カテゴリ:薬科大学
さえ:
瀋陽にもやっと春が来ました。桃の花が昨日から咲き始めました。 一方、ここでも暁艶が博士論文をやっと書き上げました。3月半ばから取りかかってひとまず書き上げたのですが、彼女の場合は先ず中国語で仕上げました。 今までのうちの博士の学生は先ず英語で書いて、内容がOKであることをぼく達に確かめてから中国語を書いていましたね。ええ、この大学の博士論文は中国語で書かないといけないのです。それでぼくも中国語の原稿に目を通したのですよ。 彼女はこの博士論文の原稿を申請書と共に大学に持って行って、コンピュータによるコピー度チェックを受けてきました。半日で返事が返ってきて(これはこの大学のすべての事務能率を考えると、信じられないほどの驚くべき早さです)、コピー度は2.5%だそうです。 この論文はすべてを自分で書いていますし、暁艶が自分で言うところによると、彼女の中国語はひどいものなのでこんな中国語で論文を今まで書いた人がいるわけがない、だからコピー度はゼロの筈ですよといっていました。 何処をどうやって類似度の検査をするのか知りませんが、化学の術語や化合物名などが単独でも同一性が調べられれば、数パーセントの類似度は当然出てくるでしょう。 暁艶は一方で、論文の査読のために学外から3名の教授、学内から4名の教授を捜して、審査をお願いをしていました。論文の査読に通ると公開の学位審査会が開かれて、このときは学外1名、学内4名の教授が審査委員となります。ふつうは、査読した教授がその役に就きます。 東工大ですと公開発表会の後で、また別に審査委員会による審査会が開かれるのですが、ここでは公開の審査会が一度だけですし、研究室によっては午後全部を使って博士候補の3-4名が審査を受けることがあります。そうなると、学位論文の講演をした後の質疑応答(これが審査になりますね)が30分もないと言うことがあるみたいです。 英国などでは、学位論文の審査だけでなく本人がPhDの学位にふさわしいかどうかをありとあらゆる角度から審査すると聞いています。 ここではそこまで厳しくないにしても、学位審査は審査する側にとっては相当時間をつかう仕事です。暁艶の分も含めて、今までうちの学生の学位審査に関わった先生がたには、心から感謝する次第です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013.04.29 09:38:22
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