カテゴリ:研究室風景
さえ:
培養室で使っているニコン倒立顕微鏡は、ぼくが三菱化成生命科学研究所にいたときに新しい研究室に買って貰ったものです。 三菱を退職して東工大に移るときに研究所から寄贈されて(リッチな研究所でしたから、の使った顕微鏡を誰も欲しがらなかったのですね、きっと)、そのあとニッピにも持っていって、そして瀋陽に持ってきたものです。 カメラはニッピにいたときからディジタル式に換えていて、Coolpix 4500をずっと使ってきました。 それが土曜日に、電源スイッチを入れてもとうとう反応しなくなりました。これも、もう10年近く使っていますね。デジカメでこんなに長く使った機種は初めてです。Nikonが信頼できると言うことでしょうか。 日本にいれば機器の故障は然るべきところに直ぐに連絡を入れれば、これも直ぐに直ります。でも、ここではどうしたらよいか、途方に暮れますね。ニコンのHPをネットで見ても、どのように相談を持ちかけたらよいのか、良く分かりません。 それで、以前、ニコンの蛍光の電源でニコンの横浜研究所に相談したら快く応じてくれて、新しい電源への切り替えを提案して下さった研究?にメイルを入れました。 問い合わせたのが週末だったので月曜になったら返事が来ました。 残念ながら、その後発売されたデジカメであの型の倒立顕微鏡に合うものはないとのこと。まだ使えるCoolpix 4500の中古を市場から探すしかないのではないかと言うことでした。 倒立顕微鏡の日付を見たら1982年の購入でした。もう29年間も、働いているのですよ。うちの学生はみなこの顕微鏡よりも歳が若いです。 ぼくが教育を受けたころの、まだ貧しくて機器の乏しかった大学のころを考えても、ぼくが生まれる前の機器なんて使っていなかったのではないかと思いますね。 言ってみれば、戦後に博物館入りしたT-型フォードみたいな、珍奇な骨董なのでしょうね。それに使えるようにカメラを開発する必要は誰も感じていないほど古い機器を使って、そしてそれに頼らないといけないほど、うちの研究室は貧しいって訳です。 幸い、6階の研究室の新しいオリンパスの倒立顕微鏡があって、共通機器としてそれが使えることが分かりました。ただし、培養細胞の細胞移動度を調べていましたから、生きている細胞を持ち運びしないといけないので、大変ですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.06.01 07:47:52
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