てて乗ってきた列車に戻って車内を再確認するも、無い…車両基地に回送されていく列車、入線してくるノロッコ列車を横目に見ながら、ホームのベンチで荷物を全部ひっくり返すも、無い…まずい、こりゃ奥方にしこたま怒られるｿﾞ…😭改札に行って「帯広駅で自動改札機で入ったのですが…」と事情を話し、帯広駅に問い合わせて頂くも「無い」とのこと札幌までの乗車券と特急券、富良野の往復は取り直し…！悪夢です…奥方の特急が到着するまでの30分間必死で探すも結局出て来ず、駅員さんのご厚意で釧路で出場は許されたものの…奥方に事の顛末を説明すると、ひと通り嘆いた後に、「んじゃオタクが私のパスを使って、私はバスで帰ろうかな」とその場で12000円のパスを買い直そうとすると、「いや、移動する明日の朝まで待とう、出てくるかもしれないし」さすが冷静沈着そして「一応駅員さんに名前と連絡先を伝えておいたら」とのこと言われた通りダメ元で紙に書いて託します…しかしこの小さな行動が後から大きな奇跡を呼ぶことになろうとは…！（大げさ…😅）ショックが抜けきれない状態で演奏会場であるコーチャンフォー釧路文化ホールへ移動し、何人かに傷を舐めてもらっていたところ、突然着信があり、「釧路駅の者ですが、帯広駅で遺失物として周遊パスの届けがあり、あなたの物かもしれないので照会させて下さい」なんと❗️そこから努めて冷静にカード番号等お伝えすると、ゲネプロ後に「やはりあなたのものでした！」本当に目の前が明るくなることってあるんですね✨ただし、そのチケットは一旦帯広駅で下車して受け取らなければならないとのこと本来指定席を取っていた特急の一本前の便で帯広へ行くことを決めて、とにかく本番に集中3年ぶりの釧路公演ということもあってか、満員に膨れ上がったお客様のために、喜びを持って演奏しました翌朝、もともと東京でフルートを吹いていたという駅員さんから業務連絡書という名の特別乗車券を預かっていざ乗車帯広駅に到着し、改札口で周遊券と感動の再会を果たしました❗️「名前を書いておいて下さいね！」と駅員さんどうやら前日に各停に乗り込む時にすでに駅員さんがホームでチケットを拾ってくれていたそうなのですが、名無しだったので呼び出す事ができなかったとか当時嬉々として写真を撮ってたな…アホや…その後、新得まで各停で行っても元々乗る筈だった特急に乗り込めることが判明して、前日に続いてノンビリ旅…以前ポスター配りでもお世話になった新得駅で、ホテルで食べられなかった朝食、新得そばを頂きますそういえば新得から石勝線と根室本線に分かれて、根室本線の落合、幾寅、東鹿越間は代行バスなんだっけ…この区間は廃止も噂されていたような…まさかこの妄想がその後の伏線になってしまうとは…その後無事に奥方と合流し、札幌へ戻りました休む間もなく、明けて翌日からは首席指揮者バーメルトさんとのリハーサル富良野文化会館サンエーホールのこけら落し公演ということで、ベートーヴェンの「献堂式」序曲、われらがクラリネット首席奏者三瓶さんによるモーツァルトの協奏曲、そしてブラームスの交響曲第一番という、なかなかなプログラムブラームスには大きなヴァイオリンソロがあるし、モーツァルトは久しぶりだし、献堂式は初めてだし…こういう日程の時こそプロ奏者としての真価が問われます勉強すること、弾けるようにしておくことはもちろんのこと、自分を信じること、冷静に周りの音を聴くことを主眼において、リハーサルに臨みました最低限の確認をして、コンサート当日無事に手許に戻ってきた周遊パスを握りしめて、特急ライラックで滝川へそこで降りて富良野行きの各停に乗るべく根室本線のホームへ移動ん、根室本線…遠くを眺めると、ん、この色の車両は以前新得駅の車両基地でみたような…そして入線してきた車両が、うわっ、めっちゃ国鉄カラーの旧型！汚くてごめんなさい！でもいろいろ懐かしい…！懐かしい感情が様々な妄想を呼び起こし、富良野駅に着く頃にはある決意が…「パスもあるし、帰りは新得駅経由で帰ろう！これで釧路から根室間を走る花咲線を除く、根室本線全駅制覇だ…」人間楽しみができるとモチベーションが高まるものです会場に着いて念入りに練習し、ゲネプロに臨み、いざ本番へこけら落し公演ということで満員に膨れ上がった会場、まず市長さんのご挨拶があり、いざ出陣最終的には楽しんで弾くことができた「献堂式」、三瓶さんの素晴らしいモーツァルト、そして良いスイッチが入ったブラームスと、メンバー全員で入魂の演奏でした！クライマックスシリーズの結果を敢えて見ないようにして、大雨の中、富良野駅へ🚕東鹿越行きが出るまでの1時間、駅前の喫茶我夢舎楽で田中邦衛さんと仲の良かったというマスターと楽しくおしゃべりリアルでしょ😆コーヒーもホットサンドも美味しかった！やっぱり富良野は大好きな街です😘さて周遊パスを巡っての大冒険もいよいよ大詰め大雨の降りしきる中入線してきた快速狩勝真っ暗で景色は全く見ることができませんでしたが、ルートとしては、ほとんど以前車で通った事のある道と並走していたようですそしてついに東鹿越駅に到着代行バスはゆったり出発ぽっぽやの幌舞駅こと幾寅駅落合駅を経て狩勝峠を越えて夜の新得駅へ到着まさかこの駅に再び来ることになるとは、2日前には夢にも思っていませんでした…これで花咲線を除く根室本線全駅制覇達成🚞記念に一杯やりたいところでしたが、近くにコンビニも無く、駅の売店も閉まっていたので自販機の緑茶でささやかに乾杯🍵札幌行きの最終電車に乗ってハプニング付き大冒険もついに幕が降りました改めてこんなに楽しい旅の可能性を与えてくれた周遊パス、JR北海道に大感謝です❗️翌日鍼の先生に、「首バキバキだけど大丈夫？やっぱ仕事大変なんだねー」と心配されて、さすがに昨夜の遠回りのことは言えませんでした…さぁ、明日から再来週の日曜日まで1日の休みを挟んで毎日仕事ですDeNAもまさかの終戦ラララのラ〜♪🥳

