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山形達也84歳の心理学

2011.05.29
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カテゴリ:研究室風景
さえ:

昨日の土曜日のセミナーは卒研生のデビューでした。二人とも、数年前の古典と言って良い研究論文を読んで紹介するように指定しました。楊洋は英語の原稿を作ってきて、もっぱら読み上げました。

目の前にプロジェクターで見せられている英語を読み上げているのですが、彼女は全体のイントネーションも、一つずつの語句のアクセントも聞いていて殆ど違和感がなく、聴いていてまったく問題なしにメッセージが伝わりました。

これで、この原稿なしに同じように綺麗に英語で話せたら、こりゃもう百点満点ですが、それが、大変なことなんですね。

もちろん、こちらがいろいろと質問をすると、内容がよく理解できないうえに、彼女の原稿を離れるともう理解を超えてしまって、どうにも返事が返って来ませんが、ま、これは仕方ないことでしょう。

一方、もう一人の張微は、ぺらぺらと早口でしゃべりまくるのですが、イントネーションが違う、変な箇所で文章を切る、語句のアクセントがおかしい、ということで、聴いていて理解するのにほとほと疲れました。

おまけに、内容を十分に勉強してこないで、そこに書かれていることで彼女の分かったことだけを言うので、何をやっているのか、何のためにやっているのか良く分かりません。

本文には一つずつの実験で分かったことを書いていきますから、そこだけを取り上げると、何の問題もなく著者の言いたいことは分かります。でも、どういう根拠でそれが言えるか、この実験でこれが十分言えるかを考えないと、論文を読んだことになりません。

彼女は卒研生だけで、うちの部屋をでていくので、今何を言っても彼女の役に立たないでしょうけれど、このような状態で送り出すことが残念です。つい、きつく注意しましたが、きっと彼女の卒研の時代を暗いものにしてしまったでしょうね。

論文を紹介する人は、良く論文を読んできて、実験技術も目的も実験結果も十分に理解し、論文を聴いている人たちに著者の意向の通り伝えることが、先ず求められます。

その上で聴いている人は分からないところを質問して、研究の内容の理解に努め、実験結果を納得できるかどうか検討し、著者の主張が科学的に矛盾のない実験で十分に裏付けられているか、この論文の審査員になったつもりで、つぶさに批判的に検討する、これで初めてこの論文を読むことが、科学者としてプラスになります。もちろん新しい内容が、自分の知識に加わったことも大いにプラスですね。

今日のように初めて論文を人前で紹介した若い人もそうですが、ぼくたちも、終わりのない修行を続けていますね。










最終更新日  2011.05.29 10:46:03
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