あれから10年
あれから10年。振り返らないわけにはいかない。2011年03月11日の日記この日を境に、自分の人生がそれまで考えてもいなかった方へと方向転換した。つまりは、故郷に帰る気なんてこれっぽっちもなかったのに、東京を離れることになった。あの時は逃げて帰るように思われたくない後ろめたさとか罪悪感とか、自分に対してあまりいい感情を持てなかった。冗談か本音か知る由もないが、実際に人からそういう言い方をされることもあったし。あのまま東京にいられたら待っていたはずの未来を、自分は手にすることができなくなったけれど、それがどんなものだったかはわからない。こっちに戻ってきたことで会えた人、できた経験もたくさんあった。そして今、そんな自分のことを少なくとも不幸せだと思っていないし、なんならこっちの住み心地が良すぎて、もう自分は大都会東京には住めないなって、結構前から思ってる。日記を書きながら今ふと頭に浮かんだことがある。たむらぱんを好きになったきっかけになった『責めないデイ』という曲にこんな歌詞があったこと。「それでも無くしたぶんだけ手に入れたものもあるからまだマシでそれでもさよならしたぶんは出会うこともあります君にとか」自分が今書いていたこと、まさしくこれだった。当時は自分を責めてもいたし。あれから10年。図らずも自粛自粛の世の中だ。これからの10年はどうなっていくかな。