  Oct 12, 2022

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  文化庁 in 滋賀

  だいぶ書き溜めているので、少しずつ取り戻します…1月中旬に文化庁の音楽教室として滋賀県で演奏しました札幌から宿泊地である京都に移動したその日の夕方、滋賀に住む友人と会う約束をしていたので、ちょいと琵琶湖でも見てみようかと少し早めに電車に乗り込みました当初のプランは、待ち合わせ1時間前に大津駅で下車して琵琶湖を見物してから目的地の石山駅へ向かうというものでしたが、Googleマップ上で駅から湖までの道すがら、「東海道」の文字を発見、そのままなぞっていくと、何と石山駅へ通じているではあ〜りませんか！しかも大津駅から石山駅まで徒歩で約1時間（電車では5分…😅）ということでバッチリ👌これは東海道に呼ばれてるな！と急にドイツ時代の「ヨハネ巡礼路」スイッチが入り、琵琶湖熱はどこへやら…👋まぁ、翌日以降移動バスから見えるかもしれないしね…さぁ、大津駅を出発！👟琵琶湖までの一本道を下って行き、右折して東海道に合流、ここからは時間との勝負でもあります⏳ここ義仲寺には、あの木曽義仲や松尾芭蕉が眠っているそうです…この松は江戸時代からのものかな？あまりにも時間に捉われすぎて多くのものを見落とした気もしますが…「東海道を歩いた」、「大津〜石山を1時間で踏歩した」、「肝心の琵琶湖が見れなかった」という３つのネタができただけで大満足⁉︎何ともひねくれた性格になってしまったものです😓まぁそれでもカラダを張ったお陰で「あんたアホちゃう⁉︎」とたくさん笑ってもらえました😌滋賀名物・赤こんにゃく、美味しかったですさて翌朝前夜のお酒を抜くべく、出発時間まで京都市内ウォーキングを強行👟👟何故か鐘が落ちているなり…朝の鴨川頑張って清水寺まで向かったのですが、直前で諦めて引き返します円通橋三十三間堂入口かな？無事に宿舎に戻り、オケバスで滋賀県へ出発🚌ところで今回滞在した三日間はとても寒く、特に演奏した2日間は雪が降るほど！ここはどこだっけ？といった感じで体育館に入っていくと、凄い勢いでヒーターが焚かれているものの、コロナ対策ということでそこここの窓が開いている…即座にドイツ時代の音教事件が頭をよぎりますあの時も凍える寒さの教会で四季を弾いたっけ🎻ドイツには「何度以下の環境で仕事してはならない」という規定があるらしく、団員さんたちは子供がもう待っているにも関わらず危うく演奏拒否まで行きかけたけど、札響の皆様のプロ意識たるや…！寒さに堪えて子供たちに音楽を届けきりました！👏👏👏その夜は京都市内で小学校時代の同級生が営む和食屋さん「あさきぬ」へ前回が2008年だったので14年ぶりです美味しい肴と温かいお酒、そして店主のおもてなしでココロもカラダもぽっかぽかになりました☺️翌日の小学校も雪が降る中のコンサートでとても厳しい環境…しかしながら前日にすでに経験していたせいか何とか気持ちで乗り切り、しかも子供たちにもとても喜んでもらえたので任務を果たせたということで❗️いつかこの子たちが「あの時札響を聴いたんです！」っていってもらえる日が本当に来たら嬉しいですね……そういや結局バスから琵琶湖は見えず、次回へ持ち越しです😭

  Mar 2, 2022

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• 奥方の名言

  我が家で男子フィギュアを観戦後、『羽生結弦「4回転半ジャンプ」 転倒も公認大会で史上初の認定』の一報を受けて目に涙を浮かべながら奥方がポツリと、「敬意だね…」深い…！

  Feb 11, 2022

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  2022年スタート　ニューイヤー〜ムジカダルキ

  皆さま遅まきながらあけましておめでとうございます🎍今年もどうぞよろしくお願い致しますこのお正月はとてもゆったりと過ごしつつも、8日の新春一発目のコンサートとなる「キタラのニューイヤー」に「白鳥の湖」等、細々と多くのソロが含まれていた関係で、あまり気持ちを緩めずに過ごしましたとは言いつつしっかり日本酒は2日間で二瓶空けちゃったんですけどね…🍶4日にはあの反田恭平さんの札幌凱旋コンサートのチケットを取って頂いて行ってきましたとても繊細な音色の持ち主で、また聴いてみたいと思う何かをお持ちの素敵なピアニストでしたアンコールは30分以上の大サービスいつか札響にも来てほしいですね6日からは「ニューイヤー」のリハーサル指揮者に齋藤友香理さん、ソプラノは冨原安希子さん、テノールが宮里直樹さんという方々と共に、前半はオベロン序曲と白鳥の湖組曲、後半にレハールの「微笑みの国」と「メリーウィドウ」のそれぞれ抜粋、さらに「観光列車」、「常動曲」、「ドナウ」という３つの山のある特濃プログラム…齋藤さんのひたむきで純粋な音楽への愛、冨原さんと宮里さんの劇場さながらの演技と素晴らしい歌でどんどん形が出来上がっていきます最終的には歌手のお二人の熱唱でこのご時世「禁断」のブラボーが発生してしまうほど素晴らしい演奏会となりました個人的にも数多くあったソロを充実感を持って弾きつつ、初めての作品もあったオケ曲を味わい尽くしましたシビれたけど楽しかったーその翌日は指揮者の松本宗利音（しゅーりひと）さんと共に札幌市中央区の新成人のためのコンサート毎年日本各地で成人式には「何かが起こる」イメージがあったので多少ビクついておりましたが、中央区の皆様はとても真摯に音楽に向き合ってくれましたよ改めて新成人の方々の未来が明るく希望に満ちたものになりますようにお祈りしたいと思いますさて、翌10日からは羽田空港経由で北九州へ✈️新たな団体「ムジカダルキ」の旗揚げ公演でした本来はもう少し早くコンサートが行われる予定でしたがコロナで流れ、その後メンバーの再編成を余儀なくされてこちらにお鉢が回ってきたのです月曜日は移動日で福岡県赤村に入り、そこで合宿スタイルでのリハーサル期間はたっぷり4日間、そして土曜日の15日に飯塚市のイイヅカコスモスコモンで本番でした今回の編成はオール弦楽器で、プロが7人、「研修生」が5人の12人プログラムはモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、メンデルスゾーンの弦楽のための交響曲第6番、そしてチャイコフスキーの「弦楽セレナーデ」というもの殆どのメンバーと「初めまして」状態でしたが、やはり「寝食を共にする」効果か、打ち解けるのがあっという間で、気づいたら一つの大きなチームとなっていました合宿地となった赤村・源じいの森は、その名の通り山に囲まれ、キャンプ場や温泉を併設する総合リゾート地とでも言うのでしょうか…ちなみにこの奥のトンネルは九州で一番古い鉄道トンネルなんだとか…このアンサンブルは指揮者がいないので、リハーサルは基本的にコンサートマスターである自分が進めていくも、「完全合議制」で音楽を作りたいとのポリシーがあるということから、最終的には研修生も含めて一人残らず意見を出して、それぞれ咀嚼し合いながら作り上げていきました主宰者、中心メンバーである山中さん、森武さん、石田さんの最大限のホスピタリティー、研修生一人ひとりの頑張り、そしてナツ、フミ、カラン、たぢおの魂の繋がり、それら全てが渾然一体となって最後は忘れられないコンサートとなりました！最高なメンバーに心から感謝です！そしてこの写真を撮ってくれた東京からわざわざ駆けつけてくれた藤井カメラマンに大感謝！さぁ、今年も一年ひたむきに頑張ろう！

  Jan 18, 2022

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  2021大晦日

  今年最後のコンサート🎻指揮者の現田さん、歌の中江さん、ヴァイオリンのAKIさん、和太鼓の林英哲さん、アナウンサーの依田さん、札響の皆さん、スタッフの皆さん、そして紅白ではなくここにきてくださった全てのお客様と素晴らしい時間を共有する事ができました林英哲さんによる「飛天遊」は心の底から感動しました！コロナよ、早くどこかへいっちまえ…！この一年も皆様に本当にお世話になりました！ありがとうございました！どうぞ良いお年をお迎えください🍊

  Dec 31, 2021

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  美幌🎻 クリスマス🎄

  この年末は有難いことにゆったりと過ごさせてもらっています演奏の方も第九の後は、美幌での発表会のお手伝いとジルベスターコンサートのみ部屋の整理をしたり、年賀状を書いたり…本当に良い時間が流れていますさて今回はチェロの石川祐支さんからのお声掛けで、北海道オホーツク管内美幌町にてピアノの石岡征子先生の発表会にゲストとして出演させて頂いたところから振り返ってみます石川さんと共に生徒さんとピアノトリオを共演し、ヴィオラの鈴木勇人くん、ピアノの奥方とシューマンのピアノ四重奏曲を演奏するというものでした日程も実にゆったり3泊4日！4人で美幌エコハウスというところに泊まっての共同生活ですちょうど滞在した頃は、連日朝晩-18℃という厳しい寒さではありましたが、エコハウスの中はペレットストーブがしっかり暖めてくれていたし、何より窓から見える景色が美しい！トリオを共演した幼稚園児から大学生まで16人ほどの生徒さんたちのレベルはとても高く、クレンゲルやグレツキといった初めて演奏する作曲家の作品と出会えた事は大きな喜びでしたところでチャイコフスキーの子供のためのアルバムop.39より「フランスの古い歌」もトリオ版で演奏したのですが、彼のヴァイオリン協奏曲の第二楽章にとても似ていて、調べていくと作品番号や作曲年がとても近いことが判明5月の自分のソロのためにも、大変勉強になりました！素晴らしいメンバーと共演できたシューマンも含めて、石岡先生や、生徒さんとそのご家族にもとても喜んで頂けたようで何よりでしたそういえば、美幌に向かう前にチョイとトチっちゃいまして…奥方のお付き合いでカーテンを探すべく札幌市内を縦横無尽に車で移動していたのですが、気付いたら手袋がない！何としても見つけ出すべく、前日立ち寄ったところ全てに電話で問い合わせます一晩寝て、もう一度前日の行動を頭の中で反芻してみると、失くしたところはあそこしかない！との確信に至り、緊張しながら自宅から車で30分のところに向かいます…国道から駐車場に入ると…あ、あった…気の毒なことに雪の中で凍えておりました…！かわいそうに！😢前日土砂降りの中、車から駆け出した際にポケットから滑り落ちてしまったようで、その後天候も雨から雪に変わり、手袋の中まで凍りつきながらも、絞ったら大量の水が…家で暖房の上に一晩寝かせてあげて、ようやく元の手袋に戻りました…悪いことしたねぇ…そんなこんなでバタバタしながらも無事クリスマスを迎える事ができました19時からのミサでは2曲限定でマスク着用の上で一年以上ぶりに聖歌を歌う事を許されましたが、前奏の時点で胸が一杯になりすぎて声を出すことができませんでした…帰宅後は南ドイツ風ポテトサラダとローストチキンの最終調理　今年は素晴らしいレシピに出会えたせいか、出色の出来でございました！ローストチキンhttps://youtu.be/5UiKGYo-sTY南ドイツ風ポテトサラダhttps://tabicoffret.com/article/75806/index.html最後に今日嬉しいメッセージを頂きまして…「今晩は。お尋ねします。最近のファーストコンサートで、キタラのクリスマスに来て下さいと声かけしましたか？今日のキタラのクリスマスで隣に小６の男の子が１人で来ていました。理由を聞いたら、ファーストコンサートで田島さんから声かけがあったので、来ましたと言っていました。」おー、来てくれたんだ！嬉しいなぁ！このような縁が繋がっていくように、これからも精一杯やっていこう！メリークリスマス🎅

  Dec 26, 2021

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